この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

新騎士団長就任

(ヴァンジャンス&婀娜&糸蜘蛛&ビナ&ゼダス&レフィーネ&アッシュ)

大和守/ヴァンジャンス > (────ふわり。黄金の如く輝く金色の髪、それが幾本か混じった、純白の──まるで雪の様に真白な髪が大きく揺れる。カツン、とブーツが乾いた音を立て、それに合わせて長身が短く折り畳まれる。それに合わせて灰色を基調としたローブ、そして深い青のスカートが揺れる。聖騎士団の一員であることを表すそれを揺らし、神聖なる祭壇の前──とある女はその御前で恭しくも堂々と傅き、金色の睫毛に彩られた瞳をゆっくりと閉じては何かを待っている。厳かな雰囲気の広がる部屋の中、微かな衣擦れの音だけがそこに響いている。女が御座すは神聖なる場──礼拝堂である。先程も記した様に、女は聖騎士団の一員だ。周りには見渡す限り騎士達がそこには居て。しかし、何れ程彼ら彼女らが居ようとその場は静寂に包まれたままだ。震える程の熱の孕んだ、これからの事を期待するかのようなそんな静寂が。その静寂を破る権利は、たった一人にしか与えられていない。暫しの間を置いて、その荘厳さを噛み締めるかの様に叙任が口を開く。──そこから、叙任の口から紡がれていくのは、聖なる言の葉達。その荘厳さを受け、女は微かに反応を見せた様にも思える。)   (5/9 00:38:37)
大和守/ヴァンジャンス > (傍観している騎士達も女と同じ様に、その神聖なる雰囲気の中に呑まれていくのだった。十数分。否、数分だろうか。雰囲気に呑まれた中では、時間すらも正しく理解する事が出来ない。叙任は口を閉ざし、自身の役目は終了したということを無言で示していて。それを受け、女はゆっくりと立ち上がり、後ろに控えている騎士団の者達を振り返る。何処までも冷たく、まるで氷のような冷たさを秘めた黄金色の双眸。それで騎士団の者達をゆっくりと見渡し、一巡し終えた所で女は口を開く。『誓いの宣言』を──ウェンディア聖騎士団、その騎士団長に就任した事を言葉にするために。言葉が“魔力”を持つこの大陸に相応しく、それを堂々とこの場に宣言する為に。「──私、ヴァンジャンスは、今此処に『宣言』しよう」(『宣言』。ヴァンジャンスが小さく息を吸う音が、静かな熱狂を孕む其処に響く。それに次ぎ、どうてそんなものが出来るのかと思ってしまう程に冷たく、乾ききった音が響く。瞳と同じく冷えきった音で。何も存在しない無感情だけを込めて。それに女が何を思っているのか。それをヴァンジャンスは、新たなる希望である筈の彼女はこれより告げるのだ──)   (5/9 00:40:30)
大和守/ヴァンジャンス > 「──私は失敗を許さない。私は勝利以外を許容しない。決して敗北するな。命有る限り足掻き、持てる全てで勝利をその手に掴み取れ」(声を張り、騎士団の者全員に聞こえるようにと高らかにヴァンジャンスは言葉を紡いでいく。『宣言』する。──此処までならば、まだ良いだろう。恐らく“普通”と呼ばれる領域なのだろう。勝利を貪欲に掴み取ろうとする、ただそれだけの人物だ。──しかし、騎士からの人望もあった筈の彼女はそれを堂々と覆していく。)「この聖騎士団に無能は不必要であると私は考える。失態を犯した者、そして勝利以外を享受した者は、この聖騎士団から即座に立ち去るが良い。──否、私が直々に切り捨ててやろう。無能など邪魔でしか無い。勝利を手にするにあたり、最も不必要であり、邪魔な存在だ。ならばその存在をどうするか──簡単な事だ。切り捨てれば良い。それだけの事だ──故に、私はそれを行おうではないか」   (5/9 00:40:46)
大和守/ヴァンジャンス > (──嗚呼、どうやら彼女は普通ではないらしい。“騎士団長”という役割を理解しているのかいないのか、彼女は絶望へと落とす言葉ばかりを口にしていて。無能は切り捨てられる。失敗をすれば切り捨てられる──。まるで正気ではない言葉ばかりがその場に響き渡っていき、──そうしてヴァンジャンスは、新騎士団長は──新たなる希望であった筈の彼女は、『誓いの宣言』を締め括ろうとする。まるでこれからの貴方達との運命を決するように、何処までも厳かに、真剣に──ヴァンジャンスは貴方達を、希望から絶望へと叩き落としていくのだった……。) 「今日の日を以て、私──ヴァンジャンスは、ウェンディア聖騎士団、騎士団長へ就任すると共に、この聖騎士団を根本から叩き直す事を『宣言』する。────『太陽の名の元に』」(──そうして、ウェンディア聖騎士団、新騎士団長が此処に誕生した。)____〆   (5/9 00:40:56)


