この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

昨日の敵は今日の友

(ゼダス&竜灯)

> (なんだ…ろう、…とっても明るい。……昼間、かな。僕は仰向けで揺籠の中。…お日様がぽかぽかと僕を照らしてくれている。…何処か身体が小さいような気がするし、何より満足に動かない。不思議な感覚…、そんな時。柔らかく少し冷たい白い指先が僕の右頬を撫で上げる。眼線をゆっくりと…向けるけど。陽射しが邪魔で顔は伺えない。…鼻を擽る花のような香り…懐かしい…気がする。でも何故この人は僕の頬を撫でるのだろう。それも優しく…愛でるように。…眩しさから視線を無理矢理向けるのは諦め、横へ流す。すると…耳を通り抜ける女性の優しい笑い声。…その声に、確信が付く。“僕はこの人を…知っている”。…遠い昔に失ってしまった大切な人……。死して尚、僕に再会を与えてくれたのだろうか。…特攻を仕掛け、乱暴な戦いを披露したのに。…優しい世界なんだね…。意外と。…)   (6/9 20:59:24)
ガエリオ/ゼダス > (上手く動かない己の口。…我儘だけど、呼びたい。貴女を。…パクパクと…ゆっくりと口を開くんだ。…呼ぶ為に。)『…ッ_______……ま……マ……。』(そう、呟いた途端。 暖かな光景は…あっと言う間に失われた。蝋燭の灯りが照らす薄暗い部屋にて…意識が一気に戻って行く。ゆっくりと開かれた右眼の端を流れる一滴の涙。……あれは、夢?香りも感触もあったのに。……全身、そして左眼をジワジワと蝕む痛みが寝惚けた頭へ一気に現実と言うものを教え込む。何故僕は…生きている。慣れない寝具に倒れ、下は作業着のままなものの…上着は脱がされ、上裸…包帯が両腕を含め半身以上を包み込んでいる。左眼付近も…包帯によって暗い世界のまま。何がどうなっている…一体。天井を静かに見つめるけど…心を覆うのは“不安”…のみ。…此処が何処かすら分からないんだ。当然…でしょう。)   (6/9 20:59:34)


クノ/竜灯 > 「ん⋯⋯おお、起きたがか。いやぁ、目覚めんかったらと思うて焦っちょったぜよ。」((背後の衣擦れ音と寝言に反応して首を回し、振り向いて竜灯は呟いた。胡座をかいて座り込む竜胆の前には、空になった徳利が何本が屹立しており、貴方が寝ている横で酒を呑んでいたのだろうと推測出来る。手に持っていた飲み掛けのお猪口を床に置くとくぐもった声と共に立ち上がり、昼日が零れる締め切られたカーテンを勢い良く開け放ち、眩しい日差しを部屋の中へと招き入れた。そのまま部屋の隅に敷かれた布団の上、夥しい量の包帯が巻かれた貴方の横へと移動するとしゃがみこみ。未だぼーっとしているであろう貴方の眼前に手を翳すと何度か降ってみせた。)「見えちょるかー?俺ぜよ、おんしと戦った竜灯ぜよ。体の方はまだ痛むがか?」((蟠りなど一切感じさせない溌剌とした笑顔を向けると、包帯が巻かれた肩を数回叩いた。   (6/9 21:25:35)



ガエリオ/ゼダス > 『……?……ッ……お前は…。』(男の、声。聞き覚えがある。…ゆっくりと横になったまま声の先へと首だけを動かす。瞳にボヤけつつも映る一人の男、ボヤけていても分かる。…何故このようになったか…嫌でも思い出させてくれる相手。“僕を倒した敵”だ。…片眼で睨み付けるものの、一瞬で理解した事は1つ。…僕は確実にコイツに延命させられた。…粉々に砕け散る運命にあったギャラルホルン。…共に散るとばかり思ってたのに。…引っ張り出されたのか。一体何を目的に…。)『…近づくな…。…ッ…たッ…!…やめろ…!…触るなッ___!』(照らされる室内。…現実だと鬱陶しい程に眩しい。…それに、この匂い。…酒…か。勝利の美酒とでも言わんばかりか。腹が立つ。…近づきしゃがみ込む貴方にはトゲしか向けないだろう。しかし、顔の前で手は振られるは肩は叩かれるは。終いには笑顔まで。…やられたい放題か。)   (6/9 22:14:57)
ガエリオ/ゼダス > (叩かれた肩は微量の衝撃でもよく痛む。…表情を歪ませ、怒りを多量に含んだ声で少し身を乗り出し…貴方に反抗すれば) 『……はァッ…ッ…。……何が、望み…だ…。…ッ…。』(貴方の問い…心配等に素直に答える事などなかった。純粋な疑問。それを一つ投げ掛けた所で…熱を帯びた身体はふらりとした。あれだけの怪我…出血。熱が出てたか。…息を荒くしつつも…身を乗り出した以上こてんと倒れる姿…見せたら恥。…左肘に体重を掛け、何とか起きるようにはするものの。…辛いに変わりはなかった。)   (6/9 22:15:08)


