この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

月夜の晩に

(オスクロ&梟)

ミカ@梟 > 「あー……ったく、ついてねぇや。めんどくせぇ。(既に日は沈み、一帯は宵闇の影に包まれていた。その闇を歩むのは兵である梟だ。虫の音が鮮明に聞こえる程に辺りは沈まり返り、時偶耳元を、ヴゥンと彷徨く虫に腹を立てながら、ザクザクと散らすように音を立てては、草の生えた道を進む。足元を照らすのは、空に浮かぶ月明かりと、手元にある小さなランタンだ。光に照らされる彼の顔はひどく怠そうで、また、生気を感じさせぬ程にやつれたそれは、ここまで歩いた疲れを表すようだ。両足に重りを付けているのでは、と錯覚してしまうほどに重い足、それをずるずると引きずるように歩みたどり着いたのは、守山と王都ウェントの境界線だ。ここまで長い道程だった。ここまで来たのは、所謂偵察のようなものだ。)」   (4/22 21:17:18)
ミカ@梟 > 「(気だるいと思う仕事ほど、貧乏くじを引いてしまうものだから、ほとほと運が無い。どさ、とその場に座り込めば、懐から取り出したのはくしゃくしゃに潰れた煙草の箱。ランタンの硝子を開け、煙草を1つつまみ、口元へ。そっ、とうずらより一回り大きいほどの炎で先端を焼けば、肺めいっぱいに煙を吸い込んだ。この瞬間、この匂いが、煙が喉に突っかかる様な感覚が、彼の意識を鮮明に引き戻す。少し、ここで休んだら戻ろう。じろりと周囲を見渡せば、その静けさに少しゾッとするような、悪寒を覚えるのだった。)」   (4/22 21:17:20)


オスクロ./梅雨 > (すっかり日が沈み、賑やかだった町も一気に静かになった。そんな町を遠くから目を細めて見つめ、嘲笑うかのように軽く一息。騎士としての訓練があったが、飽きてそのまま逃げ出してきた。自分の実力ではどこまで行けるだろうかと家の屋根から屋根へと飛び移る。風に煽られ、羽織っている布が翻った。走って走って、やがてある場所に辿り着く)…此所は…守山か(ぽつりと呟いたその言葉は、誰の耳にも届かず闇に吸い込まれていった。偵察?騎士としての仕事?いいや、違う。ただ、そういう気分だっただけなのだ。一時間遅ければ、他の場所に赴いていたことだろう。できるだけ忍ばせて……──なんてことはせず、呑気にのらりくらりと地を歩く。仮にも他国だと言うのに、まるで自分の国を散歩しているかのようだ。そんな彼は面白いものを見つけてしまった。一人、座り込んで煙草を吸っているあの男)──月が綺麗だねぇ。ね、お前もそう思わない?(なんて、不気味に口元を歪ませて男に彼は言った。細められた目がフードからちらりと見えて、更に不気味さが増す)   (4/22 21:36:54)


ミカ@梟 > 「(ジリジリと煙草が焼ける音。虫の声、そんな静かで心細い空間に、不意にずぅ、と窓際に影が写り込むような、不気味で、尚且つ心の不安を煽られるような来客だ。そんな、細い眼光をフードの隙間から覗かせて、スラリと背の高い男。殆ど気を張らせていなかった彼は、驚いたように目ん玉を見開いて、突如現れた影のような男に目線をやった。)──おいおい、ビビっちまったぜ。まるで吸血鬼だ、月明かりの夜に人を襲って食っちまうような──、なにか用かい、兄ちゃん。(もう二吸い程の煙草を、ぽとりと地面へ落とす。ゆったりとした動作で起き上がると、ランタンを持ち上げては相手の顔を照らしつけた。フードの翳りで隠れた顔。その顔立ちに、見覚えはない。我が軍では無いことは明白だ。ひとつ、ふたつと後退りすれば、ゆっくりと口を開いた。)何者だ、あんた。散歩にしちゃあ、ちょいと気張り過ぎだ。危ねぇからとっとと帰った方がいいぜ。(彼の警戒はピン、と貼り詰められた糸のように、触れれば音が鳴ってしまうほど、得体の知れない相手を“敵”として扱っていた。相手の対応によっては、逃げるか迎え撃つか──、どちらにせよ、穏便に済むと良いのだが。)」   (4/22 21:58:43)


オスクロ./梅雨 > (──嗚呼、その反応。その反応だよ、俺の求めていたものは。目を見開きとても驚いている様子の男に、愉快だとくつくつ肩を小刻みにして笑いだす)──あはははは、良いよぉ良いよぉその反応……。別に大した用は無い、まあしいて言うなら……(“たたの暇潰し”。そう言って、彼はより一層不気味に笑った。男が立ち上がっても動くことはなく、ただただ男をひたすら舐め回すように見つめる。まるで、草食動物を狩ろうと試みる肉食動物のような。彼からすれば、この男は暇潰しの玩具でしかない)ちょっとちょっと、眩しーんだけど?(不機嫌そうに相手に告げれば、更に目を細めた。男を脅しているかのように、少しの殺気をまとわせる。──天気よりも天気な彼は、すぐに機嫌を損ねてしまった。先程の笑顔からころりと変わり、彼は眉間にしわを寄せている。男と比例するように、一歩、また一歩と足を踏み出す。───逃がさねぇよ──目は口ほどに物を言う)危ない?ふぅん、へぇ……。お前、俺のことただの一般人とは思ってねぇだろ   (4/22 22:21:32)
オスクロ./梅雨 > (当たり前っちゃ当たり前か。こんな不気味な一般人居てたまるか。不機嫌そうな顔からまたころりと変わり、くすりと口を歪めて笑った。もうちょっと、もうちょっとすれば、その顔は恐怖に染まってくれるか?)   (4/22 22:21:51)


