この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

出会い

(竜灯&ビナ)

クノ/竜灯 > 「今日もええ天気やのう......春日和ぜよ...」((間もなく正午、という時間帯の尊華帝國、帝都榮郷。綿のような積雲がちらほらと浮かぶ青空を、時折風に乗って散る桜の木の幹に凭れ、竜灯は見上げていた。木漏れ日から射す僅かな光では春の暖かさは感じにくいかもしれないだろうが、竜灯はこの時期の桜の木の下で休憩するのが好きなようで。⋯⋯それに、ここなら日陰で少しは周りから見えづらい。一兵卒の彼は巡回の途中だったらしく、少し早めの休憩⋯⋯という名のサボりを堪能しているから、という理由もあった。の、割にたまに遠くに見える帝國軍人の姿を見ても、のほほんと茶屋で買った醤油団子を頬張っていたが。)   (4/17 00:31:33)
クノ/竜灯 > 「⋯⋯⋯⋯それにしても、綺麗やったなあ⋯。」((ぼそり、零してから串に残っていた醤油団子、最後の一つを串を横にして抜き取り、咀嚼して、ゆっくりと飲み込んで。何処か遠く、空の彼方をぼう、と見つめる竜灯。少しはマシだった表情だが、口寂しさに団子の一つも残っていない串を口に咥えてからはすぐ、どうしようも無いニヤケ面に変わってしまった。)「⋯⋯美人やったのう⋯、また尋ねてくれるじゃろうか、汀さん⋯⋯。」((袖を通さず羽織った羽織の下で腕を組み、にやにやと笑顔を浮かべ、咥えた串を器用に上に向ける。⋯⋯⋯昨日の居酒のお陰で、丁半博打で潤っていた筈の巾着には、あの時の重さの面影も無いけれど。それを全く勿体無いと思わない位には、今の彼の心はこの青空のように晴れやかだった。   (4/17 00:31:35)


レモネード/ビナ > (帝都とは巧緻を極めた物ばかり。しかし『格好にばかり主眼を置いた』国柄から言えば自明だろう。映える街は、虚像かな。いや、見栄えも立派な意志の強さ。見る目を奪う街並みと、今日も熱烈な皮肉屋たちが言葉遊びに興じる。異文化だなぁーー。なんて、しみじみと観光に興じるビナであったが、どうやら連れの仲間のデカい羊『ガフ』は、ここでも衆目の的らしい。結果的に、私が衆目を集める訳になるのだがㅤㅤㅤ———本当に『皮肉』なものです。私も映えてしまうのは。)「しっかしいい天気……ね、ガフ。まるで戦争中だってのが嘘みたい。」(本当に、向こうでは血で血を洗う惨たらしい戦場だと言うのに、ここはそうではないようだった。ぼんやりとした春の陽気がぽかぽかと、ランダムに流れる雲は、行く風のままに進む考えなし。元気かな。あの少年は。達者かな。あのお爺ちゃんは。生きているかな。あの妖精さんは。今も猫好きかなぁー…。猫の人。今も、この春の平和を体験できているのかな。)「————。」(羊は鳴く。)「そうだね、行こっか。ほわぁ、私、お腹すいちゃた。どっかに休む場所はー……っと。」   (4/17 00:51:23)
レモネード/ビナ > (空きっ腹と言うのは、どうにも嗅覚を敏感にさせるらしい。春特有の少し強い風に乗ってきた、醤油混じりの甘じょっぱい匂いを徐に嗅ぎ取ったビナは、ガフと顔を合わせてから匂いの元を探し始めた。そして、程なくして見つけた。あの茶屋からだ。「待っててね、ガフ。その辺の道草食べちゃってていいから。」流石にガフを連れて行くのは憚れるので、持たせていた荷物をよっこいと背負い込み、茶屋に向かおうか。のほほんと休憩をする兵らしき男も陽気の魔力にニヤケ顔……だと思う。多分。なんか、思考を読む気にならなかった。なんでだろ。)「あ、えと、団子二本おねがいしまーす。あ、味は醤油と……えと、ご、ごま?で。はい、ありがとございます…ごまかぁー……。」(醤油団子と、何やらごま団子なるものを手に入れた。あんまり珍しかったからつい衝動的に。見た目は……泥団子とそう変わらないけど、ゴマの香りは、する。———あ、合うかぁー…?これ…。団子だぜ、これ…。)   (4/17 00:51:40)
レモネード/ビナ > 「あのう、ここー、いいかな?ほら、満員で…あはは。すこし、詰めてもらえたら、私、うれしいかなぁー?なんて。へへっ、うん。いや、めんどいなら私全然立ち食いしちゃうから、気にしないでっ!」(神妙な顔をしていたら、どうやらお昼時というのもあり、繁盛しているのか、空いている席は休憩中の兵士さんのところしかなかった。あの、ニヤケ顔の兵士さん。すこし、詰めてもらえたら座れそうで、申し訳なさそうに頼んでみようか。少し、早口になっているのは許してほしい。兵士ってだけで、すこしビナは怖いんだ。)>クノさん   (4/17 00:51:51)


