この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

佐官の処遇

(火津彌&白梅)

〆鯖/火津彌 ◆ > (帝都・榮郷にて。黒いコートの袂を鴉のようにばたつかせながら火津彌は帝國軍本部の廊下を歩いていた。…気持ちを落ち着かせる為に先程まで喫っていた煙管の匂いが咎められやしないだろうか。今の自分では鼻が麻痺していて解らないし、いつまでもきな臭い煙がついて回っているような気がする。煙草の匂いというのは喫わない人間にとっては鼻につくだろうし、ましてやこれから顔を突き合わせる相手は生粋の貴族である。品性を疑うというような罵詈雑言もありえなくはない。火津彌はこれからの悪足掻きに向けて、ばたばたと羽を翻した。……これから向かうは、元帥からのお呼び出し。足掻くしかないのだ、化かすしかないのだ。”鷺を鴉と言いくるめる”の言葉通りに。)……失礼致します、白梅様。   (4/11 22:50:05)
〆鯖/火津彌 ◆ > (扉の外から声をかけ、相手の返事を待ってから中に入る。元帥とは呼ばずについ字で呼んでしまったのは、侮りの現れだった。相手は弱冠25歳で、元帥の地位に就いてまだ浅い。しかも女である。今回の鄒里での密談、美虎、神島の攻城はすべてあなたの目を盗んで行われたのだ。『元帥、恐るるに足りず。』その言葉をぐっと飲み込み、努めて毅然とした軍人らしき、感情の見えない態度をあなたに見せた。)   (4/11 22:50:09)


クロ:白梅 > ( やられた、その一言が頭の中を埋め尽くす。白梅は、多数の資料が広げられた机に肘を置き、頭を抱え込んでいた。簡単に言えば、白梅の知らぬ間に戦争が起こり、1つは勝ち、もう1つは負けたのだ。白梅は、元帥として大きな過ちを冒したのだ。それを理解してはや数時間。戦争で勝った方より先に、負けた方の話を聞こう、という結論に至った白梅は、火津彌を早急に呼び出したのだった。__罰則を与えねばならぬ、火津彌にも、妾にも。白梅は、これから繰り広げられるであろう言葉の攻防戦と、罰則を思い、大きな溜息を吐いたのだった。)   (4/11 23:03:02)
クロ:白梅 > 火津彌か、入れ。( 失礼します、と扉の向こうから声を掛けられた。直ぐに体勢を直し、深呼吸をしてから入っても良いと声を掛ける。…嗚呼、本当、どうしたものか。自分に落ち度がある事ぐらい分かっていた。だが、火津彌達も火津彌達だ。やるならせめて、勝って欲しかったんだけど、なんて軽く考えれば、ほんの少し怒りが沸いた。自分と、今回話し合う火津彌に対しての怒りだった。そして、椅子に座ったまま真面目な顔で、相手の顔を見つつ火津彌に一言「 今宵、呼ばれた理由が分かるな、火津彌 」と、敢えて聞いてみた )   (4/11 23:03:14)


クロ:白梅 > …( 入ってきた火津彌をじっと見つめれば、不意に目を逸らされた。なんだ、そんなにも顔が怖いのか、それとも大変な事をしたと自覚しているのか…それとも、妾の目か。…何れにせよそんな事はどうでも良い、様々な思考が頭を埋め尽くすが、必死にそれを片隅に置いた。嗚呼、準備は整った。さぁ、話を聞こう。そして、罰則について考えよう。 物音が何もしない、不気味とかした部屋で、白梅は、火津彌の話を、静かに真剣に聴き始めた )   (4/11 23:48:56)
クロ:白梅 > 先ず、聞きたい事が多々ある。良いか。( 謝罪をしっかりと最後まで聞き、その後の火津彌を残しておいた方が良い、という話も聞き終えた白梅は、率直に[ 火津彌を失うのは、正直惜しい。先ずは、話を聞いてから罰則について考えよう ]と思ったのだった。だが、今それについて話す必要は無いと考えた白梅は、敢えて謝罪には反応せず、机に広げられていた資料を数枚取り、資料を見ながら「 先ず、此度の件についてだが。密談をしたと言うのは真か否か。そして、密談をしたのは…御主だけでないな? 」と言った。声色は、いつも通り凛としたものだが、ほんの少し、重みがあるものだった。資料から目を逸らし、火津彌の顔を再度じっと見る。白梅の黒目は、闇のようだ。吸い込まれそうになる程真っ黒な目。白梅はそれを自覚していた、だからこそじっと見つめたのだ。火津彌の返答次第では、罰則を増やすか減らすか……。嘘を述べたのなら、虚偽の申告で増やさねばならないし、真実を述べたのなら、そこを踏まえて減らす余地もある…なんて。)   (4/11 23:49:06)