ミカ@梟 > 「──暇潰しにしちゃあ、ちょいと可笑しいぜ、あんた。小一時間道徳でも説いてやりてぇ気分だが……どうも、お前さんはそういう類の人間じゃないらしい。(ケタケタと笑う目の前の男。その不気味さと来たら、まるで天井から垂らされた糸より、はらりと首元へ蜘蛛が這いつくような、そんな悪寒だ。妙に肩が強ばり、ランタンを持つ手に力が入る。──こいつはヤバい。糸が引きちぎれるほどに警戒は張り詰め、脳内では警鐘が叩き割られるほどに鳴らされていた。まるでこいつは、狼だ。羊を狙う、狡猾な狼だ。それも、気の狂った、殺し屋と言うよりも乱射魔のような、そんな狂気を感じる。)」   (4/22 22:43:19)
ミカ@梟 > 「……と、そいつはすまねぇな。そんな怒りなさんなって、いやはや、短気は損気、だぜ。(こいつはちょいとばかり、いや、かなりやばい。ああ、参った、こんなつもりではなかった。軽く偵察程度の仕事だったのに。危険を承知していない訳では無かった。ああ、帰りたい。酒が恋しい。煙草と一緒に強い酒が飲みたい。そう、小さな望みが彼の脳内を巡る度、彼の表情はどんどんと強ばっていった。ギリ、と音を立てるほど強く握られた拳。ゆっくりとランタンを下げると、すぅ、と呼吸を深く吸い込んだ。逆撫でるな、兎に角、逃げの一手を探せ。彼の逃すまいとする思惑に抗うよう、彼は最善の一手を模索し始めた。)」   (4/22 22:43:21)


オスクロ./梅雨 > (──綺麗だねぇ、美しい。恐怖に染まるその顔が、俺は大好物なんだ。美味しいものが目の前に置かれているとでも思っているのだろう。彼は目の前の男を見ながらぺろりと舌舐めずりをした)道徳なんてそんなもの、つまらないと思わない?──あんなの無意味。価値観の押し付けでしかない。面倒だ(はぁとため息を吐くと“だめだめ、道徳なんて”とダラダラ自分の思うことを話し始めた)……あー飽きた飽きた。やーめたぁ~。面白くなーい、お前ビビりすぎ(纏わせていた不気味さ、殺気を瞬時にしまう。腕を組んで瞼を閉じる。あのどろどろとした黒い雰囲気から一転、駄々を捏ねる子供にあっという間に早変わり。まるでお前が悪いとでも言うように、男に指をさして眉間にしわを寄せた。ビビりすぎだの、堅すぎだの。不満に思ったことをタラタラ述べて)いーい?俺最初言ったじゃん暇潰しって。別に取って食おうだなんてしねぇんだからさぁ~(“も~、つまんない。お前つまんなぁい”なんて愚痴り始める)   (4/22 22:58:58)


ミカ@梟 > 「確かに、こんなご時世で道徳なんつーもんは、薔薇の匂いのするクソだ。お堅い聖職者気取りの偽善者が吐き出すだけの、燃えねぇゴミかもしんねぇ。──そう言ってるうちは、世間一般的にゃテメェはゴミと同義なんだよ。……と、言い過ぎたか。悪ぃ、いつもの癖だ。聞き流してくれや。(思わず、口が滑った。道徳とは、人が守るべき規範であり、善を良しとし悪を否とする、所謂常識というものだ。それを彼がご立派に説き伏せる資格があるかと聞かれれば、無い。何がこうも口走らさせたかといえば、それも分からない。しかしこうも語らせるのだから、彼の深層に、何か思わせるものがあったのかもしれない。曖昧な状況の彼は、する、と力を抜き、徐に懐から煙草を取り出した)」   (4/22 23:27:32)
ミカ@梟 > 「……そりゃ結構。飽きたならとっとと帰りな。こちとら面白さなんつーもんは微塵も求めちゃねぇのさ(煙草を1つ、クシャクシャの包み紙から取り出せば、口端へと咥える。ジッ、と音を立てて光を点したマッチが、煙草の先端を炙っていく。──途端に相手の雰囲気が変貌した。どうにも、掴みにくい相手だ。しかし警戒はそのままに、ゆっくりと煙を肺へと取り込んでいく。)暇潰し、ね。俺なんかにかまけてるよりかは、もっと有用な過ごし方があると思うぜ。(とって食うつもりは無い。なるほど、先程のまでの殺気を滲ませておいて、それを言うのか。ほとほとに疲れた彼は、ジリジリと音を立てる煙草を大切そうに吸うのだった。)」   (4/22 23:27:34)