この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

あの時のお詫び

(ビナ&雷鏡)

レモネード/ビナ > (大地の恵みは、偉大なものだ。それだけではなく、地殻変動による揺れは、大地の上に住み着く生命には畏敬の対象。なるほど、大地信仰をする人間がいるのも肯けよう。命を救う薬にも、命を奪う破壊にも、大地の神様の思し召し通り。)「でも、薬草には感謝しないとだよねーガフ」『めぇ〜』(ゴリゴリと、石と石が擦れ合う音と、その辺りには独特の青臭さが漂っていた。ホーリアの樹海でビナはキャンプをしていた。道端で摘んでおいた薬草の加工をしているのだ。ホーリアは緑溢れる大地の恵み。葉ばかりでなく、花、実、樹皮、根、あらゆる薬草が豊富に取れるのでそれぞれ適切な処理をしているのだ。天日に干したり、木陰を利用して陰干しにしたり、煮詰め抽出したり、石臼で擦り潰したり、様々だ。そんな加工を全部一人で熟し、一箇所でやるものだから、鼻が曲がるような独特の匂いが色濃く漂っていた。開けた平野ならば兎も角、風通しの悪い森の奥。匂いはそこに留まる。なんて、ビナはもうとっくに慣れてしまい、なんとも思わないのだが。)   (5/10 20:54:50)


グレー/雷鏡 ◆ > はぁ…まさかホーリアを経由して手紙を届けることになるとはな…(と、彼はそう独り言を呟きながら、何通もの手紙をカバンに入れて運んでいた。だいたい100通くらいだろうか?だから彼にとってはもはや一世一代の賭けに挑んでいるような気持ちでいるくらい大変な仕事なのだ。一通うばわれるだけならまだしも、奪われて焼却処理されたら溜まったものでは無い。それこそ彼の信用は即死する。だからこそ…自分の目の前に立ちはだかる強盗には容赦なく戦い、打ち倒してここまで来た。途中で傷も負ったり、狩りをする必要もあるため、傷を治す彼特製のポーションはもちろん、痺れ薬なんかも持ってこの依頼に望んでいるのだ。そして、森の中に入って野草の調達でもしようとした矢先、嗅ぎなれた薬草の匂いが漂ってきたので…その方向に足を運んでみると、ビナが薬草の調合を行っているところに偶然出くわした。)おお。ビナ。久しぶり。(と、相手に声をかけようか。流石に今は夜。特に移動も出来ないかもしれないと考えて、近くにテントを張って休もうか考えていた…)   (5/10 21:15:18)


レモネード/ビナ > 「————あっ……」(一際強い風を頬に感ずると、ビナの銀白色の髪は闇に踊り、そしてあなたが来たのだ。時が止まった気がした。こんなところで、よりにもよってあなたに会うなんて。唇を噛む。そしてあなたの顔を見つめれば、俯いた。会釈の言葉も、出てこなかった。また、黒い風がびゅうと鳴く。騒めく葉音はビナの胸騒ぎの写しのようだった。見間違えようもない、あなた。あんなことを言ってしまったのに、まるで忘れてしまったかのように彼はいつものように、フレンドリーに接してくる。優しさの演技からか、演技のその裏にあるあなたの意図が見えなくて、わたしは不安で胸がはち切れそうだった。)「———あ、あのっ……」(パチンと、薪が弾ける。)「ごめん、ね。わたし、あんな酷いこと、きみに言っちゃって……。」(舞踏会の、ちょうどこの時間くらいだったろうか。別れの恐れに、わたしの心が負けてしまった。それがとても恐ろしく、旅をやめてしまいそうな自分を呪ったのだ。あれは、そんな自分にも啖呵する呪詛だった。)   (5/10 21:26:28)
レモネード/ビナ > 「だから、その…………」(また、あなたに顔を合わせるが)「————ごめん………。」(またすぐに背けて、辛そうに目を細めた。火に揺れて照らされるわたしの顔は、一層不安そうに見えただろうか。)>ライキョウくん   (5/10 21:26:38)


グレー/雷鏡 ◆ > ああ。それは気にしてないよ。俺自身、反省すべきところもあったからな…寧ろ俺が謝りたい。(と、相手に深深と頭を下げ…こう言った。)あの時は、ビナの事情もよく知らず、軽率にスカウトをしてしまったこと、とても後悔している。…ほんとうに申し訳ない…(と。そして、彼は相手に語り掛ける。舞踏会の時に感じたジェラシーの原因…それは、彼が彼女を「好きだった」から…恋をしていたのだと。そして、その嫉妬やら、焦りやらで…後先考えず、あのようなことをしてしまったのだと詫びを入れる。)俺はバカだよな…まず、言われる人の身にもならないといけなかったし…   (5/10 22:14:29)