クノ/竜灯 > 「⋯⋯お?」((ぼけーっと春爛漫を堪能していたからか、誰かが近付いてきている事に気付かなくて、声を掛けられた途端に少し間抜けな声を上げてしまった。ぱち、ぱち、と少し目付きの悪いともとれる黒瞳を瞬かせてから、自分の足下へと視線をふと落とした。⋯⋯こりゃいかん!!!椅子の真ん中に陣取って大股を開いちょった。組んでいた腕を解き、両膝をぽん、と叩いて声を上げると、すぐ様隣に移動して子供一人座れる程度の隙間を作るのだった。)「すまんの!考え事しちょって、おまんに気づかんかったぜよ。⋯⋯ちっこいき。」   (4/17 01:11:28)
クノ/竜灯 > ((顔の前で片手を立てて謝罪の気持ちを見せたかと思えば、そのまま垂直に立てていた手を寝かせ、自分のおでこの辺りで軽く動かし、「背が小さい」事を軽く小馬鹿にして、にっ!と笑顔を浮かべた。⋯⋯⋯今更やけんど、別に退いて上げても良かったの。咥える空っぽの串を上下に動かしながら、何となくそんな思考を流す。食い終わったしもうそろそろお昼時。昼休憩としてならのんびり饂飩か何か食べててもおかしくは無いだろう。⋯⋯けれど一瞬のチャンス、腰を上げたあの瞬間に立てなかった事で、どうにもまだ此処から動く気にはなれなかった。視界を横切って降るピンク色の花弁。鼻を擽る木々の匂い⋯⋯⋯⋯と、⋯⋯団子の匂い。ちらり。あなたに視線をやったら、そこには醤油団子とごま団子。───俺が金惜しさに一つしか買わざったのに...こん子供は⋯、と自業自得な悔しい気持ちに苛まれつつ。足を組んで話しかけてみた。)「⋯⋯おまん、あまり見ん顔つきやし、服装もやけんども。旅人か何かかの?」   (4/17 01:11:30)


レモネード/ビナ > 「あぁ、ありがとね。お邪魔しまーす。」(そう言って、彼が開けてくれた、小さいスペースにちょこんと座り込もうか。うん、ぴったり。すこし、彼と当たってしまうが、これぞ袖すり合うも他生の縁、なんちて。はは。笑える。)「あれ、さりげなく私ちっこいって言われたかな……。い、いやぁー?そんなことぁないとおもうかなー?私はなー?——あは、私がちんまりとか、おもしろ。ほらーっ、私ってば大きいから狭いなぁーっ!」(ムカついたのでわざと股を広げて小さいスペースなのに隣のにかっと、なんか恨めないくらいにいい笑顔で笑う彼に小さくないアピールをしようか。なんか、虚しくなってきたのは内緒だ。しかし、両手に団子。あんまり奮発できないのに、物珍しさに手が出てしまった。取り敢えず、食うべし。腹に入れてから考えようか。そう言って、まずは右手の醤油団子を頬張る。小さい私は、団子一個で口がパンパンだ。しかし、うん。美味い。味にはうるさい方だけども、この美味さならば繁盛も団子と一緒に腑に落ちる。)   (4/17 01:33:03)
レモネード/ビナ > 「あー、やっぱしわかるか。うん、そだよ。私、ビナっていうの。『言葉』の探究をしながら、いろんなとこ巡って見聞を深めてるの。」(しかし、やはり、旅装束のこのみてくれではわかるものか。だが、しかし、先ほどから視線が気になるな……。ここは一つ、商談だ。いや、毒味に近いか。)「えー、と。その、食べる…?半分。ごま団子なんだけど、胡麻とか食べれるなら半分あげるから。私の話に付き合ってほしいな。巡回兵さん。」(あぁ、謎の多き胡麻団子。これは本当に味が良いものかどうか、彼を使って実験だ。うん、私ってば、グルメだし……あんまり美味しくないものは口にしたくない。だって、美味しくないし。)>クノさん   (4/17 01:33:24)


