この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

出会い

(サーマキス&神音)

フラッペ/サーマキス > (スパイの朝は早い_____というのも、このオレことサーマキス様は世にも珍しい三重スパイ。そこらの国々の密偵とは仕事の幅が天地だ。例えば今日は、朝の4時頃に起床し、目覚めぬ身体を無理やり動かして王都で諜報活動、ちょっと飯食って目が覚めたら急いで王都を発ち、12時頃に栄郷で魔術訓練...ああ、一応尊華帝國軍の間者ってことにもなってるからな、オレは。まぁ、くせぇ芝居で適当にやってるんだが...そういうわけで、プロフェッショナルなオレは仕事も移動も何から何まで迅速にやらなくちゃならねぇ。やれることは出来るだけ早くに。オレの流儀ってやつだな。...今?今は、そうだな。移動がかったるくてイライラしてる。仕事も楽じゃなし。......そんなことを考えながら、帝國軍の服に身を包んだ女が、栄郷を出て少しのところで歩いていた。)   (5/11 01:14:13)


餡団子/神音 > (賑わう繁華街を過ぎた田舎道。草と土を整備されただけの隅っこにて、十字架の形をし真ん中に陰陽太極図模様が描かれ、白い帯が巻きつけられた杖を抱きしめ丸まるように座っている男が一人。悲壮感が漂う白髪が多めの黒髪に頭には血がついたバンダナ、ズタボロの尊華帝國の上着、手足には壊れかけの枷をつけ見るからに汚らしい乞食。腹を空かせたと虚しく響く腹の音。痩せこけた体では、栄養を蓄えることもままならない。彼に救いの手かふわりと香る甘いオンナの香りに顔をあげれば雑に結ばれながらも整った金髪、尊華帝國軍服を纏った凛々しく麗しい女性。色が混じり合ったオパールの瞳は真っ直ぐと見つめ)「わっちに、飯を恵んではくれにゃあか?」(見た目とは裏腹響き渡るは鈴の音色のような透き通る音、水を飲むように染み渡り遊女のような纏わりつく妖艶さ、高過ぎず低すぎず中性的な声が、細胞一つ一つを起こすようにあなたの鼓膜を震わせ、男は幸薄く儚い笑顔で媚びを売り)>フラッペさん   (5/11 01:34:22)


フラッペ/サーマキス > (相手より物を知ってるってのは中々気分がいいだろう?ああ、無知共に物を教えてる時なんかは随分と楽しい。案外教師に向いてるのかもな?と言っても、楽しい反面、ちと骨が折れる。騎士団や帝國軍にオレの正体が悟られないように動くだとか、見た聞いた情報をみみっちくメモに残すとか、あとはハニトラ、とかな。これがまた厄介で、なんせ情報の代わりにこんな服を着ろ、だとか四つん這いになれ、だとか......と、)...あぁ~??????今何つったぁ~???(どこに座ってんだ、お前は...と突っ込みを入れる前に、其方から発せられた如何にもな物乞いの台詞が、彼女の神経を僅かに擦った。)食いもん寄越せ、だぁ?女だか男だか分かんねぇ声で甘えやがって、ネコか、テメェはよ?(座り込んでいる神音に視線を会わせるように、自分も膝を曲げてしゃがむと、口先を近づけて怒濤の罵倒を投げつける。これが成人していないうら若き乙女であったなら、と内心で舌打ちしながら。あぁそうだ、オレは男にゃ興味がねぇんだよ。美しいものが好きなんでね。)   (5/11 02:18:57)


餡団子/神音 > 「ねこでも構わにゃあ。飯を恵んでくださりにゃあか。わっち、働くことができにゃあ……。慈悲深い帝國軍人様なら、恵んでくださるかと思うて」(恵んでくれたのは、暖かい握り飯ではなく罵声。口先を近づけられ、喚かれる言葉、飛び散る唾が顔にかかる。ご飯を食べなくては、死んでしまう。ある事情から働くことが難しい身であり金を儲ける事も叶わない。まだ、汚らしいと言われ蹴飛ばされるよりはだいぶマシ。ネコ、イヌ、なんでもします。手を三角に添え、膝を畳めば乞食にしては美しい土下座を披露し)「水でも構わにゃあ。どうか、どうか、恵んでくれにゃあか」(元大将官がただの兵に対して、媚びを売るなどかつての部下達が見たらどう思うだろうか。失望?呆れ?憐み?蔑み?なんでも構わない。人間は弱い生き物を見ると優越感に浸る。それが暴行と形で帰ってくる事もあるし、本当にご飯をくださる人間もいる。プライドなんかでご飯が食えるか。どうせ堕ちた身。かつての自分を隠し弱者のフリをする。春にしては冷たい風が、傷だらけの肌に滲みるのは気のせいだと言い聞かせ)>フラッペさん   (5/11 02:32:58)


フラッペ/サーマキス > ...マジかよ。ここまでのは流石のオレも初めてだわ。情けない...(ビビらせるつもりだったんだがな。そういうのには慣れてるってこった。手慣れだな。以前からこの辺りで物乞いをしていたのだろう。へりくだりすぎた、プライドもクソもあったもんじゃねぇ情けない物乞いの定型文を聞き流して、すぅ、と立ち上がると)生憎だがな、オレはその寛大なる尊華帝國軍なんかじゃねぇ。こんな服、欲しけりゃテメェにくれてやるよ。食えねぇけどな。...そら、拾え。(そう言って、自ら来ていた軍服の上着を脱ぎ、神音の前に放り投げた。どうだ、拾うかよ、孤食。売れば高値になるかもなぁ?)   (5/11 02:50:18)


餡団子/神音 > 「……ありがとございやす。ありがとございやす」(情けない、空虚の心に響き渡っては消える音。かの方が見たら、情けないでは済まされないだろう。自分は、濡れ衣とはいえ国を陥れようとした罪人として連れ出された。かの方は情熱がなくとも、国を愛しておられた。立ち上がり、投げ捨てられたは大事な軍服。自分が纏い、戦う事を許されない品物を躊躇なく投げ捨てられる屈辱。だけど、乞食はそんなもの言わない。乞食は目の前のモノにしがみつく。人の温もりが残る誇りを拾い上げれば、盗まれないよう腹に抱えて深々と土下座をしお礼を告げる。売れば、高値になると知っていても売る事はない。かの方の思い出が籠った品を、金に変えることなど自分が許すはずがないのだから)>フラッペさん   (5/11 02:58:21)


フラッペ/サーマキス > ハハハハ!やっぱ面白ぇな、テメェ等は...虐げられ、地べたを転がされようと媚びるしかできない。必死に生きてんだよなぁ、芋虫とかみたいによ...意味もなく!(軍服を躊躇なく拾い離さんとしているのを見て、それはもう声高に笑った。そんなにオレの脱ぎたてが良かったかよ?なーんてな。)はー、はー...面白かったぜ。ここ一週間の中で一番笑えたかもな。テメェはオレの知る物乞いの中でもトップ3に入るくらいの愚か者だよ。誇っていいぜ。なんせ、ベスト3に入ってなかったら今頃は首が空飛んでたかもしれねぇからな。そこは気分だが...(ひとしきり笑ってから、笑わせた褒美だ、といって鞄入っていた赤い果実を近くの地面に投げ捨てた。また、拾え、と告げているようで。)   (5/11 03:17:24)