この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

即身成仏

(獅子唐&火津彌)

山葵@婀娜 > ……ふー…(今日は雑務続きの、激動の一日だった。これからの予算、債務決算、私闘などへの罰則…。様々な資料が入り乱れる資料室、そこで大量の紙をチェックし、いちいち印を押さねばならない。やっとこさ半分の資料を確認し終わった時、狙ったように昼休憩の鐘が鳴る。尊華の者達の、優雅であり密やかな楽しみ。…それこそが、食事だった。)……んん…。(紙と埃の匂いで塗れた部屋から開放されれば、廊下で背伸びを一つ。さて、今日はどの店に行こうか。行きつけの店を思い浮かべながら、本部の出入り口へ向かい歩みを進める。)   (6/2 21:17:21)


〆鯖/火津彌 > (尊華帝国軍榮郷本部基地 火津彌の執務室にて。)……ふぅ…。(狂水の災害も一時収束し、溜まりに溜まっていた仕事を一気に片付けた。流石に一抹の疲れを感じ、肩を回しながら振り子時計の針を眺めるともなく見ていると、ちょうど正午を知らせる鐘の音が火津彌の執務室に響きわたり、食欲を微かに彷彿とさせた。そういえば朝から何も食べていない事を思い出し、腹の虫がぐううと鳴った。かといって何か食べたいものが思いつく訳でもなく、とりあえずは本部を出て街に出るかと思いながら本部の出入り口へと足を運んだのであった。)   (6/2 21:40:21)


山葵@獅子唐 > ……おや、佐官殿。…これからお昼ですか?(ほぼ同時に出入り口を跨いだ男。佐官の役職に就く狐火繰りの男、火津彌。何度か会話はした事があるがそのどれもが事務的な事であり、キチンと会話した事がない事に気が付く。)……どう、ですか。僕、奢るんで。……一緒に、ご飯でも。(持ち前の無口さが少し出つつ、倒置法になりながらも彼を食事に誘ってみる。勿論、相手が嫌ならばそれで良いのだが…。…分厚い、瓶底のサングラスの中から覗く目は火津彌だけを見ているようだ。)   (6/2 22:42:32)


しめ鯖/火津彌 > (本部の出入り口で、見覚えのある毛玉とばったり鉢合わせをした。こいつは――忘れる訳がない。狂水の災害の時、共に戦えと誓いあった一兵士。名前は獅子唐、山椒は小粒でもぴりりと辛いの言葉どおり、普段は目立たないけれどなかなか辛抱強い男やった。)「……ほう。」(あなたの思いがけない誘いに声を漏らす。そうか、こいつなりに治療をして貰った事を感謝したりしてくれているのかな?――『きちんと話したことがない相手』と思いながら勇気を出して誘ってくれたあなたの気も知らないで、火津彌は満足げに鼻を鳴らした。)「そうやな、たまにはええやろう。お前の行きつけにでも連れて行ってもらうとしようかね。」   (6/2 23:49:07)


山葵@獅子唐 > …!…やったっ、ありがとうございます。(得意げに鼻を鳴らす目の前の彼にぺこり、と一礼をすれば、す、と行きつけの店がある方を向く。)…此方です、此処からは然程遠くないですよ。(そう声を掛けてから、ゆっくりと歩き出す。その道中、色々な事を話してみよう、と話題を振る。「命の水」のこと、「攻城戦」のこと、そして何気ない雑談。その言葉はかなり辿々しくも、彼なりの努力が伺えただろうか。)……ここ、です。…気を付けてくださいね。…慣れない方には少し…大変かも知れないので…。(店の暖簾は赤い。そしてこれ見よがしに描かれた赤い唐辛子の印。そう、ここは辛い料理に長けた料理屋だった。)…あ、安心してください。…ちゃんと、辛くないものも…あるので。(そう呟きつつも一切の躊躇なしに、そのむせ返りそうな店内へと入っていく。店内は広く、火津彌を配慮してか厨房から離れた席へと腰掛けた。)   (6/3 00:03:48)


しめ鯖/火津彌 > 「む……うむ。」(律儀に礼をするあなたに軍帽を少しかぶり直すようにしながら応える。ぽつりぽつりと当たり障りのないというか、プライベートに踏み込まない程度に仕事の話をし、たいして滞りもなく、こいつは口下手と聴いていたんだがな、と心中で首をかしげるのだった。程なくして到着した唐辛子印の赤い暖簾。『ほ、ほお……。』なんてあなたの部屋に曖昧に返事をしながらそれをくぐると、むわりと空気まで辛い店内に火津彌は少したじろいだ。)「…ケホッ……。」(目がしぱしぱする。随分と風変わりな店だ。獅子唐が勧めてくれた席に腰掛け、壁に貼られた品書きを眺めた。)「そうか、辛さの耐性は決してないわけではないが、それはそれでありがたい。さて、何を……【中辛】【大辛】【激辛】【超越】【悶絶】【昇天】【涅槃】【即身成仏】……?け、結局何があるのか、まるでわからん品書やな。」(帽子を脱ぎ、困惑した様子で細い目を瞬かせ。しばらく唸った後、ぽつりとこぼした)「…う、うーん。……そうだな、今日はお前に合わせる。」   (6/3 00:23:01)


