この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

未定

(婀娜&レフィーネ)

山葵:婀娜. > ………(騎士団本部。昼休憩と言う騎士からすれば僅かな休みの時間、金色に輝く髪を揺らしながら休憩室で一人編み物をする男が。黙々と針を通し糸を紡ぐ姿は、いつも活発に活動する彼のイメージからは離れているだろう。こうして黙っていれば本当に女性のように見える。)……ん(黄色、オレンジ、緑。様々な色の糸で作られる刺繍はミモザの花。シルクのハンカチに刺繍された可憐な花は、白によく映えていた。)………よしっ(ミモザのハンカチを二枚、手縫いのマフラーを一つ。この限られた時間(もっとも彼は密偵なので騎士達よりは自由だが)の中、止まっていた作業を一気にこなした。満足そうに背伸びを一つ。j   (5/14 16:37:27)


〆鯖/レフィーネ> (太陽神様が夏の気配をちらつかせている王都。制服をまくり、じんわりと首筋に浮いた汗をハンカチでぬぐって、レフィーネは本部の休憩室となっている一角に向かった。一種神殿のような趣のある堅牢な魔術砦の廊下は、こつこつと涼しい音色でレフィーネの忍ぶような歩みを響かせた。昼時に一人で居られる方法は、こうして逃げるように隠れるほか方法はない。考えすぎかもしれないけれど、「誰と食事するつもりだ」なんてあの人に問い詰められたらたまったものではないから。)……ここなら、いいかなぁ~…。っと、あ…!こ、こんにちは!太陽の名の下に…!(休憩室の扉を開けると、目立つ艶やかな姿は否応にも目に飛び込んできた。彼女は以前行く場所がなくて途方にくれていた自分を匿ってくれた女性で、名前はたしか……)あ…アダさん、ですよね。この間は、ご、ごめいわくおおおかけしましたっ。(挨拶をしながら後ろ手に扉を閉め、あなたの膝におかれたものを見てはっと息をのんだ。)……そ、そ、そ、それ、て、て、てづくり、ですか?(いつも以上に吃りながら目を泳がせ、片手に抱えていた袋をさっと後ろに隠して。)   (5/16 17:17:00)


山葵:フギンムニン > …ん、こんにちは、太陽の名の下に。(慌ただしく挨拶をする可憐な少女は、この前己が匿った百騎長のレフィーネだ。後ろ手で扉を閉め、何かに気付いたように息を呑む少女にん?と首を傾げる。)…あぁ、これかい?うん、ボクの手作りだよ。……レフィーネさんは、どうしたんだい?(こんな所に来たのには訳があるんだよね?そんな風に尋ねれば首を傾げると、おいで、と手招きをする。美しい刺繍のシルクのハンカチを広げれば、一枚をレフィーネの前にそっと置き「よかったら一枚どうぞ」何て微笑み)」   (5/16 17:49:31)


〆鯖/レフィーネ > (おいでと言われてあなたのそばにおずおずと近寄ると、畳んでいたハンカチを眼前に広げられ、その美しさに思わず息をのんだ。一枚どうぞとなんて思いがけない声をかけられ、なおさら吃りに拍車をかけて。)「…へ、その…それはっ…!も、も、もうしわけない、ですっ…。…なにか、おおお返しできるものがあれば、いいんですけど……。」(こんな所にきた理由については、答えられないままだった。まさか自分も同じようにここで裁縫をしようとしていたなんて、こんな素晴らしい作品を見せつけられてからではとても言い出しづらくて。)   (5/16 18:01:28)


山葵:婀娜 > お返しなんて大丈夫。…ボクの趣味だし、何かを貰おうなんて魂胆はないから…さ。(ふふ、と笑みを溢しながら慌てふためく彼女を微笑ましげに見つめる。…彼女が手に持つ紙袋も気になる。何か、言えない理由でもあるのだろうか?)…大丈夫、今はボクしかいないからさ、何か相談があったりするならば何でも聞くよ。(そうやって優しげに声を掛けて目を細めた。)   (5/16 18:11:40)