クノ/竜灯 > 「まぁ、生意気くらいで丁度良いと言ったのは俺やき、のう。⋯元気そうで安心したぜよ。」((明らかに怒りの含まれた声色で跳ねっ返られれば、ふん、と鼻を鳴らして腕を組むと、胸を張って困ったような笑顔を零す。少年(ガキ)の癖に強い意志を持った奴ぜよ、とそれ所か感心すらしていた。......だが、それ以上に竜灯は貴方への関心を抱く。詳しく言うなら、貴方の動かしていた巨大なからくり、ウェンディアの武器などをはじめとした機械技術への興味を強く持っていた。故に何が望みかと言われたら迷うべくもない。手を伸ばすと、貴方の枕元、部屋の隅に無造作に置かれた大きな風呂敷を持ち上げ。自分の横、丁度貴方の顔の横辺りに置いた。ガチャ、と何かが擦れる音が響き、しゃがんだ姿勢から再び胡座をかいて座り直すと風呂敷を広げる。中から現れたのは。)「俺はのう、ウェンディアの機械技術に興味があるんじゃ。色々こうして集めとるちや、こいつは歯車で動く⋯⋯こうして腕に巻く時計、こいつは...壁や天井に星空を映し出す機械⋯⋯⋯⋯と、すまんの。おんしは全部知っとるちやな。」   (6/9 22:40:31)
クノ/竜灯 > ((入っていたのは機械仕掛けで動くウェンディア産の玩具や製品ばかり。その中から何となく手に取った腕時計とプラネタリウムを説明するは良いものの、今更ゼダスに説明するようなものでは無いと踏み。取り敢えずは、と風呂敷の上に積まれた山へと戻す。この殆どが壊れているようで、今手に取った二つのものもその例に漏れず。己の両膝に手を勢い良く置くと仕切り直し、必死で上体を支える貴方へと背中を曲げ乗り出すように顔を近づけた。)「まあ、俺が言いたいのはそうじゃのう。今から挙げてゆくぜよ。まず一つ、帝國の為に武器を作って欲しい。二つ、俺と戦った時におんしが動かしちょった白いからくりが欲しい。⋯この二つは正直あれじゃ、今は俺にも判断は出来ん。ただおんしに頼みたいことはの⋯⋯取り敢えず俺に協力してはくれんか!?俺はお前の字をまだ聞いちょらん!」((にぃ、と口元を弛めてニヒルな笑みを浮かべると膝に片肘をついて顎を支え、ニヤけ顔のまま返答を待った。   (6/9 22:40:32)


ガエリオ/ゼダス > (暑いな…もう。…けど、この辛い世界に脚を踏み入れたのは他でもない。僕…。泣き言等言ってられない。歯を食いしばったその時…己の顔の横に広げられる何か。ジャンク品が擦れる音…か、これは。視線を向けた先…山積みになったガラクタ達。お役目を終えたもの達とも言えよう。…機械に通じてそうとは思えぬ男…だったが、人は見掛けに寄らないか…。…見上げる様に、貴方へ視線を。)『……。』(口を開こうとも思った。…けど、貴方の言う通り。…僕は全て知っている。直し方から分解方法まで、隅々。…貴方と楽しくガラクタについて話をする気は毛頭ない。…さっさと本題を、そう思っていた時…いちいち動作の喧しい男だ。顔が近づけば眉間がぴくりと動く。嫌な奴の顔が近づいてなんとも思わないわけないだろう。…怪我さえして無ければその右頬を吹き飛ばしていた。…まぁ、今は我慢して聞いてやろう。…)   (6/9 23:59:03)
ガエリオ/ゼダス > 『_____…。……前者二つは…後に回す…。……協力…、ッ…は…ッ……ははは…!ッ_____“師を殺した奴等の仲間になる馬鹿弟子”が何処に居る…。…とは言いたいけど…、敗者に否定権が無い、とは…僕も理解しているさ…。』(前者は聞き流す程度。…考えられない。…しかし、引っくるめれば俺に協力してほしいだって?…僕の心情も知らずによく言うよ。ズタズタのメンタルなのに笑いが零れる。…僕はこんな笑い方…普段しないのに。…でも、悔しいが否定権はない…。…だが…。…かと言って、命を乞うために従う気もない。…ニヤけ顔に、小さな口を開けば。)『……ゼダス。…僕の字…。……竜灯さん…協力して欲しいなら僕の要求だって叶えてよ…。襲撃者の命を救う偽善者だも…それくらい簡単でしょ、僕の我儘くらいさ…。……そのおめでたい信仰で、お前ら尊華兵が殺した千騎長オウガを…。…僕の師匠を蘇らせてよ…ッ!…僕の…ッ…師匠を返してよ…。……ッ…ぅ…ッ…。』   (6/9 23:59:14)


