この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

本日の授業

(ライラ&アスラン)

〆鯖/ライラ > (シュクロズアリ旅団の構成員、ライラはウェンディア王国の王都・ウェントにいた。荒れ地となってしまったとは言えできればシントを離れたくはなかったが、もうヨズアの領土ではないのだから仕方がない。新たなる領土ホーリアを次の拠点とすることにしよう。その近くをうろついていればあいつを捕まえられるはずだから。アスラン。彼女の魔術の師であり、腐れ縁である男。10年余りの付き合いからその行動範囲は予測ができるようになっていた。おそらく騎士団の本部から真反対に距離をとったこのあたりの路地にまず移動する。そして星が見えるように、なるべく坂を登ってくるだろう。)……今夜は仕事はやめておくか。……ちょっとやりづらそうだわ。(肌の色が見えぬように深めにかぶっていたベールをぱさりと肩のほうへ落とし、王都の明かりを見落として独り言をこぼす。ホーリアを落としたヨズア人である自分は歓迎されなさそうであるし、金を貰っても痛い目に合わされたり体を好き勝手にされるのは好きではないから。)   (5/8 00:53:30)


クノ/アスラン > 「⋯良い夜だ。」(アスランは夜空を見上げて、誰に対する訳でも無くそう呟いた。王国王都、ウェント。ホーリアが落ちたこの状況において、アスランは夜空を見上げて溜息を吐く。黄昏のぜペタル。シュクロズアリ、俺達が所属する俺達の組織のような何か。その構成員であり、組織の一人、彼が落としたウェンディアの領地の一つ。噂で聞いただけではあったが、アスランはそれを耳にして憧れを抱く程には少なくない気持ちを抱いていた。)「⋯⋯。」((金もない夜、夜食を口にしたくはあったがそう上手くはいかない。それ星占いで稼いでそのまま街に繰り出すことが出来るとは、そう人生上手くはいかないのだ。頼れる存在といえば、たった一人。弟子のライラ。彼女の謝礼だけ。路地裏で溜息を吐き捨てて、壁に凭れてターバンから溢れる前髪を指で摘んで整えたら、ふと視線逸らした。⋯⋯いつもの事ではあるが。)「⋯⋯ライラか。⋯ゼペタルの話は聞いたか。」((当たり障りない言葉であるが、アスランの心理は決まっていた。貴女の今月分の謝礼を求めている。ジャケットに突っ込んだ両手を抜き出しては、腕を組んで貴女を見詰めて、再び夜空を見上げるのだった。   (5/8 01:10:39)


〆鯖/ライラ > (思ったとおり、坂の上を上がってきた師の姿に視線を送る。「来たわね」その言葉を言わずとも、小首を傾げて一瞥すればあなたには充分。言葉もなく星を眺めるのも、あなたのくせ。――やれやれ、全くマイペースな男だこと。ようやく口を開いたかと思えば、発せられた言葉は『久しぶりだな』でも『元気か?』でもなく、世間話というにはあまりに無骨で鉄仮面な話題だった。)…長老様とは直接お話していないわ。あたしはずっとシントに居たから……。ただ……ホーリアが新しい私達の国なんですって?それを耳にしたから此処に居ることくらいわかるでしょ、あなたはそこまで察しが悪くはないはず。ご存知の通り、あたし話が早くないのは嫌いなの。で?(腕を組んで夜空を見上げるあなたに、早口で言葉を畳み掛ける。ライラのほうこそ、そこまで察しは悪くないのだが。可愛い弟子の近況を案じる優しい言葉の一つもないことに少しやきもきし、意地悪を言ってみたのだった。)   (5/8 01:22:35)