クノ/竜灯 > 元々そんなに大きい椅子じゃないからの。子供でよかったぜよ。少し触れ合う程度だが、まあこれはこれで良い気がした。⋯⋯パブリックスペースもパーソナルスペーススペースもごく狭い彼は何かを思う訳でも無く。次のあなたの行動にもにやにやした表情を深める。)「おぉ?おまんはちっこいのう、本当に。ほれほれ、ちっこいの。⋯⋯⋯まあ、これからに期待するといいぜよ。」((ぐぐぐ、と股を広げられたら、わざわざ組んでいた足を解き、大人の力で同じように股を開き、押し返してやった。「ほれほれ」なんて押し込まれる貴方の足を見て大人気なくニヤニヤ笑ってから、再び足を引っ込め。「子供やからなあ。」とあなたの成長に期待を飛ばした。⋯⋯それで先程の大人気ない行動が拭えるかと言われればそうでは無いけれど。)   (4/17 01:55:43)
クノ/竜灯 > 「ほん、ビナさんというんか。ちっこいのに偉いのう。俺がおまんくらいの頃は村から出た事無かったきに、おまんの様に旅してみたかったぜよ!ウェンディアやヨズアの文化を見て回れたらまっこと、楽しい筈じゃき。」((美味しそうに団子を頬張るのを見て、少し腹の虫が鳴った気がして羨ましかったけど。どうやら貴女の話に興味津々らしい。腕を組んで、「いいのう、のうのう。」と舞い散る桜に何を見るのか視線を上げ、瞳を細めて笑う。⋯⋯こがな風に争いも無く人が自由に行き来できる世界なら良かったのう。⋯そんな妄想に思いを馳せていると⋯⋯それを遮る貴女の声。幸せな気分に更に幸せをくれた貴女に竜灯は黒い瞳を爛々と輝かせた。うんうん、と満足気に頷くと、拳で己の胸を叩くのだった。)「ええんか!?団子は全部大好物やき食うぜよ!何でも付き合っちゃるきに!」((出来た子供ぜよ。⋯⋯出来ていない大人だ。   (4/17 01:55:45)


