この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

オーバーヒートには心地良い風を。

(ゼダス&ビナ)

ゼダス > 【オーバーヒートには心地良い風を。/ 時間.13:00/ 天候…晴天】(街は…王都は賑わい、時刻も時刻。…ランチタイムには何を食べようなんて民は仲間を作っては考え、楽しそうに模索する。あるものは立ち食いのように何かを買ってお祭り気分で。あるものはレストランのような場所へ入って優雅なひと時を。…そんな笑顔溢れる街の平和な景色。それを他所目に1人不機嫌そうな男の子がベンチに座ってはむすーっと頬を膨らませていた。…身長的にも老人辺りならば『あらあら、ご両親と喧嘩でもしたのかい?』なんて言ってきそう。……そうじゃぁないよ!!……浮かばないし手が進まない。僕は聖騎士団唯一の機械技師。…その地位に誇りを持っている。パパは惜しげもなく僕に譲ってくれた唯一の席。…だからこそ結果は出したいし、命題もクリアし最高の笑顔が見たい。…なのに。)
ゼダス > 『……ぅぅ…浮かばない…。』(新たな案に行き詰まり、こうして普段は出ない街にへと脚を運んでいた次第だった。…アイデアが転がっているわけでもなく、時間が勿体無いとすら感じてしまう。でも…息抜きは大切だって誰かさんはよく話す。…だから出てきたんだ。…イライラしてては進めたいものも進まない。それは僕だってよくわかってる。…いつも食べている飴だって小宵は舐めてはいないし…お腹もそろそろ空いてきた。けどそんな調子なのにお仕事のことばかりが脳内を平泳ぎしている。仕事の虫…仕事脳。お遊びを知らない子供らしいといえば…子供らしいか。…はぁっと息を吐けば…晴天なる綺麗な空を見上げるのだった。)


ビナ. > (雲一点も見えぬ、紫がかった空は、一つの皺もなく、まるで一枚の布のようであった。緑の葉洩れ日が頬を複雑に染め上げて、頂点のお天道様の初春のひだまりが心地よい。道ゆく人々は、どのような道を行くのだろうか。どのような目的があって、働く理由があって、笑える理由、泣く理由がある。そうした街の喧騒は、私にとっては大変興味深いものであった。では、『あの子』は、どうしたのだろう。私の身長よりも大きなを引き連れて、厚ぼったい服装の少女、私はベンチにて、心底上の空と言った感じの少年がいた。私によく似た健康的な肌の少年が、どうしても気になってしまった。——すこし、不躾も甚だしいだろうか。いや、いいだろう。あの子は私に気付いていないし、ただ、少しだけ『覗く』だけだ。)
ビナ. > 「揺籠の微睡ㅤㅤ嬰児の安楽ㅤ孺子の逡巡ㅤㅤ壮者の猛りㅤㅤ老輩の達観ㅤㅤ人間の断片ㅤ夕陽の玉響ㅤㅤ揺らめいて ㅤㅤㅤ 主 は 洞 観 すㅤㅤㅤ ———ダー・ニト・ロロイ・シュクロズア」(誰にも聞こえないように、誰にも気づかれないように、まるで悪いことをするかのように、私は『言葉』を口にする。私だけの、私のためだけの力ある古い『言葉』。それは魔術となって、異能を顕現す。ふわり、とビナを中心に、『夕陽』の茜色の斜陽にも似た光が煌めいた。道行く人は、一瞬の違和感を覚え、歩みを止めてからキョロキョロとする者もいたが、ほとんどの物は違和感すら覚えない。『ビナは君のことを観ているぞ』。【————あぁ、新しい案が浮かばない…】、【———僕は聖騎士団唯一の機械技師】、【————お腹すいたなぁ】うん。全て伝わった。スタスタと、私は君の元へ行き、声をかけようか。)
ビナ. > 「あ、えとっ、あのうっ、ここ、いいかな? いいよね?ん……ありがとね。お邪魔しまーす。」(なんて、君の断りも得ず、君の隣にどかりと座ろうとして。)「ねっ、悩んでたでしょ。君、浮かない顔してたからさ。 ん、わかるよ。だって、私も良く、そうなるからさー。あは、同じ仲間だね、よろしく。」>ゼダスきゅん  