クノ/竜灯 > (ニヤケ笑いはゼダスの乾いた笑い声と共に一瞬の強まりを見せたが、堰を切ったように溢れ出す感情と涙を目にして、段々と真面目な表情に戻る。誰が聞いても可哀想で、哀れで、同情を誘うような話。だが竜灯の口から零れたのはそれら全てを吹き飛ばす様な笑い声であった。)「っく、⋯⋯はははははっ!!」((乗り出していた体を引き戻し、腕を体の後ろについて天井を見上げながら笑う。大きな笑い声が部屋中に響き渡り、再び後ろに逸らしていた体を起こす頃には、そこに浮かんでいたのは自信満々な満足気な笑顔。腕を組み直して口を開く。)「何が馬鹿弟子ぜよ、おんしの師匠も、まっこと良い弟子を持ったの。⋯⋯ま、偽善者呼びとは失礼だけんど、俺はおんしの願いを叶えてやれるぜよ。ゼダスさん。」((胡座から片膝を立て、腕を乗せて竜灯は得意気に笑みを強める。点と点が線で繋がった。天は俺に味方している、いや、俺の元で全てが動き揃った。離れた位置にあるお猪口を手に取ると、口を湿らせるつもりであろうが案の定喉へと全てを流し込む。かぁぁ、と熱い息を漏らし竜灯は続けていった。)   (6/10 00:45:18)
クノ/竜灯 > 「千騎長とやらは今、尊華に捕まっている筈じゃ。殺さずにいる相応の理由がある筈ぜ。⋯⋯だがの、おんしの立場はまた違(ちご)うよ。ゼダスさんを助けたのは俺の独断じゃ、おんしが見つかればどうなるかは俺にも予想はつかん。」((ここまでは前座。協力を取り付けて貰う為に必要な情報開示。帝國への裏切り行為と言われようが、彼には上手く事を運ぶ絶対的な自信があった。いや、自信しか無かった。既に彼の中では最終的な結果の事だけ考えていた。再び腰を起こし、四つん這いの姿勢で嗚咽を漏らすゼダスに近付くと、片方の手を力強く握り。自分の眼前へと引っ張って来ると瞳を細め。一切の蟠りも疑念も悩みも感じさせない自信に溢れた表情で描く展望を告げる。)   (6/10 00:45:20)
クノ/竜灯 > 「おんしの師匠が生きているという事は、それだけの価値があるということ、おんしが生きる為にもそれは必要じゃ。そこでじゃ、ゼダスさん。おんしにある価値は一体何かのう。⋯⋯なんての、男らしく頑固なおんしへの助け舟はこん位にしておいて、俺はな、ゼダスさんと仲良くなりたいんじゃ、個人的にの。やき、俺に協力するぜよ!!おんしの願いはこの俺が叶えてやるきに!!の!?の!?ゼダスさん!」((ぐい、と握る手に力を込めて捲し立てる。結果だけを考えて流れを考えていない竜灯には道筋など見えてはいなかったが、必ず何とかすると自分に言い聞かせる為のものであった。   (6/10 00:45:47)