山葵:婀娜 > ………(新騎士団長、ヴァンジャンス。168cmと女性の中では高身長な彼女は、真っ青な騎士団の制服がよく似合う。)……彼女、面白いなぁ。(礼拝堂を後にした婀娜は一人呟く。その言葉は夜風に乗り、誰にも聞こえる事は無かった。)…でも。…彼女の失敗への異様なる嫌悪感。……彼女、高圧的に見えるけど。……何だ、実際は…(「怖がっているだけなんだな」。…彼女は恐れているのだ。失敗を。この憶測が当たっているならば、彼女は何て愛らしいのだろうか。まるで、大人に褒めてもらおうと背伸びをする子供ではないか。手に持った、ルビー色のワインをくい、と一口含む。)…可愛いと思うよ。…いつか、その心の引っ掛かりが吹っ切れた時。…団長。貴女はボクらにとっての最高の騎士団長となるでしょう。(ワイングラスを掲げる。丸い月をグラスの中に収めると、ふっ、と意味ありげな含み笑いを浮かべる。)   (5/9 01:12:05)
山葵:獅子唐 > 嗚呼、それまでは貴女の駒として。華麗に演じて魅せましょう。仇なす者をこのワインのような赤で染めて魅せましょう。…そして貴女が本当の団長になった時。…ボクが迎えに行こう。(ぐっ、と血のように赤いワインを一口に飲み干せば、口端から垂れる赤を舐め取る。夜の冷たい風の中、こんな呟きが溢れた。)せめてこの子供のような貴女に、死ぬ迄尽くそう。…太陽の名の下に。   (5/9 01:12:07)


