この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

舞踏会-若い娘達よ、花を撒け-

(ビナ&レフィーネ)

レモネード/ビナ > (勝利の美酒とは、大変甘美なものだ。人々は苦しみの呪縛から解放され、また元の日常が約束される。戦時中とはあれど、『雨』が降るよりはマシな、戦いの日々。しかし、今夜ばかりは違った。以前から予定はされていたが開催の見込みが見えなかった舞踏会は、労いも兼ねての決行とする事になった。微力ながら特効薬の開発に尽力したビナも、表向きはガデューカおねーさんが開発したものとして発表されているが、こう言った影の英雄的な扱いも、悪くはないものだった。でも、別にどうでもいいのだ。わたしは、喝采や神輿に上げられることを望んでいたわけじゃない。ただ、流すべきではなかった理不尽な涙を、そっと拭ってあげて、助けたかっただけなのだ。その目的が果たせたのであれば、その先はどう扱われようが預かり知らぬ事。ビナは人知れずに、このままこの国を去ろうとしたところで、今回の舞踏会の招待の声がかかった。しかし、ドレスなんてものを持ち合わせていないと言えども、ガデューカおねーさんはまさかドレスを見繕って意地でも参加させようとするので折れたわけだ。   (5/2 17:46:48)
レモネード/ビナ > ドレスを貰って、これで参加しないというのは流石にどうかと思うので。だが……)「ひぇえ……わ、わたし、あんまし…こーゆー体のラインが出る服や、派手なのはちょっと……」(『今の子はこういうのがかわいいと思うの』なんて謎のガデューカおねーさんが言うので、その辺、疎いわたしはイェスマンに徹していたら、こんなヒラヒラやら飾りやらがゴテゴテとしたなんだか可愛らしいドレスになってしまったのだ。さらに悔しいのが、コンプレックスの童顔と低身長が見事にマッチしている事なのだが。わたしの心境とは対照に、楽しそうな美しい音楽と、談笑に更ける如何にもな人たち、豪華な食事たちが、わたしにはあまりにも眩しく見える。)「ま、いいか……。こーゆーのも経験経験……。あ、これ美味し……。」(今回の舞踏会の主役のような立場のガデューカおねーさんもどこかに行ってしまったし、一人になったわたしは、とりあえず息を潜めて、そーっと料理に手をつけては、甘露な味わいに満悦な表情を浮かべるのであった。)>お花の妖精さん   (5/2 17:47:43)


〆鯖/レフィーネ > (今回の災害によって開催が危ぶまれていた舞踏会の決行を知り、レフィーネの心中は複雑なものであった。いつもであれば騎士という立場も忘れてはしゃいでしまう程こういった催事には浮足立っているはず。それこそ『ごはん!踊り!うた!ドレス!最高!』なんてハミングしながら。そうもいかないのは、今回の災害での被害を考えて手放しで喜ぶわけにもいかないし、自身が病み上がりであることもあるし…何より体より、心が疲弊していて。)……だめだめっ、…き、切り替えなきゃ…頑張れ、わたしっ(小さな声で自分に向けての言葉をつぶやくと、スカートの裾をくるりと翻しながらシャンデリアのある舞踏会の中心へと視線を向けた。胸元に百合の衣装のレースがあしらわれ、胸元で切り替えしがついてオーガンジーのスカートがつながった、妖精めいたドレス。それに見合うようなふるまいをしなくてはきれいなドレスに失礼というものだ。陽気で無垢な笑みをイメージしながら、深呼吸をしてスイッチを切り替える。『リルは笑顔が一番!』そんな両親の言葉を思い出しながら。)   (5/2 18:12:17)
〆鯖/レフィーネ > (音楽はゆったりしたロマンチックな旋律からはじまり、『これで踊るのはちょっと…』と、思案した末、まずは何か食べるものがないかとご馳走のあるテーブルに向かった。)……うっ……お肉…ばっかり……。(手の混んだ料理はあらゆる食材がふんだんに使われており、レフィーネの好む素材そのものの味は見つけられそうになかった。どこかのテーブルに果物とかないのかな、なんて思いながら辺りを見回すと、見覚えのある顔――”命の恩人”を見つけて、一瞬にして食事のことはどうでもよくなった。)……リ……じゃなかった、ビ、ビナちゃん…!ビナちゃん!(あなたの元へ駆け寄り、その名を呼ぶ。)……か、可愛い、可愛い可愛いっ!妖精さんみたいですっ……!すてき…。あぁ、こっ、この出会いに、か、感謝します。太陽の名の下に!>ビナちゃん   (5/2 18:12:27)