レモネード/ビナ > 「そ、そうだよね…これからに期待…だね……うん。」(その言葉を信じて何年だろうか。もう2年か。はやいなー……なんて遠い目をしてみるが、やっぱりだんだん悲しくなっている。旅っていうのは、まぁ、食べたい時に食べられない事で。時にはひもじい思いを甘んじて受ける必要がある。そのせいで、成長期なのに栄養失調気味を受け入れ続け、今に至るわけだ。もう、成長が止まって3年かぁー…。私の体は12歳のままだよ、とほほ。しかし、しかしだ。その分、旅というのは得るものも多いが、基本的には命がけだ。ビナ唯一使える魔術で、なんとか危険を誰よりも察知できるから生き残っているが、普通の私のような子供が旅をして生き残れるほど、旅というのは甘いものではない。   (4/17 02:21:07)
レモネード/ビナ > でも、『旅』という言葉のその魅力は、呪文のように強い。旅、なんと浪漫溢れる言葉だろうか。さまざまな人種の人間と言葉を交わし、知らない文化を肌身で体験し、自然の脅威を誰よりも学び、時に祈り、時に絶対に得られなかったはずの見識を得る。安定した居住生活も、時に眩しく感じるが、流れるヨズアの血が、どうしようもなくそれを拒んでしまうのだ。自由を渇望する、ビナの一族の血が。叫ぶんだ。″籠を快適と思う鳥はいない″と。)「えらい、のかな……」(親の心は、子の安全だろう。しかし、ビナの一族は『言葉』の探究者。遥か昔より受け継がれてきたこの意思は、親の心より強いモノ。父母は、ビナに旅を続けるように命じたが、その心の中にあったものは、それと真逆のものだったろうに。)「……っ」(時折。わかんなくなる。この旅が、果たして正しいのかどうか。ひらりひらりと舞い落ちる桜の花びら。その右往左往に落下する様に、ビナはまるで自分のようだと自嘲した。迷って迷って、深みに落ちて、立ち止まる。地の花びらは、それ以上動こうとはしなかった。——『ああ』は、なりたくないなぁ。)   (4/17 02:21:44)
レモネード/ビナ > 「——っあ、え、ほ、ほんとっ?!」(隙をつかれたように驚くビナ。促したのはビナだというのに、驚くのはすこしおかしな反応かもしれなくて。でも、彼のあっけらかんな様子の方が、なんだかおかしくて。ペロリと舐めた自分の唇はほんのり甘しょっぱい。唇に笑みを濡らした。)「はい、どぞどぞー。遠慮しなくていいよ。ん…、実は私結構小食で。もー満腹だったりー。あはは。ほら、この団子、私からしたらけっこうでかいし……いや、私が小さいとかそういう事を言いたいんじゃないんだけど。」>クノさん   (4/17 02:21:54)


クノ/竜灯 > 『偉いぜよ、そんで凄いぜよ。』⋯⋯竜灯は心の中でそう呟いていた。もし、俺がもっと昔から「自由」やったのなら。そう考えずには居られない。訳の分からないしきたりに縛られていたあの頃を思い返すと、柄じゃなく胸がむかむかと沸騰しそうになる。⋯⋯何故、自由になってはいけんのか、何故。もっと早く飛び出していれば、まだまだ知れた事もあったろうに。この子のように一人で旅をしてみたかった。⋯⋯⋯⋯けれど、今。尊華帝國軍の軍人として働いている事が嫌なのかと言われればそれは嘘になる。帝都にやって来て、名を轟かせて軍人になって。沢山の友と出会う事が出来た。⋯⋯不満があるとすれば、まだ一兵卒だということ。⋯だから今となっては、ビナさんの様になりたいとも思うけど心からは完全に思えない。───だから、偉い、そして凄いという言葉で片付けた。憧れとは言わないでおこう。)   (4/17 02:43:15)
クノ/竜灯 > 「⋯⋯おうおうっ、本当よ。俺に任せるき。」((⋯⋯なんての、せんちめんたるなのは俺には似合わんぜ。得意気にニヒルな笑顔を浮かべたら、笑う貴女をちらりと見てから言葉の通り、「じゃあ頂くぜよ。」と早口で一切の遠慮なくひょいっとごま団子を奪い取ってしまい。⋯⋯半分、というのがごま団子の半分なのか、それとも二本の団子全体を見て半分、つまり一本丸ごと食べてしまっていいのか分からなかったから、何かを言われる前に咥えていた空の串を地面に捨てて、さっさと口に団子を一つ引き抜いた。)「うんぐ⋯んん⋯⋯⋯⋯⋯っはぁ、美味いのう。⋯⋯⋯んで、何に付き合って欲しいちや?尊華男児足るもの、そんでこの背中に背負った⋯⋯竜胆車と俺の字、竜灯の名に賭けて、約束は守るぜよ。どんと来い!」((すっ、と背中を君に向け、後ろ手に親指で羽織にでかでかと描かれた家紋を指差し、首を回して貴女を見ながらにぃ、と口元を弛める竜胆だった。   (4/17 02:43:20)


