この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

伝言

(雷鏡&レフィーネ)

雷鏡 ◆ > さてと…今日も仕事仕事。(と、ウェンディア王国の王都にて、彼は客の呼び込みを行っていた。適当な場所に陣取ってはいろんな人に声をかけている次第だ。そして、依頼があれば即受注、それからすぐさま遂行し報酬を払ってもらうというスタイルで行っていた。…彼の左手人差し指には聖騎士団長から貰った指輪がはまっているからか、依頼の数はそれなりにあった。そして…)さてと、休憩休憩…(と、彼は売り込みを始めてから4時間ほどで休憩する。4時間で行った依頼の数は、かんたんなものが多かったため4つ行った。流石に連続で4つも依頼をこなしたせいか、腹も減ってきたため何処かで飯でもくおうかと考えていた…それもそのはず。今は昼時。皆が料理屋などに殺到するであろう時間帯なのだから。)


レフィーネ ◆ > (ミトラ防衛から帰還したレフィーネは王都にようやく到着し、聖騎士団の詰所に足を運んでいる最中だった。相変わらず街は賑わい、少しはぴりついているもののここに戦火は及んでいない事にほっとする。くるくると周りながら街と人とを見回していると、目立つ呼び込みをしている移民風の男の子が目に止まった。…わたしより歳下みたいだけれど、一人でやっているのかなぁ。ふと、千騎長や団長から小耳に挟んだなんでも屋の話を思い出す。聖騎士団とやたら縁の深い不思議な男の子。……まさかね。そう思いながら少しだけその姿を遠くから眺めていると。彼は路地に座り込みお金を数えて、休憩を取り始めたようだった。はっと気づくとその中指には聖騎士団の指輪がはめられており、レフィーネは確信した。この子だ、と。)……こ、ここっ、こんにちは。…さ、さ、さっきから、目立つ呼び込みをしていますね?……何を、されてる方、ですか?(トコトコと近づき、人懐っこい笑顔を向けて。) 


雷鏡 ◆ > ん?何をしているか…?まあ、俺はなんでも屋をやってるもんなんでぇ…(と、相手にウェンディアの人間用に作った名刺(手作り)を差し出した。)そう。依頼は報酬さえ払ってもらえるのなら、人探し、掃除から…戦争に参加したり、暗殺もやる。そういうスタンスで営業している者なんだ。(と、相手に自分のやっていることを説明したあとに、「まあ、暗殺の依頼なんてそう多くもないし、むしろ少ないほうだ。」ということを付け加えて話した。)


レフィーネ ◆ > (名刺を受け取り、一瞬その瞳に不穏な光を宿した。この子は尊華の名を持つのか。……それが、王都での足枷となってこの子を苦しめていなければよいけれど。)……ああああ暗殺ですか……。(この大陸に伝わる掟。”人は神によってのみ殺されなければならない”…武器を使った暗殺などという戦略を取った数多の人間や組織、国々は必ず凄絶な終わりを迎えたため、神格の祟りを恐れ自然と消滅していったというのに。騎士でもない根無し草の信仰とは、そういうものなのか。危なっかしい思想にいやなざわつきを覚えながら、視線は少しひやりと、冷たくなる。…まぁ、聖騎士団が暗殺など頼む事はないだろう。それはきっと民間に限った事の話。)……そ、そうですね……。人探し、掃除……なんでも…う、うううん…。(密偵にできなくてあなたに出来ることを探す。一人で生きているこの少年をなんとなく不憫に思って、どうしたら役に立てるのかと。)……あ、あなたは…その見た目ですしっ、そ、そのおおおお名前ですしっ、……三国を股にかけて大陸を度していたり、するんでしょうか?


雷鏡 ◆ > まぁ、俺は今万事屋としてしっかりと店舗を構えるために資金集めをしている段取りといったところだな。依頼で得た報酬のうち、その日の食費やらを抜いたぶんが貯金になるからな。(と、ここ最近はウェンディアで仕事をしていると他の2国と比べて簡単に稼げるので最近はウェンディアで活動していることも伝える。しかし…)尊華でも働いたことはあるし、ヨズアの領土でもある神島でも働いたことはある。それ故、それぞれの言葉はしっかりと話せるのさ。(と、相手にそう伝える。)


レフィーネ ◆ > (あなたの言葉を聞き、では密偵には出来ないことを、と。ちょっとした無理難題を思いつきそれを口にしてみる。)……じゃ、じゃあ、次にああああなたが尊華に行った時、……帝國軍のひとに、つ、つたえて欲しい事がありますっ。……ええっと、役職は……わわ、わからなかったのですが……カグラ、と言うそうです。……髪の長い、おっ、おっ、女の子で……そう、たぶん、わ、わたしとおんなじくらい。(ミトラでの戦いを思い出しながら目を伏せ、もう一度あなたを見て。)”……次は、この、百騎長が……ウェッ、ウェンディアの『双璧』となり、お、お、お相手します”と。(きっとこの言葉が届く事はないだろう。ただ、依頼をしたという建前さえあればよいのだ。レフィーネはあなたに2,3の紙幣を渡し、にっこりと笑った。)……で、では、また。


雷鏡 ◆ > ん?依頼?(と、相手の話したことをしっかりと書き留めていく。依頼とあればすぐにでも伝達するべきだろう。)それと、伝言にそんなに金は払わなくてもいいぞ。(と、紙幣の一枚を相手に返す。そして、そのメモを見せて)内容はこれで合ってるか?(と、相手に確認を取る。下手に伝言して依頼対象を怒らせるわけには行かない。)対象は帝國軍の神楽…たぶん、軍長だったかな。で、このメモの内容を伝言する…とな?(と、相手に確認していく。依頼とあれば、全力で遂行しにかかる。それが彼のポリシーなのだ。)


レフィーネ ◆ > (突き返された紙幣を受け取り、それをしまう。)…はい、おおお願いします。(期待していなかったけれど、本当にこの人ならば伝えてしまうのかもしれない。それでもいい、戦いの覚悟を決めて、レフィーネは王都の人混みへ消えていった。)〆