レモネード/ビナ > (ぼんやりと、わたしとは住む世界が別だなー…なんてぼんやりと思いながら、もぐもぐ食べていたのだが、そんな時にふと、自分の呼ぶ歌声のような少女の声が「へっ……?わ、わたし…?うぁおっ?!」駆ける甲高い足音。聞き覚えのある楽器のような美しい声。そして、長い耳、深緑のさらりとした髪。リルリルちゃん…そう、妖精さんだった。だけど、本当に妖精……さん?白を基調とした純白のドレスは、花弁の花弁のようなフリルに彩られ、美しい紋様一つ一つに細美が宿る。似合っている。彼女の美しさを引き立てる為に作られたかのような、宝石のような、いや、彼女自身が百合の花のように美しい姿であった。その為に、わたしの記憶にあるリルリルちゃんとはとても違っていて、一瞬誰か気がつかなかった。まぁ、一番の原因はすごいわたしのドレス姿に興奮している様のせいだったが。)「え、えぇっ?!そ、そんなに、かなぁ…?うん、ちょと、うれし、かも…。」   (5/2 18:32:17)
レモネード/ビナ > (でも、だからこそ、そんなすっかり治って元気そうなあなたの姿を見てとても嬉しく思えた。水のように、目を離せばべしゃりと形状を保てなくなってしまいそうな、弱々しいあなたではなく、あの日、噴水の前で笑ってくれたあなたの通りで。————『……と、とっても似合っています。花言葉も……ぴったりですね。』だから、お花を飾ってくれたあなたがわたしに言ってくれたように。)「えと、リルリルちゃん…だよね…?ん……リルリルちゃんも、百合のお花みたいで、とても似合っているよ!花言葉も、ぴったり。」(百合の花の花言葉は、純粋・無垢。あなたの真名の意とも合わさって、やっぱりあなたは笑顔が似合う。それを手本にするように、へへっと面映い気持ちを笑顔に押し込めた。)>お花の妖精さん   (5/2 18:32:30)


〆鯖/レフィーネ > ……わ、わわっ!そ、そう…です、けど!わっ、わたし……レフィーネっ……あっ、え?あああありがとうございます…嬉しい、です……(”リルリルちゃん”と真名を呼ぶあなたに一瞬慌てふためき、レフィーネは不躾にも言葉をかぶせかける。その後に続く褒め言葉にはにかむようにして言葉を尻すぼみにさせた後、はっと改めて居住まいを正す。そうそう、ここはお城で、今日は舞踏会なのだった。” ……信念をもって誓いを立てるべし、志ある者よ。 品をもって礼に応え――”誓いの言葉に則って自己紹介は、騎士らしくしなければ。)こほん。……ウェ、ウェンディア聖騎士団。百騎長を、拝命しております。…レフィーネと、申します。……ご迷惑でないのでしたら、い、一曲お相手をっ。   (5/2 18:52:51)
〆鯖/レフィーネ > (思いっきりカッコつけてしまったせいで、なんとなく最後の一言も弾みで出てしまった。己でつけた字の意図とはまるで違ったふるまいに、あぁまた…と心の中で自省する。レフィーネ。それは精製、洗練、余計なものを排除するという意味であり、失言ばかりの自分を変えたいという思いで付けた名前だったのだが。目の前の小さい少女をエスコートするように差し伸べた手を引っ込める訳にも行かず顔を赤くして俯いていると、ゆったりとしていた旋律は三拍子の軽快なものへと調子を変えていった。)   (5/2 18:52:57)


