この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

命の水-発症-

(レフィーネ&アッシュ)

〆鯖/レフィーネ> (午前0時半。異変に気づいたのは夜更け、眠りにつこうとしていた頃だった。なんだか手足が痺れ…目がちかちかする。夜なのにも関わらず視界中を白い光がちらちら、ちらちらと瞬いていた。埃が月光で、光っている?それにしてはやけに眩しくて…頭でも打ったのか、と一日の行動を思い起こす。今日は朝から雨が振っていて…ああ、思い出せない。何が起きてる?……蒙昧とした記憶とは裏腹に目は徐々にぎんぎんと冴え渡っていく。……眠れない。どうして?眠りにつこうとしていた筈なのに、身体を起こすのはいつもより機敏だった。どく、どく、と早鐘を打ち始めた心臓に背中を押されるような焦燥感を感じながら寝台を飛び降り、秘密基地の扉を開ける。―――――視界に広がったのは、極彩色であった。…いや、違う。そこにあるのはいつもどおりの光景。違う、何もかも違う。…世界は、こんなにも明るかったのか。)……な……に、これ……。   (4/24 01:05:25)
〆鯖/レフィーネ > (月夜に照らされた夜露はまばゆいばかりに煌めき、鉱山のようだった。風に揺れる草の一本一本のそよそよとした動きまでもを目に捉え、その愛おしさに酷く胸を打った。その風がレフィーネの頬を愛撫する時、風の神の声までも幻聴しそうになるほどの心地よさを覚える。夜の薫りを胸に吸い込み、レフィーネはその場にへたり込む。……ああ、この世の全て、森羅万象に神の御業を感じざるを得ない。なんという完成された芸術。甘美なる官能の世界。今わたしは、この大地と性交している。)……はぁっ……はぁっ……あぁっ…うあぁぁ…(ぽろぽろと流れる涙の感触さえも鋭敏になり、身体の奥底から這い上がるぞくぞくとした感覚に畏怖を覚えながらも……抗えない、この極彩色に。ふらふらと外へ出て草の上へ倒れ込むと仰向けになり、荒い呼吸に胸を上下させた。あぁ生きている。木々が草が鳥が蟲が水が大地が夜がわたしがこの世界のすべて森羅万象天地万物天地万有眠っていてもわかるその呼吸が息吹が営みが)   (4/24 01:05:45)
〆鯖/火津彌 > ((最後消えた…ちょっと修正します   (4/24 01:06:00)
〆鯖/レフィーネ > ……くく…ふふ、あは……くすっ……くすくす、……(腹の底からけたけたと込み上げる笑いに頭のどこかでは恐ろしさを覚えているのに。どこかの線が切れたように狂っていく快感に身を委ねて笑った。―――ああ、なんて愉しいのでしょうか。)   (4/24 01:09:02)


クノ/アッシュ > ──秘密基地にて。早めに床についていたアッシュは、寝台の震動と布の擦れる音、そしてブランケットを捲られた肌寒さに身震いして小さく声を上げた。)「⋯⋯ん、なあ⋯、リル⋯⋯⋯⋯、ん、ん⋯さむ⋯⋯」((貴女が居るであろう隣に手を伸ばすけれど、そこに体温は存在せず、宙を切って寝台に落ちた腕に戸惑い、ゆっくりと目を開ければ貴女の姿が無い。まだ眠りについたばかりだったからか意外と早く意識は戻り、ゆっくりと体を起こして、目を擦りながら貴女の姿を探そうとした。けれど、直ぐに行先は分かった。妙な肌寒さの原因は、開け放たれた玄関から入り込む夜風であったから。)   (4/24 01:45:25)
クノ/アッシュ > 「リ⋯⋯ル⋯⋯。⋯⋯⋯⋯なあ、⋯⋯リル⋯⋯?」((ふらふらと何処か覚束無い足取りで、薄い生地のシャツとズボン、就寝時の服装のまま、靴も履き忘れて寝転がる貴女に瞳を奪われた。月明かりの下、草はらの上で仰向けに寝転ぶ貴女にゆっくりと近づいていくと、少しずつ普段とは何処か違う笑い声が聞こえてきた。⋯もしかして、リルも寝惚けているのだろうか。そんな事を考えて裸足のまま、夜露の冷たさを感じながら貴女の横にやってくると、丁度貴女の顔辺りに影を作る形で月明かりを遮り。しゃがみこんで心配そうに話し掛けた。)「⋯⋯どうしたんだ、リル?眠れなかった、のか?」((もし眠れなかっただけなら、自分ももう少しここに居よう。寝惚けているのなら抱いて連れて帰ろう。そう決め込んで、貴女のおでこより少し上辺りにそっと手を置いた。)「⋯⋯リル、風邪、引くぞ?」   (4/24 01:45:34)


