聖典

読まなくても支障はないけれど、残しておきたい世界設定をまとめたり
神話のようなものを置いておくための部屋主の独り言的なページです。

【ヨズア聖典 創世記:ケシェトの方舟/契約の虹】
ヨズアの古き創造神は、子たる神々の争いを見てその創造を悔いた。
1番目の子供、名もなき神ケシェトのみが正しく歩んだ為、創造神はケシェトに言われた。
「私は、天地を暴虐と争乱で満たした私の子供達を絶やそうと決心した。
三日の昼、わたしは丘の上に方舟を造る。あなたはあなたの愛する者と共に箱舟にはいりなさい。
七日の後、わたしは五十日五十夜、地に雨を降らせ、この天地を白紙にする。」
ケシェトはすべて創造神が命じられたようにした。
雨は五十日五十夜、地に降り注いだ。
ケシェトが洪水を避けて方舟にはいるとそれは水に浮かび地から高く上がった。
水はまた、ますます地にみなぎり山々も全て覆われ、古きヨズアの神話世界は一度滅びたのだった。
水が引き方舟が最も高い山の頂にとどまった頃、創造神はケシェトに言われた。
「わたしはあなたがた及びあなたがたの後の子孫と契約を立てる。
わたしがあなたがたと立てるこの契約により、新世界は洪水によって滅ぼされることはない。」
さらに神は言われた、
「これはわたしと、あなたがたの間に代々かぎりなく、わたしが立てる契約のしるしである。
すなわち、わたしはこの山に虹を置く。これがわたしと天地との間の契約のしるしとなる。
わたしが雲を山に掛けても消えることはなく、虹は雲の中に輝く。」
ケシェトは後に虹の神と呼ばれる。

結婚の儀:ウェンディア王国
【サムシング・オールド】
先祖代々伝わった、あるいは古くから大切にしている宝飾品等を贈りあい夫婦の契を交わす。
指輪は「太陽の日輪」「メビウス」を表すとし縁起がよいため、近代はこれを用いる事が多い。
言葉に魔力を持つこの大陸では、交互に誓いの呪文を詠唱する事によって儀式を完了する。
【呪文定形(改変OK)】
「我誓う。汝の道を照らす日輪となる事を。」
「我誓う。汝を側を離れぬ月輪となる事を。」
「我等の天命を捧ぐ、月と太陽の名の下に」

結婚の儀:尊華帝國
【三献の儀】
固めの儀と呼ばれるそれは男女が同じ酒を飲み交わす。
初めに男性が三度、次に女性が三度、最後に男性が三度の合計九度飲む。
言葉に魔力を持つこの大陸では、交互に誓いの呪文を詠唱する事によって儀式を完了する。
【呪文定形(改変OK)】
「八百万(やほよろず)、由縁の紫を誓わせ給へ。」
「八百万、妻恋の紅を契らせ給へ。」
「隆々たる家運の榮を神明に結び得たり。」

結婚の儀:ヨズアの民
【魔除けの赤】
神々へ捧げた贄(家畜など)の血を花嫁の額につける事で魔除けとする。
夫意外の誘惑という魔に屈しない貞淑の証でもあり、一晩は血をつけたまま過ごす。
古の昔は交互に誓いの呪文を詠唱する事によって儀式を完了していたが、古代ヨズア語を解るヨズア人がいなくなるにつれその文化は消滅した。近年若いヨズア人の中では、他国の呪文を流用することもあるという。

その道を知らないままに争いを続けた人類は神格によってまず滅ぼされかけた。次に憐れまれ、言葉を与えられた。これを用いて伝え合い、分かり合い、戦い合うように。(各地に残る神話)

子供は最も天命に近い存在であり、老人は最も人智に近い存在である。従って、天命と人智の狭間に当たる年齢の時、魔術師は最盛期を迎える。(魔術師共通の伝承)

ヨズア人は馬鹿のままならば滅びなかった(千年前のウェンディアの英雄の言葉)

感情は魔力を左右しない。人為によって魔術を左右できる方法は、呪文のみである。冷静さを失った瞬間、その魔術は綻びてゆくだろう。(魔術師共通の伝承)