レモネード/ビナ > 「ふはぁ……なんかー……いいね。君美味しそうに食べるから、見てて飽きないってか……あはは、変なの。なんか全部たべてたべてー。ってかんじ?ん……、いいよ。ほんとに全部食べちゃって。」(なんて言ってにかっと笑おう。君の真似だ。なんだか、気持ちのいい男という言葉が似合う精悍な好青年。本当に、これだから旅ってやつはやめられない。君のためならば、その、なんだ。団子一本譲渡するのだって吝かでは、ない、気がする。それに、胡麻団子はまたの機会でいいかな……。ちょっと挑戦する勇気がなかった。じゃあなんで買ったんだって話なんだが。この場にガフがいたら食べさせていたのだけど……ガフって団子イケるのかな?お腹壊さないかな……)「ほほー……かっこいいね。その、家紋ってやつ…?」(その魅力的な紋様に目を輝かせるビナ。なんだかヨズアの魔術師御用達の暗色文字のすごいの版みたいな感じでかっこいい。しかし、本で読んだが、家紋がある家はそれなりの地位があるお家柄なのかなと考えてみるが。)「そうだな。まずは君のこと、教えてほしいかな。字は?えーと、ヨズアって、好き、かな。その、変なこと聞くけど……」>クノさん   (4/17 02:58:47)


クノ/竜灯 > 「そりゃ旨いからの。不味そうに食うたらいかんちや⋯⋯って本当がか!あんがとう、ビナさん、おまん将来は立派な人になるぜよ、体はちっこいが器はでっかいきに。」((目を輝かせてにっ、と笑い、貴女の背中をばんばんと叩きそうな勢いで調子良く褒めながら、ぱく、ぱく、と団子を口に運んでいく。団子を口の中で咀嚼しながら、背中に背負った誇りを褒められた事に、声は出さないものの瞳を嬉しそうに細めてみせた。忙しなく口は動いていて口に変化はないが、⋯⋯ちゃんと笑顔を浮かべている事が伝わる筈だ。⋯⋯暫くしてごくん、と喉を鳴らして、残り一つになってしまった団子を何処か寂しそうに一瞥してから貴女の問いを聞くために視線を向け。⋯⋯ふむ。と顎に手を当て、薄く生えてきた髭のじょりじょりとした感覚を僅かに手を動かしながら感じ。そろそろ剃らんといけんな、なんて考えながら口を開いた。)   (4/17 03:17:55)
クノ/竜灯 > 「ああ、さっきも言ったけんど、俺は竜灯。見ての通り、尊華帝國の軍人ちや、皆は竜さんと呼んじょる。」((そこで一旦間を置いて、貴女をじっ、と何を考えているのか見つめる。⋯⋯⋯暫くして、黒髪を乱雑に掻きながら『そうじゃのー⋯。』と悩む素振りを見せてから、膝の上に手を置いて、視線を貴女から外し、前を見て話し始めた。)「⋯⋯好きか嫌いか、と言ったら好きぜよ。俺は尊華も好きじゃが、ウェンディアもヨズアも同じように好きじゃ。言葉も何とか⋯⋯俺はこの訛りを治さんと難しいけんど、通じるしの。やから、ヨズアの文化にも興味あるし、⋯やっぱり好きやのう。」((「帝国軍人としては、良くないかもしれんけどの。」そう最後に付け足して、貴女に穏やかな横顔を見せる竜灯だった。   (4/17 03:17:57)