クノ/アスラン > 「⋯⋯ふん。」((示し合わせた訳でも、約束した訳でも無い。それでもこうして出会うのは、最早当たり前。特に驚いた様子も見せず、壁に凭れたまま冷たい言葉を呟いた。貴女の問いに対して息を吐いて、壁から背を離しても、貴女のちかくには移動せず。相も変わらず数メートル離れた位置で、あなたに向けて手も向けず、組んだ腕を再びポケットに突っ込んであなたを見つめ、冷たい表情で口を開いた。)「⋯うるせえ。⋯さっさと寄越せライラ。」((求めるのは貴女の今月分の謝礼。大声では言えない事とはいえ、時刻は夜中。周りに誰も居ない状況ではあるし、そこまで声を抑える必要は無いのに、アスランの声は少し小さめだった。溜息を履いてもう一歩貴女に近付くと、早くよこせと言わんばかりに貴女を見つめるアスランだった。   (5/8 01:37:29)


〆鯖/ライラ > ……はいはい、先生。(肩を竦めてからローブの下で提げた鞄の中身を漁り、手拭いに包まれた数枚の紙幣の束を手に取るとすたすたと歩み寄ってそれをあなたの胸に押し付ける。手拭いは藍染で、花の紋が入っていた。時にはウェンディア語の男性名の刺繍が入った白いハンカチであったり、ヨズアの伝統模様のターバンであったりするそれはライラの月謝袋で、返してもらう気などないもの。どんな人物を相手に商売をしたのか一目瞭然な、いわば戦利品である。)さて、支払いには相応の対価を頂きたいものね。こんな夜は〝授業〟に相応しいんじゃない?(そう口にしながらも、空を仰げば舌の根も乾かぬうちに前言を撤回したくなる。発展した首都の中心部ともなれば、さすがにシントに比べれば星の輝きは弱い。郷愁に駆られそうになるのを唇を噛んで誤魔化しながら、あなたの顔を見上げて遅まきながら見つめ返した。)……ま、ここで騒ぎを起こされると困るからいつもの荒っぽいやつじゃなくてもいいわ。そうね、今日はあなたの星詠みを見せて貰える?件の長老様について何かわかる事はあるかどうか。   (5/8 03:51:58)
〆鯖/ライラ > (腕を組み、弟子という身分でありながら生意気にも試すような口調で囁く。ライラも今まで教わった知識を総動員させ、あなたの答え合わせに間に合うように考えを巡らせてみた。 毎年この時期にはみずがめ座の流星群が見えたはずなのだけれど。今年はこの辺りで不思議な雨雲が続いていたから去年との違いを確認することはできない。さて、……いや、待て。それこそが〝違い〟なのではないのか。水瓶、単純に考えればそれは水を溜めておく為の瓶。それがひっくり返されたかのような不自然な雨雲。 みずがめ座……対応する古代の言葉は〝ツァダイ〟。意味は、そう。眼…稲妻…呪詛。 ウェンディア式の占いとの関係は…『皇帝』のカードだ。ヨズアには皇も帝も居ない。一番上が居るとするならば、シュクロズアリの最古株か、あるいは偉大なる王、シュクロズアその人だ。しかし、これは蛇足だっただろうか?)…どう?アスラン。(『自分の要望に対し星詠みをする気はあるか』あるいは『星詠みの結果はどうか』。どちらともとれる問いを投げかけ、ライラは組んでいた腕を解いた。)   (5/8 03:52:24)