〆鯖/火津彌 ◆ > (資料を広げ、あなたが切り込んできた質問に火津彌は身を固くした。――試しているのか。回りくどいやり方は”あの方”そっくりで、血は争えないらしいなと腹の底から湧き上がりそうになる笑いを口のなかで噛み砕いた。ゆっくりと鼻から息を吸う。さあ、狐と狸の化かし合いだ。)……よもや元帥殿がご存じないとは思えませんな、そこらの密偵でも知っている事ですから。……失礼ですが、それをお聴きになって何になりましょうか?……こちらには官職が数程絡んでいる事もご存知でしょう。単に密談の首謀のみをお聴きになったところで、実行に写したのはいわば軍の総意だった、かと。罰則ならば私にお与え下さい、何なりと。……(『靴でも舐めましょうか?』その言葉はぐっと飲み込み、頭の隅に追いやった。件の密偵が言った言葉をこんなところで引用しても、真面目なこの方には受けない事だろう。先代ならば腹を抱えて笑ってくれるかもしれないが。密偵の面子を知らないという言葉が嘘か真か解らないが、あえて咲夜を矢面に立たせる事は忌避した。美虎攻城が勝てていたのならまだしも、負けてしまった以上は目の前の若い娘よりもあの中将の方がよっぽど恐ろしい。)   (4/12 00:07:16)


クロ:白梅 > ( 少し、雰囲気というか身を固くしたのを見逃さなかった。じっと見つめといて良かった、さぁ、彼はなんというのだろうか。淡い期待を抱いたりしてみて。 ) …植物を、育てる時に必要なのは余分な芽を摘む事なのは知っておるか。多数の芽が同じ様に育とうとすれば、成長するにつれ影ができ、陽が当たらなくなってしまうのだ。芽摘みは重要な作業であり、必須の物である。( 期待は裏切られなかった。庇っているのか否か…なんて思考を巡らせた白梅は、話を聞き終えると、淡々と植物の話をし始めた。疲労で気が狂ったのか…否、白梅は遠回しに言っているだけ、簡単に言うなれば、[ 密談を他の者がしてしまわぬように、密談をしたという事実がある者は罰則対象とみなす… ]という事である 。それもそうだ、これを機に皆がリスクの高い事をして一攫千金狙う様な真似をしない様に、形でも良いから罰則を与えねばならぬのだ。そう、勝ち負け等関係無しだ。_まぁ、目の前に居る彼は、負けた方だが。 )   (4/12 12:01:13)
クロ:白梅 > 密談の罰則については後程話そう。何、安心せい。妾は、妾の子達に小刀を送る訳でも、椿を送る訳でも無い。…今現在は、の話だがな( 口角を少し上げ、白梅らしい、上げて下げる形の、なんとも言えない脅しを言葉を述べた。[ 火津彌の発言によっては、腹を切る者、もしくは首を落とされる者が出る… ] だなんて、白梅は真にクソな女である…。とはいえ、仕方が無いのだろう。そんな白梅は、再度資料を見ながら「 次に、今回の戦についてだが。此度の戦、勝てると思い裏切りをしたのか。裏切りに加担した者の名前共々、妾に教えてくれぬか? 」なんて、聞いて見せた。部屋の空気が徐々に冷たく感じるのは、白梅が氷の魔術適正だからなのか、はたまた別の何かなのか … )   (4/12 12:01:29)


