この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

千騎長の助言

(オウガ&アッシュ)

クノ/アッシュ > 「⋯⋯⋯。」((⋯⋯百騎長として再び聖騎士団に所属したバッシュ⋯⋯基、アッシュであったが、やはり居心地が良いとは言えないのが現状であった。かつて起こした仲間殺しを根に持つ騎士団員も多く、悪意のある視線を向けられることも少なくない。⋯故に昼下がりのアッシュは、比較的仲の良い人の姿ばかり探してしまっていた。自分を騎士団に連れ戻してくれた張本人であるレフィーネは仕事で忙しく話し掛けられる雰囲気では無い。何となく小休憩を兼ねて⋯⋯アッシュがやって来たのは千騎長室の部屋の前。もし仕事をしていたら邪魔であるし、どうしよう。と暫く逡巡した後、遠慮がちに部屋をノックしたが返事は無い。)「⋯⋯留守、⋯か?」((ぼそり、零した言葉に返事は無く。話のタネとして持ってきた手作りクッキーの紙袋を持つ肩を、溜息と共に下げるのだった。»しぃずまさん   (4/20 23:43:18)


> 「(普段の力強さとは裏腹に、優しく一歩一歩を踏み出し、靴音をも鳴らさず忍び足で自室へ向かう者が一人。その男は、その鬼気と戦歴を表すように、深く渋味のある錆色の、所々白も混じった髪、太陽の光を受けて、古兵らしからぬ希望を含んだ黒い瞳。少々の皺と、少々の顎髭。それらを持った中年男性である。彼はあなたの背中へ忍び寄っていた。刹那、我が身に存在する異常な身体能力で気付かれぬよう一瞬で近付き、しかし触れるときは優しく、落胆するような仕草をするあなたを驚かすために、しかし喜ばせるために、後ろからあなたの落ちる肩へ、右肩へ、骨張っていて、剣だこの見られる大きな右手を置く。そして口を開き、)よぉ、アッシュ。俺になんか用か?   (4/21 00:08:46)


しぃずま > 「(普段の力強さとは裏腹に、優しく一歩一歩を踏み出し、靴音をも鳴らさず忍び足で自室へ向かう者が一人。その男は、その鬼気と戦歴を表すように、深く渋味のある錆色の、所々白も混じった髪、太陽の光を受けて、古兵らしからぬ希望を含んだ黒い瞳。少々の皺と、少々の顎髭。それらを持った中年男性である。彼はあなたの背中へ忍び寄っていた。刹那、我が身に存在する異常な身体能力で気付かれぬよう一瞬で近付き、しかし触れるときは優しく、落胆するような仕草をするあなたを驚かすために、しかし喜ばせるために、後ろからあなたの落ちる肩へ、右肩へ、骨張っていて、剣だこの見られる大きな右手を置く。そして口を開き、)よぉ、アッシュ。俺になんか用か?   (4/21 00:08:46)
しぃずま > (黒いタンクトップに、首もとのタオル。その動きやすい格好と、その手から感じられる温もりを見て感じれば、鍛練から戻ってきたことが分かるだろう。紙袋から漂ってくる甘い香りに、オウガの脳は口の中へ涎を生む。思わず舌なめずりをしてしまいそうな甘い香りには、オウガを誘惑することは簡単すぎた。オウガは虎視眈々とその紙袋を眺めながら、しかしそれが自分のものではないかもしれないという可能性を恐れ、あなたの答えを待っている。鬼の字を持つオウガにも、恐いものは当然ながら存在するのであった。)」   (4/21 00:08:50)


クノ/アッシュ > ⋯⋯よくよく考えたら、そうだ、千騎長が忙しくないわけが無い。迷惑だよな⋯⋯。⋯⋯最早染み付いたそのネガティブな思考回路はすぐに悲観的な答えばかりを導き出してしまう。後ろから近付く貴方に気づく余地もなく、皺ひとつない程に小綺麗な制服に貴方の大きな手が触れるまで、アッシュは立ち尽くしていた。)「⋯⋯っ!?⋯⋯せ、千騎長⋯、⋯すいません⋯⋯」((分かりやすくアッシュは肩を跳ねさせた。反射的に貴方に首を使って振り向くと、それからゆっくりと体を向き直らせ、何か言いたげな視線を一瞬向けてからやはり、暗めの黒瞳を貴方の足元へ向けた。千騎長程の体格なら近付いてきたら直ぐに分かる筈、なのに気付けなかった、という事が意味しているのは驚かせる為かわざと足音を殺していたのだろう。そうは思うもののやはり、「驚かせないでください」なんてのは口に出せなかったようで。⋯⋯黒いタンクトップ姿と僅かに浮かぶ汗を見れば鍛錬から帰ってきた事は容易に想像できる、数秒の間黙り込んでいたが、今しかない、と遠慮がちに手に持っていた紙袋を貴方へと差し出した。)   (4/21 00:24:13)
> 「⋯⋯お疲れ様です、その良ければクッキーを作ったので⋯⋯どうぞ。⋯⋯⋯⋯相変わらず、千騎長は熱心ですね⋯。」((自分も以前は熱心な方だったと思うが、それでも千騎長の努力には及ばない。貴方の背中を追いかけ続けたアッシュには貴方の強さがとても眩しく見え。何処か羨望を孕んだ視線を貴方に向けるのだった。»オウガさん   (4/21 00:24:18)