クノ/アスラン > 「⋯おう。」((手拭いを乱雑に受け取ると、中身を開くまででもなくそれを一瞥してから、持った時の微妙の厚みだけ感じて懐へと押し込んだ。尊華人か、なんて不躾な言葉は紡ぐ訳も無い、今月分の謝礼を受け取った。それだけが答えであった。王都を出立したら何処へ向かおうか、そう問おうとした矢先の事だった。「は?」と口悪く聞き返す様な声を漏らし、釣られて空を一瞬だけ見上げる。弱々しい輝きに顔を顰めると)「⋯⋯⋯⋯⋯⋯っふ⋯⋯。」((腕を組み、偉そうに囁く貴女にポケットから煙草を取り出し、マッチで炙る様に火を点けると、軽く振って消したマッチをポケットに仕舞い込み。路地の壁に凭れて空を見上げる。空に向けて吐き出された煙が視界を雲のように遮って、再び晴れる。煙草がすっかり短くなり、長くなった灰が何度か地に落ちる程の沈黙の後、煙草を摘む指から力を抜いて、遅れて落ちた煙草を空を見上げながらに踏み消すと、漸く重たい口を開くのだった。)   (5/9 16:53:35)
クノ/アスラン > 「⋯さあな。今日は星が暗くてよく見えねえ。詠む気が失せる。」((ぽつりと零された言葉は、珍しく星詠みを放棄するようなもので。腕を組んでアスランは凭れたまま、ただ黙って空を見上げ続ける。ぽつりぽつりと暗く輝く星をなんとか見通そうとしてか瞳を細めると、漸く壁から背を離し貴女に背を向けた。)「⋯⋯⋯ジジイの星が詠めない。⋯今日の授業は仕舞いだ。」   (5/9 16:53:37)


〆鯖/ライラ > (彼女の問いにようやく口を開いたかと思えばそれは答えになっていないようなもので、ライラは背を向けたあなたの服の首根っこを掴み、少しがさつに引き止めた。)…ちょっと待った。(そのまま自分が歩み寄り、背中にぴったりくっ付くと、肩越しにわざとらしい猫撫で声囁く。)……その煙草は誰から貰ったお金で買ったものかしら?報酬に見合った働きをしないのならばいつあたしに見限られてもおかしくないと思う事ね。もう少し危機感を覚えて頂いても?(一つに括ったあなたの黒い後ろ髪の束を手に掴みぐいっと下に引っ張ると、覗き込むようにあなたを見下げて、猫撫で声は極めて低く苛つきを孕んだ声に変わる。)…言いたい事解るわよね?あたしはあんたの弟子である前に上客なのよ。こっちは魂削って働いてるわけ、馬鹿にするのも大概にして。   (5/9 17:45:41)
〆鯖/ライラ > (あなたと出会ってから幾度となく行われたやりとり、何度目かの激昂だった。……ライラは客を平等に扱う。そうあるように己を律しているからだ。とはいえ、当然身が入る相手と入らない相手はいるもので。だからこそライラは、いつからかその「金額」のみを指標として動くようになった。好ましいと思う客はなるべく通って貰うよう努力し、結果的に多くの金額を貢いで貰う。好ましくないと思う客からは少ししか貰わないかわりに、それっきり。そうやって少しずつ己を騙していって、金の前ではどんな夜にだって平等な愛を注げると言う、娼婦としての矜持をなんとか確立したのだ。若い頃はそれこそ、ただ行為をこなせばよいと思っていたけれど。男を知れば知るほど、求めているのは”それ”ではない事を思い知ったから。)   (5/9 17:45:58)
〆鯖/ライラ > ( ……そしてもちろん、自分が払う立場になる時もそれを求める。報酬には相応の対価を、と。そんな彼女のポリシーを付き合いの長いあなたが知らないわけはない、とライラは思っていた。自分が大枚を叩くという事の意味がどういうことか。それを裏切るのがどういうことか。 髪を引っ張っていた手をぱっと離し、床に落ちた煙草を『拾え』と目で指図しながらじれったそうに再び口を開いた。)……白状して頂戴。あんたは”わからない”とは言わなかった、違う?   (5/9 17:46:04)