〆鯖/レフィーネ > 「……趣味…趣味ですか。……凄いなぁ。…ええっと……そ、その…じ、実はっ、わたしも、お、おさいほう…しようとおもって…。」(包み込むような低めの声色や優しげな眼差しに絆され、あなたのとなりに座ってぽつりぽつりとこぼし始めた。つまらない見栄を張るのは論理的ではないし、相手は優しいアダさんなのだから、きっと馬鹿になんてしないだろう。それにもしかしたら、教えてくれるかもしれないし…。そうは思いながらも心と体は裏腹で、レフィーネはその長い耳を真っ赤にしながら袋の中から素朴な風合いをした木綿のハンカチを取り出したのだった。タティングレースの糸でエジングするはずだった縁取りはがたがたと絡まり、まるで蜘蛛の糸のようになっている。布そのものはきつく張った刺繍枠によって丸い形に伸びていた。白の布に白の糸でさされた刺繍は、表はなんとかイニシャルらしく見えないこともないが、裏地にまで意識がいっていなかったのか、ひっくり返せば糸がたくさん盛り上がってひどいことになっていた。   (5/16 18:29:42)
〆鯖/レフィーネ > イニシャルに向かなさそうな独特のステッチ方法は、いわゆるロングアンドショートステッチ、あるいはサテンステッチに似ているがそのどれでもなく、少し裁縫をかじっている人からすればただやみくもに埋めただけでステッチの方法すらもわからぬまま見様見真似でやってみたことが伺い知れるだろう。そもそもペンシルでガイドラインを引かず、ぶっつけ本番で刺しはじめているのは大雑把なのか、はたまた、そもそも知らないのか。)「……じぶんでは、けっこう、うううまくいったと思ってたんですけどっ…!アダさんのに比べたら、すこし自信なくしちゃいました……えへ。」   (5/16 18:29:47)


山葵:婀娜 > ふふ、成る程。キミも裁縫しに来たんだね。(長い耳や頬を真っ赤に染めた彼女が紙袋からは、お世辞にも上手いとは言えない作りかけのハンカチ。方法も分からずに縫った為か糸が解れ、裏を気にしていなかった為か裏からは糸が飛び出ていた。)……ふむ、大丈夫だよ。初めてとか始めたてはみんなこんな感じさ。昔のボクを見てる感じだ(ふふ、と微笑ましげに笑みを浮かべれば、一旦ハンカチを木枠から取り出す。そして彼女の紙袋から新しい木綿のハンカチを取り出しセットするのだった。)…よし、じゃあ一緒にやってみようか。大丈夫、レフィーネさんは手先が器用そうだし、ちょっとやったら慣れそうだから。   (5/17 20:51:58)


〆鯖/レフィーネ > 「え、アッ、アダさんも初めから上手だったわけじゃ、ないんですか…?」(丸い目をぱちくりとさせながら興味津々といった様子で食いつく。そして続けられた優しい言葉に)「…いいんですかっ!…あ、ありがとうございますっ……!」(そう嬉しそうに答えると、あなたのご教授に身を任せ、食い入るように指先を見つめたりしながら感嘆のため息を漏らす。同じ糸を使っているとは思えないと思っていたその刺繍も、こうしてゆっくりと手順を見て教えてもらっていれば、たしかに一本の糸から紡がれていることが解って。なにかよくわからないとんでもないセンスを見せつけられたり手品のような技術を見るよりもずっと、ただただ根気と丁寧さを求められる裁縫の奥深さを垣間見、そしてそれを楽しんでいる彼女に心から尊敬を覚えるのだった。もちろんセンスや才能、手先の器用さの違いが無いわけではないだろう。ただそれすらも、ひと針ひと針確実にすすめていかなければわからない事なのだ。)   (5/17 21:22:23)
〆鯖/レフィーネ > 「……す、凄いなぁっ、アダさん…。…も、もちろんおさいほうも、ですけど……。なんていうか、優しくって、大人っぽくて……。こうして針を持っているのなんか、とっても絵になります。わたし、その…なんだか最近、とっても、子供っぽいじぶんが気になるんです。……どうしたらアダさんみたいに、なれますか?」   (5/17 21:22:27)