レモネード/ビナ > 「えへへっ、曲の音が大きいから、みんなには聞かれないよ。そかっ、レフィーネちゃん……『優雅』な字だね。あれ、レフィーネ……?その字って……」(なんだか、聞いた事があるような名前に復唱して記憶を辿ってみるも、ど忘れしてしまい、どうしても思い出せなかった。それよりも、慌ててわたしの真名呼びを誤魔化そうとするあなたは、少し面白くて、わたわたとしている様は、凛としている雰囲気に似合ってなくて、愛らしい。目に見えるものばかりを信仰するここの人間の気持ちも、少しはわかる気がする。あなたはかわいいよ。わたしなんかよりも、ずっと綺麗で、魅力的。優雅で鮮麗された洗練されたあなたには、きっとあなたにダンスを誘いたい人たちもたくさんいらっしゃるだろうなぁーなんて遠い目で予想してみると……)「百騎長……百騎長……っ?!え?あ、いや、あの、そのー、えーっと……!」   (5/2 19:22:12)
レモネード/ビナ > (高明な騎士さんなんだろうなとは思っていたが。寝耳に水。まさかもまさか、ウェンディア聖騎士団の百騎長その人であったとは!そうだ、通りでレフィーネという字が聞き覚えがあるだけだ。一人で魔術師百人分の力を持つとされる優秀な騎士に与えられる称号。最近異例の二人の百騎長が就任されたと話題になったばかりの階級だ。流石のわたしも、彼女については知っている。別名に『玲瓏のレフィーネ』とも呼ばれ、美しい歌声に乗せた詠唱からなる植物を自在に高度に操る腕利きの騎士であると。そんな、とても凄い人なんて知らず、突然の告白と、そしてまさかの誘いに、今度はわたしがわたわたとさせさる番だった。)「え、えとっ、そ、そのっ!わ、わたしなんかで、良ければ……!」(まるで錆び付いたからくり人形みたいな硬い動きで、割れ物でも触るかのようにそっとあなたの手に、触るように手を取るだろう。そこで、気がついた。あなたの顔の、紅玉の肌膚に朱が混ざっていることを。そうか、レフィーネちゃんも、恥ずかしいのか。少し、気が楽になったが、やっぱり先ほどの衝撃が大きすぎて、何より、舞踏会で踊るような社交ダンスなんて嗜んだ事も無くて。   (5/2 19:22:33)
レモネード/ビナ > でもまるで逃げ道を閉ざすように、三拍子のリズミカルな曲調に移り変わっていく。)「(も、もうどうにでもなれーっ…!)」(なんて、目をぎゅっと瞑りながら、麗かな騎士様にエスコートをしてもらおう。さながら、お姫様にでもなったかのように。)>お花の妖精さん   (5/2 19:22:43)


しめさば/レフィーネ > (ぎくしゃくとした動きでこちらの手を取られて、ダンスの誘いは受諾された。エスコートするのは、わたし。レフィーネは突然大きくなる弦楽器の音と共にあなたの両手をふわりと握って引き寄せ、半回転しながらテーブルから離れようとする。貴族じみた優雅なダンスは得意と言うわけではなかったけれど、リズム感と音楽センスだけは自信がある。レフィーネには次に音楽がどのような展開を見せるのか、手に取るように解った。基本はリズムに合わせた左右のステップ。後は身を任せてくれればいいが…目の前のお姫様は、うまくステップを踏めるだろうか。突然ホールの中心ににひらりと現れ二人の少女の姿に少しだけ視線が集まっているのを感じ、レフィーネは少し屈みながら前にステップし、あなたに声をかける。)…ひ、人目は気にしちゃだめ、ですよ。…おお踊っている時は、あ、相手だけ見て。ほら、右、左、右……   (5/2 20:18:56)