〆鯖/火津彌 ◆ > (あなたの芽摘みの例え、脅しを耳にしても尚、火津彌は方針を変える気にはならなかった。やはりこの方は真面目というか…。花が好きだからと言っていちいち例えてみせる事もないというのに、これも貴族らしく振る舞う為なのか、いや恐らくは、先代元帥の面影を追っているのだろう。嘯風弄月を口にしなければ死ぬのではないか思われる程に口の回った彼は、元帥としては一流であったから。……真偽は兎も角、あなたの姿は火津彌にはそう映っていた。真面目で、純真で…そう、天真爛漫なのだ、この方は。そんなあなたが、一時の感情で処罰とやらを遂行するようには到底見えなかった。だから少し…侮っているのだ。)……芽摘みですか、いわゆる剪定のことですかな?しかし貴女様もご存知でしょうが、そんなものは花や木によって違いましょう。”桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿”の言葉にもある通り……おっと、これは失礼……”白梅”様。   (4/12 17:04:57)
〆鯖/火津彌 ◆ > (鼻からふっと抜けた息は、嘲笑に聞こえなくもなかったかもしれない。いかんいかん……。火津彌は口を真一文字に結び、凛然とした。そういえば中将は”桜”か、こりゃ出来すぎや。なんて思いながら。あなたの返答はきっと穏やかではないだろう、だから食って掛かられる前に先に質問に答えてしまおうと、間髪入れずにまた口を開く。)裏切りとは聞き捨てならぬお言葉。私は尊華の為に働いたまでですわ。大事な領地を王国ごときにくれてやって安寧を望む?……先に動いたのがあちらさんだったらどうなっていた事でしょうか。もちろん、敗北は恥じております。今すぐこの腹を掻っ捌きたいくらいには。……しかしながら、王国の守りが薄いあの時でなければあそこまで兵を減らせなかったのもまた、事実でしょう。”裏切り”とやらに加担した者は誰一人しておりません。(強い語気でそう言い切ると、ぺこりと頭を下げて踵を返した。)   (4/12 17:05:10)
〆鯖/火津彌 ◆ > ……話は終わりですか?では、処罰が決まったらまたお呼び出し下さいませ、元帥。……ああ、そう。全く関係はありませんけれど、鬼灯市ももうすぐですねェ……。(――鬼灯市。毎月18日にとある神社で行われるもので、鮮やかな鬼灯の鉢や切り房が売られる催しである。火津彌もその様子を頭に思い浮かべ、ふっと笑みを零しながら言葉をつづけた。)……元帥もご興味があれば一度行かれるよろしいですわ。ご存知ですか?鬼灯は摘まれて、枯れてからが本番なのですよ。腐り、葉脈のみが残り、中の身が提灯の明かりのようになる。”透かし鬼灯”、あれが鬼灯の一番美しい姿と言われていまして……世の中にはそういう花も、ございます。(意味深な笑みだけを残して、火津彌は扉に手をかけた。)   (4/12 17:05:16)


クロ:白梅 > …嗚呼、終わりである。処罰が決まり次第、再度来て貰うかもしれぬがな。時間を取らせて悪かったの。( [ 尊華の為 ]そう言われると、何も言えなくなってしまう。何せ白梅は尊華の為なら何でもする、自国愛が強い馬鹿だから_。大きく溜息を吐きたいが、それをぐっと我慢し、始終凛とした姿のままで居た。見苦しい姿は、部下には見せられない。それにこの部下は、少々可愛げが無いのだから、ヘマをすると何言われるか分からないからな…なんて軽く考えていれば、鬼灯市の話に変わった。しかし敢えて、返答はしなかった。話が終わり、部屋に白梅だけが残る。その途端、部屋の中にバキッと何かが折れた様な音が響いた。否、[ 産み出された ]の方がただしいのだが。そう、白梅の周りに鬼灯の形をした" 氷の花 "が、咲き誇っていた。 白梅は、ふぅ、と大きく溜息を吐いた後、両手で顔を覆った。だが直ぐに両手を離し、嫌そうな顔をしながら「 あぁ…またやってしもうた… 」と呟き、その美しく咲き誇る氷で出来た鬼灯を見詰めていた。   (4/14 20:47:52)
クロ:白梅 > 白梅は、感情が昂ると偶にではあるが、氷を無意識に出してしまう癖があるらしい。何時もは高貴な貴族として、信頼し、尊敬する兄の妹として、元帥として、誰にも見せない様にしていたが、今回は危なかった。_桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿、なんとも面白い挑発であり、褒め言葉だろうか。そんなのに惑わされてしまう妾も、まだまだ未熟者…。再度大きな溜息を吐けば、ふ、と思い付く。床に根を張るようにして大きく咲いている氷の花を、いとも容易く持ち運べるように削り、その他の氷もさっさと片付けた。そして直ぐに手の空いてる兵を呼び咲き誇っていた花を指差しながら「 悪いがこれを、火津彌の元に届けてくれ。差出人は言わなくて良い。何、どうせ彼奴なら直ぐに妾からの土産と分かる。 」と、言った。そう、白梅の作り出した、地味に無駄に大きな氷で出来た鬼灯を届けるというものだった。時間を取らせた詫びのつもりだが、白梅のちょっとした悪戯でもある。_そういえば、鬼灯、鬼灯…兄様でも誘ってみようか。それとも、静香にしようか…はたまた、火津彌でも良いな。他の手の空いてる兵でも良い…だなんて、呑気に考え、白梅は自室を後にした ) 〆( 鯖様へ !!!! )   (4/14 20:48:55)