レモネード/ビナ > 「だーっ、もうちっちゃくていいよー!どーせ自覚あるし…!それに、一応褒められたし……」(それに、なんだか恨めない人でもあった。見様見真似で笑ってみるも、それだけでも少しは気分が楽になった。なんだろう。たのしい、のかな。彼との話は奇天烈な驚きや、心躍るようなわくわくは無いが、それでも楽しかった。不思議だ。ビナの知らない『言葉』の力だった。いままでのビナは、わかりやすく変化を及ぼす強い力の言葉ばかりに重きを置いてきたが、彼の『言葉』はそれとは全く違う。気づけば怒っていた。気づけば許していた。気づけば楽しくなっていた。まるでずっと前から親友だったかのように、そっと寄り添うような優しさは、彼の人柄の良さから来るのだろうか。なるほど、リンさんと皆が慕うのも、納得だ。「あはは。はー、楽し。こんな楽しいのいつぶりだろ……。」なんて口にすれば、リンさんは語ってくれた。ヨズアは好きだと、言ってくれた。正直、意外だった。ビナは見た通りのヨズア人の血を引いている。   (4/17 03:38:49)
レモネード/ビナ > 褐色の肌は、何よりも動かぬその証拠。そして、この近さの距離なら気付くだろう。前髪に隠れた、この刺青を。それでも、彼の横顔は優しかった。本当は目の敵にしていて、それでも子供の前だから優しい男を演じているだけなのかも知れないし、それに、君の人の良さだ。その可能性だって………)「そかっ、変わってるね。リンさんは。本当に———」(変わった人。だから、少し、すごいなと、思う。彼の奔放さは、ヨズア人によく似ているし、彼の明るさは尊華人によく似ているし、彼のあれやこれや興味津々な子供のような好奇心はウェンディア人とも似てる。まるでいいとこ取りの超人だ。だから、その本質を、私は知りたかった。)「ねぇ、ちょと、悪戯していい?悪いようにはしないから!信じてさ!」>クノさん   (4/17 03:38:59)


クノ/竜灯 > 「⋯⋯へっ。」((横顔を君に向けたまま、ちらり、と横目で流し目。穏やかな笑顔をいつも通りのニヒルな笑顔に変える。⋯⋯何となく最初からそんな気はしちょったけんども、隠すつもりも無いのやろう。それが意味するのは、おまんが『ヨズア人』である事に誇りを持っちょるからじゃ。俺もヨズアはウェンディアを好いていながら、尊華に生まれた事を誇りに思っちょる。⋯⋯やき、おまんには伸び伸びと自由に生きて欲しい、縛られること無く、ありのまま、そのまま飛び立つんじゃ、誇りを胸に気ままに生きて欲しいもんやの。⋯⋯ゆっくりと首を傾け、横目から貴女を真っ直ぐ見つめ。その視線が額に向いている事が分かる筈。⋯⋯変わらず満足気なニヒルな笑みを浮かべたまま。)「まあの。俺が変わりもんなのは俺が一番知っちゅう。外国被れの売国奴扱いされても、ウェンディアやヨズアがまだ好きでいゆう奴じゃきのう。   (4/17 03:51:47)
クノ/竜灯 > 」((⋯⋯さて、長いこと話し過ぎてしもうた。自由なおまんには俺の存在すらが縛りになってしまうかもしれんき、そろそろ俺は。⋯⋯よっ、とバネの様に椅子から腰を上げた竜灯だが、背中から竜胆に向けられた言葉に「ん?」と声を上げて振り向き。座る貴女を見下ろして笑った。)「⋯⋯おぉ、信じちょる信じちょる、悪いようにせんならええよ、好きにするぜよ。」   (4/17 03:51:49)


レモネード/ビナ > 「漢に二言は無しだよ?今から、あなたの思考を読む。あなたが私に隠してることとか、私の前で筒抜けになる。んでも、リンさんはなんでもしていいって言ったから……待った無しだよ。」(初めてだった。こんな気分でこの呪文を唱えるのは。あなたを、深くまで知りたくなったのだ。そのあなたの不可思議の状態。その本質を。だから、私は立ち上がり、ゆっくりと、唱えた。思い出すのは決別の記憶。燃えるような夕焼け。そして、あなたの『今』という黄昏よりも早く過ぎゆく人間の断片。それをそっと洞観するための、力ある『言葉』。いざ———)   (4/17 04:05:26)
レモネード/ビナ > 「『揺籠の微睡ㅤㅤ嬰児の安楽ㅤㅤㅤ  孺子の逡巡ㅤㅤ壮者の猛りㅤㅤㅤ  老輩の達観ㅤㅤ人間の断片ㅤㅤ  夕陽の玉響ㅤㅤ揺らめいて  主は洞観すㅤㅤㅤ ———ダー・ニト・ロロイ・シュクロズア』」(風が強く、吹き上げられた前髪の奥から、『目』の紋様の刺青が鈍く光る。そして、一瞬。そう、瞬き程度の時間であったがまるで夕焼けの赤い斜陽が、桜の木、茶屋の暖簾、花弁ひとつひとつ。あなたの体。ビナの体。その全てが朱色に染め上げる。そして次の瞬間には、また正午だった。まるで、なんでもなかったような、のんびりとした眠気を誘う正午。しかし、ビナだけは違う。その『言葉』には確かな強い力が宿っていて、そして、あなたの考えは筒抜けだった。その証拠に、『君の次にいう言葉はそっくりそのまま同時にビナからも被せて言った』だろうか。それが君の思考を読んでいる何よりの証拠でもあった。)>クノさん   (4/17 04:05:36)