レモネード/ビナ > 「やっ!ちがうの……っ!その、ライキョウくんには、話してなかったってか……話せなかったし……。話してないこと、急に怒られても、困っちゃうよね!ほんと、ばか……あたしってば……。」(彼の優しさが、尚更痛くて、わたしはつい声を大きく、そして早口になってしまう。その様を心配そうにガフは見ていて、顔をわたしに擦り寄せてきて、強張った表情が多少柔らかくなった。ありがと、ガフ。心配してくれてるんだね。わたしは、たぶん、大丈夫だよ。烈火の炎に、鍋の中身が泡立つ。思い出したように鍋を火から遠ざけながら、自然に冷まそう。こうして、違うことをしてると少し、冷静になってくる。)「やっぱ、優しいね。ライキョウくんは……人が良すぎるよ。命の水の話だって、わたしのでたらめだったかもなのに。しかも、一緒に戦おって言ったのも、きみはすぐに協力してくれて。うれし、かったんだ。わたしも……だから、甘えてた。でも、それでもね。わたしはあなたとこれ以上仲良くなってしまったら、わたしは旅を続けられなくなっちゃう……。」>ライキョウくん   (5/10 22:24:25)


グレー/雷鏡 ◆ > ビナもそうだろ。何処の馬の骨とも分からぬような俺と協力してくれて。それに、話してなかったのも、俺がきっかけを作らなかったからいというのもあるからな…とりあえず言えることは、俺の不注意だったこと。それだけだよ…(と、相手に優しく語りかける。)それに、俺は物心着いた頃には天涯孤独の身で、多分これからも何も無ければきっとそうに違いないだろう。そんな中、俺は依頼以外で…人と協力するというのは初めてだったんだ。だから俺もそれに甘えてしまっていたのかもしれないな…そして、旅はむしろ、この戦争が落ち着いてからでも良いのかもしれないと俺は思う。まだ俺たちは若いんだから、若いうちに恋愛だとか、そういうことに注力するのが多分正しいんだと思う。まぁ、人生どう過ごすかは、その人の考えに委ねられるから、強制はしないんだけどね。(と、相手にそう話しながら、干し肉を取り出して食べる。)   (5/10 22:38:28)


レモネード/ビナ > 「れ、恋愛かぁ〜……。わたし、ほんと、考えたこと無かったかも……。やっぱ、探求には、邪魔になっちゃうからさ……。ん、したことも、無かったからな。」(彼の弁論は、まぁ一理あると思う。若気のパワーは凄まじい。とくに女は十代が花だろうに。そう言えば、わたしを産んだお父さんとお母さんは、どのように出逢ったのだろうか。二人とも、元は旅団の一員だった。わたしが産まれてから、暫くした後に抜けたんだっけ……。その名残は、わたしの額に刻まれている。『総てを見通す神の目』らしい。わたしの額には、第三の目として、その目を象った刺青が彫られている。わたしの唯一使える魔術に、重要な目だ。あの二人は、何を思ってわたしにこの刺青を彫ったのだろうか。)「………。」(薪を焚べる。表面がどんどん黒色に変色していく様を、ぼんやり眺めながら、ぽつりと言った。)「そういや、今仕事中なんだっけ。その荷物、運びものでしょ?」>ライキョウくん   (5/10 22:49:56)


グレー/雷鏡 ◆ > ま、参考程度に考えとくのもありだと思うよ?(と、相手にそういった後、今仕事中?と、聞かれたので…)お手紙の運送中だな。とりあえず今日で3日目。強盗との戦闘もあったから少し時間がかかってしまってね…明日にはミトラに着く予定なんだ。そこから何日かかけてミトラを起点として、ルガム、カーヤ、エンジュを回ってお手紙を届けてから王都に帰る予定なんだ。(と、自分の軽い予定を話す。)結構な量の手紙を運ばないといけないし、正直このカバンを背負いながら戦闘するのもなかなかキツかったけどさ。戦闘のうちの何回かは煙玉で煙幕を張ってカットできたからよかったよ。(と、正直な感想を話す。そして…)もしかしたら行った先で出逢う可能性もあるからね…(と、ぼそっと呟いた。)   (5/10 23:03:06)


レモネード/ビナ > 「わーお……随分と回るね。」(しかし、横目に見て見えるその荷物の量ならば納得だろう。荷物の量に比例して、その分回る場所は多くなるわけで、しかも今は戦時中だ。混乱に乗じて賊の動きも活発になっている。彼の仕事は基本何でも受けるとのことだから、こう言う皆がやりたがらない危険な仕事ばかり依頼されるのだろう。それは、本当に、悲しいことで……。彼が死んでしまったら、なんて暗い事ばかり考えてしまう。)「————。」(いや、考えないようにしよう。そういう事は。)「わたし、先寝るね。君も、戦闘があったんでしょ?早く寝なよ。」(まるで逃げるように、テントに入って行こうか。その夜は、妙に寝付けなかった。)〆>ライキョウくん   (5/10 23:11:47)