山葵@獅子唐 > ………ボクに合わせるのは…や、やめておいた方が良い気がします…。まずは中辛くらいからが、良いかなと…(お前に合わせる、そう言葉を漏らす火津彌にえっ、と思わず声を漏らす。一応そんな忠告を一つ溢せば、店員を呼び止めるとメニューには目もくれず、即身成仏級の麻婆豆腐を注文する。一切の迷いが無いあたり、彼がこの店に良く通っている事が目に見えるだろうか。j…… 火津彌さんは、どうしますか。(はてさて、自分に合わせると言っていた彼は、どのくらいの辛さで行くのだろうか。……何だか、心配になってきた。)   (6/3 00:36:05)


しめ鯖/火津彌 > 「そ、そうか……ふむ。」(あなたが店員を飛び止め麻婆豆腐を注文したのを見て、あぁそうか、ここは麻婆豆腐があるのだな。と、得心した。)「…ほんなら、お前の言う通りにしよう。同じものを、中辛で頼む。」(心配そうなあなたの気も知らずに、まだまだ余裕綽々といった様子の佐官。)「案外拍子抜けしたりしてな。炎の魔術適正は伊達やないで。どちらかと言えば私も辛党な方なんや。夏はこういうものを食べていい汗をかくのも悪ない。」(なんて軽口を叩きながら、一応水を用意しておこうと水差しを手にとった時だった。運ばれてきた麻婆豆腐を見て火津彌は言葉を失った。)「……は?」(自分の【中辛】は真っ赤で、辣油に豆腐が浸っているような見た目。いや、それよりも閉口したのはあなたの【即身成仏】。豆腐が見えない程の漆黒のマグマが、なぜか皿の上でグツグツ、ぐぽぐぽとを音を立てて泡を吹いていた。)   (6/3 00:47:17)


山葵@獅子唐 > ……ん、いただきます。(店員さえも口に布を巻き持ってきた、おおよそ人が食べる物の見た目をしていないそれに何ら驚く様子も見せず、両手を合わせてから箸とレンゲに手を…ではなく、備え付けの一味唐辛子を手にした。一般的な、パラパラと振りかけるタイプは生温いのか、蓋を開け一瓶丸ごとその煮えたぎる溶岩に似たソレに混ぜてしまい。)…大丈夫ですか?…手が止まっていますが…(そう心配そうに眉を下げるも、「お先にいただきますね」とだけ口にすると、髪を一つに結い、レンゲで溶岩…ではなく、唐辛子の煮汁を啜る。)……ん……(然程大したリアクションが無く、寧ろこっちがおかしいのでは?辛くないのでは?なんて不安にさせてしまいそうだ。)   (6/3 00:57:31)


しめ鯖/火津彌 > 「……あ、ああ。」(水差しを手にしたままぽかんと呆けていた火津彌だったが、追い唐辛子をキメながら飄々とした様子のあなたに声をかけられてはっと我に返った。)「……大丈夫や。いや、中々強烈な見た目をしているので驚いてな。集客の為かね、努力が伺える。ははは。……そうやな、味が良いから店が盛っているに違いはないやろう。」(柄にもなくへらへらと口を回らせるが、顔色ひとつ変えずに溶岩を啜るあなたの姿を捉えながら少なからず躊躇をしていた。しかし、まぁ。――【即身成仏】を食すのは自分ではない。中辛くらいならどうってことはないだろう。両手を合わせ、あなたに続く。)   (6/3 01:13:09)
しめ鯖/火津彌 > 「……ん、ふむ、思ったよりも悪くはないな、味はふつゴッフッ!!」(一瞬の油断が火津彌を殺した。いわゆる後味が焼けた針のように鋭く襲いかかり、脈打つ度にヒリヒリと粘膜を蹂躙した。蓮華をぼちゃりと取り落し、そばにある水を掴み一気に飲み干した。)「……ッハ…これ、ほんまに中辛か?……っあ…アカン、アカンで獅子唐アカンこれはアカン。喋っとられん。息ガ痛イ。」(両手で口の中を仰ぎながら、ひいひいと息を吸った。吐く息の熱さが痛みを増幅させ、目をぎゅっと瞑りながらすぐにまたヒイ!と息を吸った。)   (6/3 01:13:13)