〆鯖/レフィーネ > ……邪魔、しないでください。(暢気に自分の名を呼びながら近づいてくる男の足が、しゃく、しゃく、と夜露に濡れた草木を踏みしめるのを聴くとレフィーネはぽつりと零した。あぁでもその足音も心地いい。悪くはないかも。ううん、最高。ゆるゆると上体を起こすと、ぱさ、と髪が顔に掛かるが振り払おうともせず首を傾けながら振り返る。)……あっ!……シン…シンシアーっ。シンシアが居るっ…!い、いっしょに、ごろんってしますか?一緒に変な夢見ませんか?んふふ、(機敏な動きですく、と立ち上がって背伸びをすると、あなたの首の後ろにするりと両手を回してじっと目を見つめる。瞼はとろんと半開きなのに、瞳孔は夜の猫のように開いていた。そのまま後ろに体重を掛けて、地面に落とそうと試みて。   (4/24 02:19:47)
〆鯖/レフィーネ > ……お、起きちゃったんですか?眠れないんですか?風邪引きますよ?……ん?あ、あれ?……くすくす…。ねぇ、なんで来たんですか?なんでおお起きちゃったんですか?なんで寝てほしいんですか?わたしがとなりに居ないと寂しいんですか?なんで一人で眠れないのですか?寂しがりですよね、子供みたいですよね。わわ解ってますよ、あああなたがわたしの籠絡にやられたのは寂しかったからなんですよね?誰でも良かったんですよね?わたしに求めているのは母性でしょう?全部解ってますから。関係ない愛してます。ああ愛してますよ、ねぇ…くすくす、い…良い人ですね、悪い人ですね。卑怯ですね。貴方ほど誠実な人見たことああありません。あぁかわいい。愛しい人。(それは会話というにはあまりにも理不尽な、一方的な寝言に近い言葉だった。思いついたことがそのままするすると口をついて、あなたの返事なんか御構い無しに紡がれて行く。)   (4/24 02:20:00)


クノ/アッシュ > 「⋯⋯ああ、寝転がるだけなら良いけど⋯ここで二人して夢見ちゃったら⋯体調崩すから、家で⋯⋯な⋯?」((首に手を回されると少しだけ驚いたような表情を見せたけれど。何処かとろんとした翡翠色の瞳と、自分の名前を呼ぶ貴女の口調に〝寝惚けてるんだな〟と思い込んで。「ここに居るよ」という言葉と共に、体重を後ろに掛けて頼れようとする貴女の腰に手を回し支え。そのままゆっくりと抱き抱えようとした時だった。)「リ、リル⋯⋯?」((寝言のように返事も聞かずに捲し立てる貴女に、困惑の声を重ねた。しかしそれは貴女に届くことは無く。これも全部寝言⋯⋯と思うには少し無理があった、あったけれど、どうしても否定したくて。腰に回した両腕に力を込めてから、擦るように片腕を肩あたりまで持って行って少し引き寄せると。)   (4/24 02:41:52)
クノ/アッシュ > 「⋯⋯違う、誰でもよくなんか無い。リルじゃなきゃ、嫌だった。⋯リルが良い、隣に居ないと嫌だから⋯な?⋯⋯寝よう?」((きゅっ、と力を込めて鼻先が触れ合う程に顔を近づけ、『⋯⋯誰よりも愛してる』と目を細めて、微かな優しい声で零す。⋯⋯ちゃんと寝てくれるだろうか。そんな事を考えながら静かに回した腕に力を込めて。抵抗が無ければ勢いを付けて抱き上げてしまうだろう。   (4/24 02:41:53)