クノ/アスラン > 「⋯い⋯⋯っ⋯⋯!!」((首根っこを掴まれて止められ、後ろ髪を掴まれると、走った痛みに思わず腰を曲げてしまう。⋯貴女との出会いからこれまでに何度も繰り返された事であった。ただ一人残った弟子、ライラが居なくなる。いつ来てもおかしくない未来、普段は考えすらしなかったその事実を突き付けられて、アスランの心は凍り付く。見下ろす黒い瞳に視線を合わせていると、掴まれていた髪から手が離れる。指で僅かに髪を弄りながら、ばつの悪そうに曲げていた腰を戻し。今一度空を見上げてから、落とした煙草の方に向かい直って。)「⋯⋯ジジイの星が詠めねえ⋯⋯〝暗い〟んだ。」((しゃがみこんで煙草を指で摘みながら、ぽつりぽつりと零していく。踏み潰されてぐしゃぐしゃになった吸殻を少しの間眺め、立ち上がってポケットへと乱雑に突っ込むと、やはりばつの悪そうに髪を搔くと、視線を少しだけ泳がせてから貴女に視線を戻し。)   (5/9 18:22:16)
クノ/アスラン > 「⋯そういう事だ、悪い、お前を軽く見た訳じゃねえ。ただ、詠めないなんてのは中々ねえ⋯⋯何というか。言い方を変えれば、ジジイの輝きが弱まってるってことでな。」((自分の感じた事を隠し通さず全て口にした。所詮は占いではあるし、あんまり確証のない事は口にしたくなかったが⋯お前の言う通り対価を貰ったのだから、今更隠す事は無いだろう。素直に自分の非を認めると、言葉を続けていく。)「お前を軽んじるつもりは無かった。⋯⋯あのジジイの事だ、そうそう何かあるとは思えないが、確証の無いことは言いたくなかっただけだ、また近い内に占ってやるし、魔術も教えてやる。悪かったな。」   (5/9 18:22:18)


〆鯖/ライラ > (素直に自分の非を認め、吸殻を拾うあなたを見てライラは少し拍子抜けしたような息を鼻から漏らした。)ふぅん……そう……解ったわ。あたしもごめんなさい、カッとなって。(少しぎこちなくそう呟くと、ライラは再びベールを被り直してあなたに近寄る。何度背を向けられても、何度距離を取られても、全く意に介す様子もなく。あたしだって好きなように動いている。それと同じこと。)…近いうちと言わず、しばらくはあなたと行動を共にしようかと思ってるんだけど。ホーリアを新しい拠点にすれば、王都へのアクセスも良いし…何よりあたし気になるのよね。スザンの新しい名所とやらが。……次はどこへ行く?アスラン。ホーリア?スザン?それとも…(するりと腕を絡ませてにっこりと微笑んだのは、ライラなりの埋め合わせというものであった。腹が立てばたちどころに怒り、そして基本的には根に持たない。それが彼女という人間だった。)とりあえず、ウェンディアの美味に舌鼓でも打ちに行く?   (5/10 19:40:07)


クノ/アスラン > 「ああ。」((貴女の謝罪に、短い相槌のような返事を1拍おいて返すと、肩を上下させて深い息を吐きながら、背中側に垂らした後ろ髪を右肩を跨ぐように持ってきて。首を曲げて視線を落とすと、僅かにずれた結び目を両手で直した。)「⋯⋯そうだな、⋯⋯おい。腕を回すな、ちけぇ。いいから取り敢えず離れろ。」((近寄って来たライラには目もくれず、結び目を直すことに専念していたアスラン。取り敢えず綺麗に纏まったのを確認すると、再び髪を後ろに流し。少しだけ悩んだ素振りを見せていたが、するりと入り込むように腕を回してきたライラを一瞥すると乱雑に振りほどき。小さな溜息の後、自分の考えを口にした。)「⋯ホーリアの様子を見に行くつもりでいたが、一度帝都に拠点を置くのも悪くない。スザンを経由して帝都に向かうか、それともホーリアに向かうか、後で星に訊いて決めておく。」   (5/10 22:04:26)
クノ/アスラン > ((ライラの行動からして言いたい事は何となく分かった。故に続けて「誰が奢るか」と冷たく言ってしまいそうになったが⋯⋯⋯まあ、運悪く懐はこいつのお陰で潤ってしまっている。仕方ない。⋯懐に手を入れて、再び手拭いを癖で確認すると、目を閉じて息を吐き、貴女を連れ立って歩き始めながら渋々了承するのだった。)「⋯⋯あんまり高いモノは食うなよ、俺が食うに困らん程度にしろ。」   (5/10 22:04:28)