しぃずま > 「(あからさまに驚いた様子と、跳ね上げられた右腕を見て、オウガはからかうように笑う。それはオウガなりの気を使った行動だったのだろう、その笑いは、「不安を吹っ飛ばす」笑いだ。それがネガティブな思考のあなたに届くのかは別として、オウガは自分の心は裏切れない。驚かしてやろうという悪戯心と、あなたを気遣う優しい心は。)   (4/21 01:00:53)
しぃずま > 謝るこたぁねぇよ。人ってのは忙しいときに、好きな人に話しかけられると、やる気が出るもんさ。俺は忙しかった訳じゃねぇが…そうだな、少なくともレフィーネにはそうしてやった方がいいんじゃねぇか?(下がる頭に、跳ね上げられた右腕を下とし、手を置いて、不安げなあなたの頭を撫でてやる。たぶん彼は、心の内で、これ以上嫌われたくないと思っているのだろう。しかし、その必要はないのだ。なぜならあなたは、好かれているから。それがどのような方向であれ、その気持ちを持つ人がいるから。あなたが忙しそうなレフィーネに向かって、手を伸ばしてみるけれど、しかしそれはダメだと自分を抑える場面は、オウガとて遠目とはいえ何度も見ている。そして、話しかけられなくて少し寂しそうにしているレフィーネの姿も。誰からも嫌われるあなたと、誰とでも仲良くする少女。そこに差はあれど、確かにその間には絆が結ばれているのだ。そんな関係を持っている人に、嫌われるはずもないのに。)   (4/21 01:01:28)
しぃずま > 怖がることはないさ、肩に手を置いて、「頑張れ」と1つ言うだけでいいのさ。それだけで「やろう」とそいつに思わせられるんだ。(それが、言葉の力。何気ない後押しの言葉が、小さな風が、その人の背中を撫でて、くすぐる。それだけでもう、人は歩き出せるのだ。)おぉ、クッキーか!ちょうど小腹が空いてたんでな。後で部屋で、食べさせてもらうぜ。(自分に贈られるものであった甘い香り。その正体は、クッキーであった。差し出された紙袋を受けとると、胸が躍るような喜びで、躍る胸の中はまたそれで満たされている。)あったりめぇよぉ。そうでなきゃ、俺は存在してねぇようなもんだ。(羨望の眼差しに、微笑んで応えてみせる。羨望の心が持てるということは、それ相応に力を持ち、心も強くなりたいと叫んでいるということだ。その叫ぶ心を持っていれば、十二分に伸び代が期待できる。それに対する喜びの、微笑みであった。)」   (4/21 01:01:50)


クノ/アッシュ > 「⋯⋯っ」((この人は、本当に。⋯⋯じんわりと胸が温かくなる、羨望の心はまた一つ強くなった。千騎長、オーガという男は強いだけではなく、騎士団員達の事を良く見てくれていて、考えてくれている。自分に無いものを沢山持っている貴方の優しい言葉の数々にアッシュはじんわりと瞳に涙を浮かべてしまいそうになった。腑甲斐無い姿を見せたくなくて、頭を撫でられながら唇を僅かに噛む。⋯⋯暫くして漸く、ぼそ、ぼそ、と気持ちを口にし始めた。)「⋯⋯千騎長⋯。⋯その、ありがとう、ございます。⋯千騎長には多分、何もかもお見通し、なんですよね。その⋯」((流石に言葉を詰まらせてしまった。人に言うのは憚られるし、二人だけの秘密でもあったから。結局レフィーネに抱く気持ちはやはり口に出来ず、また黙り込んでしまう。その後、ゆっくりと一歩、貴方から下がり。頭に置かれた腕が離れてから)   (4/21 01:24:45)
クノ/アッシュ > 「⋯⋯ありがとう、ございます。迷惑掛けてばかりで、本当にすみません。⋯⋯その、俺、⋯⋯行って、来ても良いですか⋯?声掛けてやりたくて。」((何しに来たんだ、と言われる様な話で言い辛い事ではあったが今の話を聞いて、どうしてもレフィーネと話したくなってしまった。頭の中は彼女で一杯になり掛けていた。»オウガさん   (4/21 01:24:49)


しぃずま > 「(こうして頭を撫でるのも、何度目だろうか。そんなことも忘れてしまうほどに、それは些細なことだったか。否。些細ではないことが、何度も積み重なった結果だ。軽くないし、ましてや持ち上げられないほどに重いわけでもない。それが逆に、誰の手でも持ち上がらないのではないかという錯覚を生み出している。目の前の太陽に目が眩んだからなのか。その優しさは、オウガにとっては簡単で、受ける側から見ればとても照れ臭く、でも救われるもの。幸せにされるには充分すぎるもの。――それが何層あるのかわからないほどに積み重なっているのだから、生半可な気持ちではないのだろう。)   (4/21 01:47:33)
しぃずま > ゆっくりでいい。焦らなくても、言葉は紡げる。(詰まり詰まりに出てくる言葉を、その大きな器で、ゆっくりと時間をかけて、噛み砕いて、受ける。黙り混むあなたに、優しい声をかけて、余裕を持たせる。頭から離れた腕を、これまたゆっくりと、その強肩で剛腕を下ろす。)いいんだよ。俺はお前に選択肢を持たせただけだ。「行くか、行くまいか」。それを決めたのはお前だろ?その言葉は、その判断ができたお前に送ってやるんだな。(2度の感謝の言葉に、照れ臭そうに微笑んで、あなたの顔を、今見てしまわないように目を閉じながらそう返す。そして数秒後、ゆっくりと開眼していって、光を受け取って、鬼は言う。)「行」「言」ってこい。(その2つの意味を重ね合わせて。優しく光を放ち続ける太陽は、自室の奥へ沈んでいった。)」〆   (4/21 01:47:46)