ガエリオ/ゼダス > (今までの話、全てを吹き飛ばしてしまうかの様な笑い。今この流れで大笑いを選択するルートがあったか?否、無い。…僕がこんな心情なのに笑いやがった。許さない。…涙を右眼から零しながら…必死に。必死に睨み付けた。何がおかしい。…蘇らせるって夢物語のような話がツボに入ったとでも言うのか。ぁぁ、そうさ…僕は馬鹿だ。滅茶苦茶な事を言っている。叶わない事を言っている。…でも、こうでも言わなきゃやってられなかったんだ。…どうせ無理と言う事を含めた言葉が飛んでくる。…そう、覚悟はしていた。睨んでいた視線は再び下へ。絶望の中に再び身を沈めようとした…その時だ。)『…ッ……。……ッ…ぇ……?』(腕を組んで、満足気に僕の前で笑顔を見せる貴方。つい、見上げた。…いま、なんて…。『願いを叶えてやれる』…だって?…喉に酒を流し込む貴方の事だ。今その言葉で頭の中が真っ白になってしまった僕はどうせ酔っ払いの冷やかしだろう…程度にしか、思えなかった。…だって、蘇生術だなんて…。でも、続けて伝えられる情報に。)   (6/10 01:40:34)
ガエリオ/ゼダス > 『捕ま…っ…てる…。…ッ…あの人が…ッ……、生きてる……?』(前半の言葉しか、頭に残らない。…駄目だ、今…馬鹿になってる。あの人の事しか考えられない。…王国では死んだと騒がれていたのに、生きてるだなんて。 けれど死体は未発見との事だった。…捕まってると言う点があるなら…まだ、信じれる。あの人が生きてる可能性のある道が現れたんだ。どんな道であれ結末であれ、進まなくては。…進まなきゃ、駄目だ。目を点にしたまま、片手を掴まれる。…一気に流し込まれた最重要な情報の嵐にポカンとしてしまったまま。…口を小さく開けて、貴方の表情を見続け、言葉を待った。)『…僕の価値…。…、僕と…仲良く…。____願いが叶うなら…僕はなんだってする。竜灯さん…貴方にも協力します…。…本当にオウガさんが生きていて、傷を付けられていたら…。それはそれで憎いけど…。でも、この先どんな戦火に包まれても…“貴方だけは恩人だ”と。…僕は言い続けます…。貴方に真剣は…もう向けません。』   (6/10 01:40:46)
ガエリオ/ゼダス > (…今はあの人の無事が最優先。何はどうあれ竜灯さんが引き合わせてくれるなら、この人は敵ではなく恩人になる。…これから先の未来…各国がどうなるか等分からない。今より激化する可能性だってあるかもしれない。けれど…僕が生きてる限り。この恩を受けたと言う事は揺るがない事実。敵になる等…あり得ない。…恩を仇で返すなど…あってはならないから。更に力み、声をかけられ身を揺すられても。…己の真剣な瞳に偽りはない。もう喧しいからと嫌な顔もしない。欲望に忠実だとは分かってるし都合の良い奴だとも分かってる。…でも、貴方を信じるしかないから。)   (6/10 01:40:56)


クノ/竜灯 > 「へっ、そう言ってくれると思っちょったぜよ。」((握った手に力を込めて口角を上げ、話は決まったとばかりに手を離して立ち上がる。後は上手くやるだけ、俺が奔走ればこともなし。気合を入れるかのように羽織の襟を掴んでぴしっ、と皺を伸ばす仕草を見せ、布団の貴方を今一度見下ろした。)「おう、俺に任せるちや。俺の字とこの竜胆車に賭けて約束は果たすき、今は体を休めとうせ。⋯俺は歩かんぜ、走ることしか出来んき引っ張り回すからの!怪我せんように、着いてこれるようにしとき。」((くるりと反転し、羽織の背に描かれた家紋を後ろ手に親指で指差しながら、首を回し横目で見下ろした。ゼダスが帝國や自分にどういう気持ちを抱いているのか、そこまでは分からなかったが。少なくとも師匠の為に泣き、戦い、こうまで言える、その事に竜灯は満足感を覚えていた、きっと。『良い師匠と良い弟子、二人の再会を見たら感動してしまうかもしれんの。』と、心の中で言い聞かせるように呟くと、表情を隠すかの扉の方へと歩き出す。扉に手を伸ばした所でゆっくりと下げていた顔を上げ。背中を向けたままに言葉を投げかけた。)   (6/14 16:46:33)
クノ/竜灯 > 「俺はちぃと必要なものを買うてくるからの。鍵掛けておくき、ゼダスさんは取り敢えず休んどれ。⋯⋯飛び出すのも悪くはないがの、俺の手が届くのは俺の周りとここだけぜよ。ほいじゃの。」((ひらり、と片手を上げて自室を後にする竜灯。外から鍵を閉められた音を最後に小さくなっていく足音。部屋に残されたのは飲み掛けの徳利と、居候の友人だけだった。)「──ここからは俺の時代ちや。見ておれ、ふふ、俺の伝説の幕開けぜよ⋯⋯!」   (6/14 16:46:51)