レモネード/ビナ > 「(は、端っこがいいなぁっと思ったらど真ん中…っ!?)」(彼女はわたしの手を取れば、そのまま引き寄せられ、わたしは釣られて彼女との距離が近くなる。いつかの花の香りに、噴水のあなたを想起するが、今のあなたはまるで騎士様。いや、騎士様なのだけれども、それよりももっと輝いて見えるかのような。)「わ、わかっ、た……」(あなたの言われるままに、あなたの顔を、いや、さすがに恥ずかしく、その下の、細く白い首を見るようにした。手を引かれてワンツースリー。ステップ合わせてスリーツーワン。右に、左に、揺れる景色。揺れる燭台の灯が煌びやかに空間を彩り、室内は暖かなオレンジ色に染められている。壁掛けタイプの燭台も同型のもので壁際を仄明るく照らしている。人々の顔も橙色に染まり、密やかな笑い声と、優雅に奏でられる弦楽器の旋律。普段わたしが生きる世界とは全く違う、夢のような世界。その真ん中で、まるであなたの鏡になろうとするみたく、あなたの所作ひとつひとつを真似するように、ついていくので精一杯だった。   (5/2 20:36:59)
レモネード/ビナ > ふと、あなたの顔を見上げる。同じく橙色に染まる彼女の横顔は、端正として、同性のわたしでも見惚れるくらい———、) 「あっ、ご、ごめっ…!」(ぼうとしていれば彼女の足を踏んでしまった。幸いにも、形や流れはそこまで崩れなかったものの、すぐに体勢を立て直しながらわたしは申し訳なさと恥ずかしさで胸が溢れそうで。)>お花の妖精さん   (5/2 20:37:09)


〆鯖/レフィーネ > (踊るのには慣れているのか、それとも高い学習能力を持つヨズア人ならではだろうか……そつなくステップをこなしながら揺れる心地よいリズムにレフィーネの気分も少し上がりつつあった。レフィーネはあなたの呼吸のリズムを感じ取ろうと、恥ずかしそうに逸らした顔をじっと見つめながら、踊りを続ける。上から見た扇状に広がる乳白色の睫毛が緩慢に伏せられる動きに少し、どきりとして。あどけない顔はおよそ11,12歳程度かと予想しているのだが、表情の作り方はそれ以上に大人びているのがなんだか蠱惑的だった。異国情緒の漂う顔立ちや肌の色、雰囲気。全てがこの豪華絢爛な舞踏会の中で唯一無二の魅力を放っており、あなたの自然美に見惚れてレフィーネは踊りながらどんどん密着してゆく。ふとあなたが顔を挙げて、翡翠色の瞳とペリドット色の瞳――同じ緑が縁を結ぼうとした瞬間、足に痛みを感じて思わず声を上げる。)…っひゃ……わっ。……あっ、だ、大丈夫、ですっ……   (5/2 22:36:36)
〆鯖/レフィーネ > (その瞬間、騎士様気取りでエスコートしていた自分が少し恥ずかしくなる。本当に頼りのがいのある騎士様ならばここであなたの腰でも抱きかえて倒れないように支えたりするものだろうが、レフィーネは一瞬の痛みにうろたえて一緒によろめいて、なんとなく体勢を立て直すしか出来なくて……。その瞬間どこかで、くす、と笑い声が聞こえた気がした。)……む……っ。(長い耳をぴくりと動かすと、たくさんつけられた耳飾りがしゃら、と揺れた。『ビナちゃんに命を助けられたあなた達が、彼女を嗤う資格は……』なんだかムキになりそうな気持ちを覚えて、レフィーネは右手を引っ張ってもう一度あなたを引き寄せ、左手で肩を抱きながら一言、あなたに告げた。)   (5/2 22:36:43)
〆鯖/レフィーネ > ……み、見返しましょ。今日の主役はビナ、あなたですから。(貴族たちの見様見真似であなたの右手を高くあげ、スピンの合図をする。レフィーネもターン、少し離れて再びあなたに密着する。音楽が終わる頃には二人の少女の可憐な円舞に、いくつかの拍手が送られたのだった。)……お相手、ありがとうございましたっ!(にっこりと微笑み、少しかがんでスカートの裾をつまんで恭しく挨拶をした。あなたの可愛らしい姿に、きっとダンスを申し込む人は増える事だろう。)〆   (5/2 22:36:47)