あくび。/糸蜘蛛 > やはり、民草も気になっているのだな。烏合の衆がわらわらと…。正に有象無象よな。(ウェンディア王国…──太陽信仰を中心に、“目に見えるもの”を支持する文化を持つ王国であり、他の二国と争い、凌ぎを削っている三大国の一つだ。そんなウェンディア王国の中に存在する組織、通称“ウェンディア聖騎士団”…最早今となっては、“騎士”とは名ばかりの魔術師ばかりが所属している組織だが。そんな“騎士団”の頭領である“騎士団長”足る人物の就任式が本日、行われると小耳に挟み、国に寄ったついでにと彼は見物していくことにしたのだ。会場はウェンディア国内の礼拝堂。扉は開け放たれており、騎士団に所属する者以外が中に入ることこそできないものの、どうやら外からの見物などは一応黙認されているようだ。それに乗じるように、集まり始める野次馬の有象無象の間、間をするりするりと通り抜けるように歩きながら、彼は野次馬の最前列の近くにまでやって来ていた。   (5/9 01:30:03)
あくび。/糸蜘蛛 > この国では珍しい着物と言う装束に身を包んでいるため、周囲から向けられる視線は訝しげなモノかもしれないが…流浪人である彼が他者の視線など気に留めるはずもない。どうやらまだ新団長の出番ではないらしく、叙任らしき人物が何やら自分にとっては呪文の類のようにしか聞こえない言の葉を紡いでいる…。聖職者の言葉と言うのは、どうしてこうも耳にするだけで薄ら笑いが零れそうになるのか。頭が痛くなる感覚を覚えながら叙任の話を聞き流すこと数分、ようやく新団長様のお出ましらしい…。)   (5/9 01:30:05)
あくび。/糸蜘蛛 > 支配は恐れの表れ。大仰にモノを言うのは自信と不安の綯い交ぜ…とでも言ったところか?さてはて、先が思いやられるような、楽しみなような。(辺りを包む少しのざわめきと静寂。それら全てを打ち消し、切り裂くように新団長に就任する女性の口から語られたのは、およそ“聖騎士団”などと呼ばれている者の集まり、且つそこの頭から発せられたとは思えないような、威圧的な言葉の数々。表情まではよく見えないが、声音に感情と言う感情があまり乗せられていないように思えた。その無感情な様も、素なのか取り繕っているのか…──彼女のことをよく知らない彼にとっては知る由も無いことではあるものの、少しばかりこれからの聖騎士団の姿に興味が湧いたのは言うまでもない。恐怖で支配し、失敗を犯した者の尽くを切り捨てるのか、それとも、あの騎士団長も“人の子”であると皆が知ることになるのか。ああ、俺は柄にもなく傍観者でいようとしているのだな。彼女の言葉を聞き終えた彼は、礼拝堂に背中を向けてどこかへ歩き去って行く。──幕はすでに上がった。後は成り行きを見届けるのみ。我らに縁があるならば、どこかで交わることもあろうよ。)   (5/9 01:30:44)


レモネード/ビナ > (透き通る大きな、天女の羽衣が落とし物のように、空から地上へひらひら伸びてくるというような日差し。様式美に擬えた直線の隊列は圧巻の見事。物々しい雰囲気は、伝統的な厳粛な儀式の様。今ここに、王国の新たな時代の幕開けを宣言する、重大な儀式であるからだ。新しい太陽は登った。旭光の朧げながらも、白色光の強い光は、これからの未来の暗示のようだったし、彼女のそのさらりと風に靡く、だれにも近寄らせないような髪にも似ていた。遠目から見ても、彼女の存在は、それこそ太陽のような判別できよう。そして、凛と通る、宣言を聞く。あぁ、そしてわかるのだ。『覚悟』の決まった『言葉』であったな、と。白日の元に、新たな時代の宣言をしよう。太陽の名に置いて。)「『揺籠の微睡ㅤㅤ嬰児の安楽ㅤㅤ孺子の逡巡ㅤㅤ壮者の猛りㅤㅤ老輩の達観ㅤㅤ人間の断片ㅤㅤ夕陽の玉響ㅤㅤ揺らめいてㅤㅤ主は洞観すㅤㅤ———ダー・ニト・ロロイ・シュクロズア』」(そして、その意思は、一人の少女が『洞観』していた。)「わかったよ。」(その声は、空間を震わす歓声に、簡単に掻き消えた。あなたの意思は、ちゃんと『見えたよ』。)   (5/9 01:54:34)