〆鯖/レフィーネ> (顔を近づけて囁くあなたの黒い瞳の中に、レフィーネは宇宙を見ていた。なんて美しいのだろう。水の輝きを湛えた角膜、その奥に存在する虹彩は細い細い絹糸の束のように細かくうねりながら張り巡らされて、一本一本が違う色に見えた。黒だけじゃない、赤茶色や琥珀色、碧にも見える。あなたのご先祖さまからのギフトなのだろうと思えば、悠久の刻に思いを馳せてまた、深い宇宙へと思考は誘われる。虹とはよく言ったもので混じり合うそのたくさんの色はカレイドスコープのようにあなたが視線を動かす度に表情を変えた。…舐めたい、舌でその眼球を…虹彩の奥にある水晶体の艶やかな瑞々しさが、狂おしくレフィーネを誘惑した。ごくり、と喉を鳴らして0コンマ2秒。あなたの片腕が膝の下に滑り込み軽々と抱き抱えられると、レフィーネが回していた手はそのままあなたの肩へと落ち、瞳のブラックホールから一瞬引き離される。顔を見ると、なんだか距離感がつかめなくて…大きく見える、あなたの顔だけが、いや、大きすぎる。不気味な程バランスを欠いている。ぞっとして幻覚から逃れようと目を瞑ると、瞼の裏で毳毳しい色をした時計草がいくつも咲いて、ぐるぐると回っていた。)   (4/24 22:40:26)
〆鯖/レフィーネ > ……うっ、…う、ぇっ……げほっ……うっ、(神秘の世界から一転、カタストロフが大口を空けてレフィーネを飲み込む。その気味悪さに嗚咽をこみ上げるも、必死でそれを飲み込む。だめ、水……もったいない、いや、出ていかないで、私の体から。)……シン、うっ。離しっ…   (4/24 22:40:32)


クノ/アッシュ  >  膝と肩の下で貴女を支えるように持ち上げる。羽のようとまでは言えないけれど、やはり貴女はアッシュにとっては軽く、真っ直ぐ見つめてくる貴女の瞳に同じように釘付けになりながらも開け放たれた自宅へと一歩目を踏み出す事が出来た。「⋯大丈夫」と一言零し、安心させようとした直後の事。苦しそうにえづき始めた貴女の声と、同時に跳ねる体が震動として腕に伝わって来る。心配そうに貴女を見詰めると、成る可く揺らさないようにと進めていた足を慎重にした。)「⋯⋯リル?⋯⋯⋯もう少し、もう少しだから⋯」((最初は風邪を引いてしまったのだろう、咳き込んでいるだけだと思っていたのだが、どうやら嘔吐感に苛まれているような響きと表情だとアッシュは感じる。もう少しで家に運べそうではあったが、あまりにも貴女が苦しそうであった為にそっと膝を曲げ、貴女の腰と背中を地面に触れさせると後頭部に掌を置いて支え。もう片方の手で貴女の手を握りながら話し掛けた。)   (4/24 23:22:26)
クノ/アッシュ    >     「⋯⋯気持ち、悪いのか?⋯⋯リル、大丈夫だから、気持ち悪かったら、ほら。⋯大丈夫だぞ。」((仕事を頑張り過ぎて体調を崩してしまったのだろうか、もしそうなら俺がちゃんと看病してやらないと。そう思いながら握った手に力を込めた。⋯⋯弱っている貴女を助けてやれる、役に立てる、やっと。⋯苦しげな貴女を尻目に少しだけ満足感を得てしまう自分が、酷く厭らしかった。>レフィーネさん   (4/24 23:22:34)


〆鯖/レフィーネ > (小さい子供を諭すようなあなたの声が頭のなかに反響する。さながら主日礼拝の際に修道者達が声を揃えて捧げる祈りのように、低い音と高い音が混ざり合う。あなたの短い言葉や木々のざわめき、夜の音は徐々に早くなり、自分の心臓の鼓動のテンポを越し始めた。握られた手はどろりと溶け合って皮膚感覚がない。)……わ、わかんない、わかんないっ!!わかんないようっ……!!あああああなたとわたしと境目がわかりませんっ…!!ど、どこですかっ……う、あ……た、たすけて、くださいっ、百騎長……   (4/25 00:03:21)
〆鯖/レフィーネ > (ぺたぺたと震える手を伸ばして、あなたの輪郭を辿ろうとするが、触ったところからどろどろ溶けていき取り込まれるような感覚が消える事はなかった。境目がわからない、世界と自分の、幻と現実の。)バッシュさんっ……う、え……帝國が…はやく、たすけに……なんで、いいいいないんですかっ……わ、わたし、まだ、成人もしてないのに、百騎長なんてっ……で、で、できませ……あ、あああああなたが殺さなければわわわわたしが、わっ、わっ……おおおおなじこと、おなじことなのに、おなじことなのに、おなじことなのに!!!!(しんと静まり返った野原、いや、レフィーネにとっては轟音の鳴り響く地獄。そこに響き渡る怒号は平穏を切り裂いて長い長い夜の開始を告げた。)〆   (4/25 00:03:28)