〆鯖/ライラ > (素直に自分の非を認め、吸殻を拾うあなたを見てライラは少し拍子抜けしたような息を鼻から漏らした。)ふぅん……そう……解ったわ。あたしもごめんなさい、カッとなって。(少しぎこちなくそう呟くと、ライラは再びベールを被り直してあなたに近寄る。何度背を向けられても、何度距離を取られても、全く意に介す様子もなく。あたしだって好きなように動いている。それと同じこと。)…近いうちと言わず、しばらくはあなたと行動を共にしようかと思ってるんだけど。ホーリアを新しい拠点にすれば、王都へのアクセスも良いし…何よりあたし気になるのよね。スザンの新しい名所とやらが。……次はどこへ行く?アスラン。ホーリア?スザン?それとも…(するりと腕を絡ませてにっこりと微笑んだのは、ライラなりの埋め合わせというものであった。腹が立てばたちどころに怒り、そして基本的には根に持たない。それが彼女という人間だった。)とりあえず、ウェンディアの美味に舌鼓でも打ちに行く?   (5/10 19:40:07)


クノ/アスラン > 「ああ。」((貴女の謝罪に、短い相槌のような返事を1拍おいて返すと、肩を上下させて深い息を吐きながら、背中側に垂らした後ろ髪を右肩を跨ぐように持ってきて。首を曲げて視線を落とすと、僅かにずれた結び目を両手で直した。)「⋯⋯そうだな、⋯⋯おい。腕を回すな、ちけぇ。いいから取り敢えず離れろ。」((近寄って来たライラには目もくれず、結び目を直すことに専念していたアスラン。取り敢えず綺麗に纏まったのを確認すると、再び髪を後ろに流し。少しだけ悩んだ素振りを見せていたが、するりと入り込むように腕を回してきたライラを一瞥すると乱雑に振りほどき。小さな溜息の後、自分の考えを口にした。)「⋯ホーリアの様子を見に行くつもりでいたが、一度帝都に拠点を置くのも悪くない。スザンを経由して帝都に向かうか、それともホーリアに向かうか、後で星に訊いて決めておく。」   (5/10 22:04:26)
クノ/アスラン > ((ライラの行動からして言いたい事は何となく分かった。故に続けて「誰が奢るか」と冷たく言ってしまいそうになったが⋯⋯⋯まあ、運悪く懐はこいつのお陰で潤ってしまっている。仕方ない。⋯懐に手を入れて、再び手拭いを癖で確認すると、目を閉じて息を吐き、貴女を連れ立って歩き始めながら渋々了承するのだった。)「⋯⋯あんまり高いモノは食うなよ、俺が食うに困らん程度にしろ。」   (5/10 22:04:28)


〆鯖/ライラ > (乱暴に腕を振りほどかれて、ライラはあなたに聞こえるように舌打ちをした。)「本当あなたって……まぁいいわ。」(恥をかかされるのはライラにとっての忌諱にふれるのと同義であったが、この師匠だけは別であった。彼女曰くアスランは男ではない。本人にも、勿論そう伝えた事は一度や二度ではない。『男の風上にも置けない甲斐性なし。』『本当についてんの?』『戦争で失ったのねかわいそうに。』『見た事ないから解らないけど。』心の中で毒づいて、前を歩き始めたあなたを追い越す勢いで肩を並べるようにして、ライラも歩き始めた。)「……帝都ねぇ。」(今シントに近づくのは得策ではないような気もするけれど。星の導きならば従うまでだと思いながら、夜を見上げた。)「食事はなんでも構わないわ。仮宿が決まっていないのなら、そこで軽く食べてもいいと思うし。……当たり前だけど、宿代は自分で出すから。」(”行動を共にする”と言ったからには、宿も同じだと当然のように口にした。一切気にすることはない、相手はこの不能男なのだから。夏の匂いがする夜風に乗って、どこからかシェリー酒の香りが漂って来た。)〆   (5/10 23:40:09)