ガエリオ@ゼダス > 【 哀しき誓い / ヴァンジャンスさんへ】(組織を去った者へ涙を流し…思い出を振り返る。…呑気な話ではあるが、そうしてたい人間もいるだろう。狂い雨はそんな猶予すらくれなかったのだから。…だが、…何時迄も席は空けてはいられない。未完成の組織のまま…事を為すなど到底出来ぬのだから。…舞踏会は幕を閉じ聖騎士団に関わるもの全てが動く式典が今、行われる。…前線へ立たぬ僕であっても。新たな上司の顔くらい覚えなきゃ怒りを買いかねない。間違っていなくとも、上司と口にするだけでも怒られかねない。…リアムさん直々に後で聞きたくもあったけど。…まぁ、細かい事は彼や某プリ友を通して聞こう。…さて、式典の会場となる場…文句も言ってられぬが、正装としてスーツを着用しての参加。わざわざ用意された席へ通されれば。この堅苦しさ…好まないが、仕方ない。…静寂の中、独特な緊張感を持ってして行われていく式典から感じられる空気…)   (5/9 02:13:08)
ガエリオ@ゼダス > (なるほど、上の者の大変さがよく分かるよ。言の葉が並べられるだけでも様々な思考を回転させねばならないんだから。無意味であっても。…あまり、公に口には出来ない話、だけどね…。さ…言ってしまえば前座を見に来たのではない。進行し進行し、…祭壇にて振り返った戦姫。…視線を向けるは…“貴女”。冷気がこちらまで漂いそうな、冷たい視線。遠くからでも、分かるよ…それくらい。…周りの人間だって僕と同じ思考なはずだよ。口では言えなくても…“貴女の言葉、宣言のみを聞きに来ている”。…と。聞かせて頂こう、有難いお言葉を。)『______…ッ__________。』(テンプレートはいい。…貴女の御心か伺えないから。…“普通”の宣言を耳へ入れた後……、普通…とは、離れた。次々と貴女の口から放たれる…現実味ある残酷な宣言の数々。)   (5/9 02:13:21)
ガエリオ@ゼダス > (眉間が震える。視線もキツく…なる。…情けを感じさせぬ無情さ。ぁぁ、あの視線…“間違いじゃない”。心が凍てついているから、言えるのか。…そのお言葉は。犬が聞いてもその厳しさに震え上がる。尻尾は振れない……宣言の終えた後、周りから感じられる不審な雰囲気。前線に立つ者なら、当然。…静かに席を立てば…いち早く、会場から飛び出した。)『…生ある者は木偶ではない。…斬り捨てれば、減る。…技術者はこれだから甘いと仰られても結構。…しかし、失敗とは成功への糧。……貴女のやり方は成功への近道では…ないかもしれない。…孤独への近道だ…。』(…その背に着いてくるものは、その考えのままでは減るかもしれない。…叩き直す土台の上に立つのは貴女一人かもしれない。それでも…戦い続けますか。孤独なる戦姫として。…語りの後。静かに帰路へつく姿は。何とも言えぬ表情をしていた。______〆)   (5/9 02:13:32)


〆鯖/レフィーネ > (厳かに執り行われていく新騎士団長の就任の儀。レフィーネは百騎長として礼拝堂の前方に座しながら新たなる太陽の令閨を、その一挙一動をしっかりを見据えていた。雪のような髪、すらりとした長身。明るく天真爛漫であった前任の騎士団長の姿を、思わず心の中で比べるように脳裏に浮かべる。ひだまりのように暖かった姫騎士アナスタシアとは対照的に、ヴァンジャンスの冷たい程に凛とした姿はクイーンと形容するに相応しかった。 そして、氷の女王の発した宣言は、まさしく魔術のようにぴしりとレフィーネの心臓を凍てつかせる。)……え……。(『直々に切り捨ててやろう――』『無能など邪魔でしか無い。』…その言葉に、錯乱していた頃の自分を思い出し、心はざわざわと冷たい気配に支配されていく。『―――役立たず。』)   (5/9 02:21:04)
〆鯖/レフィーネ > ……っ……(それがどういった意図で発せられた言葉なのか、レフィーネには測りかねた。最初の一言だけであればその厳しさに士気を奮い立たせる勇猛な騎士も居た事だろう。だけど、続けざまに揺さぶりをかける言葉には萎縮の空気が流れる。横に座していた同じく百騎長である彼を、気遣わずにはいられなかった。)……アッシュさん……(神聖なる儀式の邪魔をしないよう、限りなく小さな声で囁きかける。長椅子を這わせるようにもぞもぞと手を伸ばし、掌を重ね、レフィーネも秘めやかな『宣言』を行う。)大丈夫。わたしが、まもります。(『ヴァンジャンス、上司であるあなたを敵に回すことも厭いません。大好きな私の聖騎士団を掻き回すことは、このわたしが許さない。太陽の名の下に。』)   (5/9 02:21:07)