クノ/竜灯 > 「おうおう。⋯⋯っおぉ?ビナさん、おまん読心術の使い手か何かか?当てれたら褒めてやるぜよ。そうやのう⋯⋯」((竜灯は貴女の言葉を『悪戯』として受け取っている。心を読む特技、もしくは占いか、もしも当てられたら凄いのう。そんな気持ちでいた。故にその口元には小馬鹿にしたようなヘラヘラした笑顔が浮かんでいるのだろう。⋯⋯だが。)「⋯⋯⋯⋯っ!、お、おまん⋯⋯。」((感じたのは魔力の奔流だった。言葉に乗せられた強大な魔力を否応無く感じて、竜灯は思考を固めてしまう。さっきまで君に当てられまいと、『おまんはちっこいのう。』『汀さん美人じゃったのう。』なんてコロコロと思考を変え巡らせていた全てが、一瞬の斜陽に吸い込まれて消え去った。輝く貴女の額の紋様に驚愕や呆気に取られた表情と共に、竜灯も『目』を見開き。次の瞬間、貴女の元に思考が筒抜けとなる。   (4/17 04:21:34)
クノ/竜灯 > 『ビナさん、本当に心が読めるんか!?』『だーにとろろいしゅくろずあ、とは最後に付けなくてはいけないのかのう。』『ちっこい癖に確り魔術師じゃ!!』『本当なら、ヨズアの魔術は凄いちや。』⋯⋯幾つもの思考が貴女になだれ込んで⋯⋯それすらも理解出来ぬまま、竜灯は口を開いた。)「「おまん、本当に心読んだがかっ!?」」⋯⋯「おぉ⋯⋯」((重なった声、そのまんま、イントネーション迄は完璧では無かったけど、一言一句そのままに重ねられて、竜灯は空いた口を塞ぐことすら出来ず、立ち上がった貴女を見下ろしたまま感嘆の息を漏らし。⋯⋯⋯⋯暫くして、額を抑えて悔しそうに呟いたのだった。)「っかー⋯⋯一本取られたの。冗談だと思っていたぜよ。」   (4/17 04:21:36)


レモネード/ビナ > 「ふっふっふっ、凄かろう凄かろう!まぁ、私ってば、この呪文しか使えないんだけどね……はい、みんなが使えるような一般呪文も、生活呪文も、からっきし……へへ、わらえない……ってか、凄いね。随分と君の思考は、そう…うん。うっさい、もー十分だ……。」(その、騒がしすぎる。こんな人初めてだった。なんて私泣かせの人なんだよ!結局なんもわかんなかったんですけど!ただ驚かせたかった人というか、呪文を自慢してる人みたいじゃん!恥ずかしいかよ!もういいや、やめよ。なんか、だいたい分かったし。そっか。君の心は、尊重でできているんだ。)「質問に答えよっか。だーにとうんちゃらは、まぁ、古代ヨズアの神へのお祈りの言葉的な。シュクロズアさんって人が昔いて、あー、知ってるよね。昔この国の城堕としの伝説あるし。んでね、そのシュクロズアさんが色々凄かったから、その人をもう信仰の対象にしちゃえってことで、シュクロズアさんの名前を入れた呪文が必要なの。まぁ、この辺は口で説明するより本読んでねって言ったほうが……って、これ教えちゃまずいんだっけ……。ごめごめ、今の忘れて!うん、それか聞かなかったことにして!ほら、団子あげたし!」   (4/17 04:42:32)
レモネード/ビナ > (今更な話でめちゃくちゃだ。というか、うっかりヨズア人の新しい呪文の真髄を教えてしまったわけだが……。まぁ、何にでも興味津々な君のことだ。きっと忘れるなんてできまいて。ならせめて口止めだ。口止め料はそのお団子ということで。なんて。ただ、ヨズアの呪文を褒められたのは、すこし嬉しかった。君は口にはしないけど、心の中ででも、そう思ってくれるのは、ヨズア人の端くれとして、すこし誇らしい。)>クノさん   (4/17 04:42:43)


クノ/竜灯 > 「うん、初めて見たぜよ!!⋯⋯博打で使えそうじゃの。⋯⋯のう。⋯⋯良いのう。⋯⋯使えるのう。」((思考が煩い、そう言われても軽口を叩く素振りすら見せず。顎に手を当てて、瞳を斜め上に向けたまま、何度か頷くのを見るに何やら考えている様子。その口元はニヤリと悪い笑みに歪んでいる。ロクでも無い事を考えているらしい。きっと今心を読まれれば、読むまでも無いだろうが⋯⋯。⋯⋯ビナさんにお願いしてみようかの、と言いかけた所でバレたリスクを考えて、思考は放棄した。⋯流石にのう、こんな子供を巻き込むのは気が引けるぜよ、惜しいぜよ。結局自分には何の利益も無いことを悟って、勝手に落ち込んではぁ、と肩を落とし。余りのショックに貴女がわざわざ説明してくれているというのに何処か上の空な様子。耳に小指を突っ込みながら、「おー...」と気の抜けた相槌を何度か打って。)   (4/17 04:58:46)
クノ/竜灯 > 「⋯⋯そうやのう、まあ、理解はしたけんども、聞かなかったことにしといてやるきに。」((おうおう、と頷いて、ゆっくりと伸びをすると。そのまま貴女に背中を向けて、片手を上げてヒラリ、と挨拶をしつつ。食べ忘れていた最後の団子を串から抜き。またしても空になった串を咥えたまま、顔だけ振り返って挨拶を。)「じゃ、俺はそろそろ行くき、またの。楽しかったぜよ。────また、ここらで会えるといいのう。」((ゆっくりと歩き出し。竜灯は今、心を読まれていない事に心底ほっとしていたのだった。『すまん』なんて、帝国軍人の俺が言えた事じゃないから。直接俺は手を下していないとは言え同じ穴のムジナ、ビナさんからしたら故郷の仇も同然だろう。⋯⋯⋯せめて、だからおまんとはこうして穏やかに過ごしたいもんじゃ。そんな願いを込めて付け足した最後の言葉を何度か反芻しながら、羽織の男は人混みへと紛れて消えていった。 )〆  (4/17 04:58:50)


レモネード/ビナ > 「うん、団子食べてくれてありがとね。また、どこかで……」(そう言って遠めき、人混みに溶けようとするあなたの背中は、最初に見たものとは大きく違って、どこか寂しげなものだった。何がそうさせたのかはわからない。彼は彼の事情があって、立場があって、そしてそれは私も同じ。・・・ダー・ニト・ロロイ・シュクロズア。シュクロズアよ、ヨズアの古い神よ。願わくば、また、出逢いの道をどうか。今度はあなたのことをちゃんと知りたい。今度は魔術ではなく、『言葉』の探究者らしく『言葉』であなたを知りたい。だけど、私はーー最後に使ってしまった。また、『あの呪文』を。そして、あなたの姿が見えなくなる瞬間に、読み取った。『私が、あなたを、この国の人を恨んでいるのではないか』と。———前言撤回だ。必ずまた会う。会えたら、なんてではない。また会わねばならない。そうして、伝えなければならない。私は———)「ダー・ニト・ロロイ・シュクロズア……なんて、言えば……」(私は、なにも想像できなかった。風が吹く。暖かい風が。吹いて、そして、『桜の花びらが舞い上がる』。新しい目標が、決まった。)〆>クノさん   (4/17 05:09:26)