クノ/アッシュ > ウェンディア聖騎士団、団長就任式。神聖なる礼拝堂で行われる厳かな儀に、百騎長という立場の聖騎士アッシュも参列していた。未だ汚れの少ない騎士団服に身を包み、前列にて新たなる聖騎士団の太陽を目で追う。すらりとした女性にしては高めの背丈、聖騎士の象徴である日輪を彷彿とさせる金の瞳はキツい印象をアッシュに少なからず与え、表情には出さずとも緊張を加速させて生唾を飲み込ませた。ふと脳裏に過ぎる前団長の記憶に思いを馳せつつも、膝に置いた拳を僅かに握って決別する事を決め込んだ。⋯いつまでも引き摺る訳にはいかない、きっと、多分、強い貴女にこそこれから聖騎士団は引っ張られていく。俺が守れなかったホーリアも、この人ならきっと⋯⋯、だから。口を開く前から雰囲気で、優しかった前団長と比べてしまった自分を恥じて、新たな我等の太陽に無理矢理意識を向けた。澱んだ黒瞳を力強く細めたその時に、漸く振り向いた太陽は輝いた。)   (5/9 03:20:14)
クノ/アッシュ > 「⋯⋯⋯⋯⋯⋯、っ⋯⋯!?⋯⋯⋯⋯ぇ⋯」((酷く冷たい輝きがアッシュを照らす。凍て刺す程の冷気がまるで自分にだけ向けられた様な気さえして、厳正な儀式の場にてアッシュは思わず喉を震わせた。自分でも思う程に情けない声が溢れて、黒い瞳を見開く。『無能など邪魔でしか無い。』『───役立たず。』)「っ⋯⋯⋯⋯。」((呆然とした表情で貴女を見詰めていたが、一瞬偶然にも此方に視線が向いた時、決して自分だけを見ていた訳では無いだろうにアッシュは視線を力無く自分の膝辺りに落としてしまう。ぐらりと視界が揺らいだ気がした。「敗北」。その言葉が自分に重くのしかかる。ホーリア陥落、忘れた訳では無かったはず。心の底で逃げていたのかもしれない、自分の力不足でたった一人の魔術師に大敗を喫し、情けすら掛けられて攻め落とされる砦を這い蹲って見つめたあの記憶から。   (5/9 03:20:16)
クノ/アッシュ > ───そうだ、俺は役立たず⋯⋯だから俺は切り捨て⋯⋯⋯⋯。一度落ち始めた思考は止まることを知らず、礼拝堂を包み込む冷たい空気にかそれとも、体を小刻みに震わせる。名を呼ぶレフィーネに視線を向ける事すら忘れて打ちひしがれるアッシュに手を差し伸べたのはまた⋯⋯)「⋯⋯⋯レ⋯フィ⋯⋯」((自分の名が呼ばれたと同時に、ズボンに深い皺を刻み込んでいた拳を包んだのは細く温かい手。僅かに首を曲げて、青ざめた顔を貴女に見せる。⋯⋯いつの日かと同じように、固く握った拳を絆そうと温もりを与えた掌に、今度は自らの意思で拳を緩めるのだった。)   (5/9 03:20:25)
クノ/アッシュ > 「⋯⋯あり、がとう⋯」((か細い声で呟かれた声だったが、不思議と体の震えは収まりを見せていた。再び視線を自らの膝の間に落とすと、レフィーネとは反対側の手を対照的に力無く握り込み。掠れ気味の小さな小さな声でアッシュも独白じみた決意を。)「⋯⋯今度は⋯⋯俺が⋯⋯」((その後には言葉は続かなかった。ただ「役立たず」にはなりたくない。王国にとって、そしてリルにとって。小さな誓いの詳細を聞くものは居なかったが、それで良かったのかもしれない。誓いというよりは弱く、守られてばかりの自分が嫌なだけの、単なる願望と言った方がこの気持ちは正しかったのだから。   (5/9 03:20:36)