ゼダス > (夕陽…?……まだ、明るい昼間の空だよ。…周りの通りゆく民と同様に…僕も目を丸く、辺りを遠くまで見渡した。…周りの人々は不思議そうにしながらも、また目的の場所まで歩みを進めようとするだろう。馴染みあるものでなくては気づきもせずに通り過ぎるはず。……僕にとって、不思議な夕陽のような光は…どこか突っかかるものがあった。…魔術の類…、いいや、詠唱は聞こえなかった。一体…どこから。警戒心を抱くのも無理はない。戦争状態にある我が国にとって、ひとつの席に座る者として、狙われていてもおかしくはない…そう思えた。が、しかし…。僕はそこまで顔は広くはない。…まさか…、ね。)『……っ!?……ぁ、…ぁの。』(そんな深々とした考え事。…はっと現実に帰れば…次に目に映るは大きな大きな…羊さん??…大きすぎる。…周りの人だってそれはそれは、見つめるさ。王都に馴染みなさそうな生物な気がしてしまう。詳しくはないけど。)
ゼダス > (そんな生物にびくっ!と驚きつつも、どかりと座る貴女。…暑そうな見た目、顔は…僕と同じくらいの歳?…でも、この国の人では無さそう…そんな印象。それは羊さんの荷物が教えてくれる。……身を縮めつつも、横目に貴女を捉えると)『突然座って…なんなんですか…。…べッ…別に悩んでませんし…。…というかまず名前名乗ってくれなきゃ…僕困っちゃいますし…。…とってもとっても困っちゃいますし…。……よろしくしませんし…。』(…初対面のひとと、どう話すんだっけ。…ぁぁ、きつい言葉使いかな、ごめんなさい。…本当は自己紹介とかするべきかも。でも…貴女は承諾も挨拶もなく話すんだもん。今の気分的にそれは許していいものか悩むもの。…だから困るなんて連呼しつつも…目はあちらこちら、泳ぎながらも。大きな羊さんには更に…きゅぅっと身を縮ませるのでした。)


ビナ. > (まぁ、確かに前提を挟まな過ぎた。私は君のことを知っているけど、君は私のことを知らない。眉間に皺を寄せて、露骨に当惑した表情になるのも無理は無い。)「あー、私?ごめん、えーと、私の字は『ビナ』っていって、『夕陽のビナ』なんて呼ばれてたり………あはは、いらないか、それ。そんで、このデカいやつが『ガフ』。ほら、あいさつあいさつ」(そう言って紹介した巨大な毛塊は『めぇー』と応える。この子と私は、生まれた時からの仲だし、私が両親と別れてからずっとこの子と一緒に旅をしているから、唯一生き残った家族みたいなものだった。)「えとっ、君は? あ、別に教えたくなかったら言わなくていいけど。 別に、一期一会だったし、袖すり合うも他生の縁っていうかっ…そう思ってただけだし……君の字を知っときたいなー?なんて…うん、えへ、ごめん。話し過ぎた。」(いけないなぁ。困惑している君の前だというのに、私のいつものおしゃべり癖が出てしまう。一応第一印象はぎりぎりセーフ…な気がするけど、さすがに浅はかすぎる。単細胞だ、わたし…)>ゼダスきゅん


ゼダス > 【馴れ馴れしい…】『…ビナ。きいたこと、ないです…。…っ……噛まないですよね…?この、……ガフちゃん。』(心の声は貴女がとても馴れ馴れしい女性と捉えたような声を。そして、貴女の名前は聞いたことがないため、そっくりそのまま…知らないと伝えよう。…わざわざ挨拶をしてくれた大物は…まだ怖いからか、指さしつつ噛まないか確認を飛ばしておこう。)『…べつに……。…ゼダスって、言います…。この国に住んでる只の平民ですっ…。』(本当。よく喋るひとだね、貴女ってひとは。…聞きながらも相変わらずムスッ…と。ポーカーフェイスは揺るがぬまま。しかし名乗ってもらってこちらは無しは何かルールに反してしまう。僕なりのルールに。そのため、少し間を置いた後に名前と偽りの身分を提示すれば。…貴女から視線を離した。ただのほほんとするガフに目を向けて。)
ゼダス > 『……この国のひと、じゃないですよね?』(ガフちゃんに積まれた荷物と貴女の格好。すこし、問いをむけてみよう。よろしくしないと言ったね。お名前交換が済んだら…少しはお話してもいいよ。無言だと息が詰まりそうになるし、人に少し寄られるのは…あまりない経験だから。その、内心…嬉しくもあるし。顔には絶対出さないけど。)


ビナ. > 「んーないかな。ガフはびっくりするくらいいい子だよ?撫でちゃうくらいに大人しいぜ。いぇい。」(なんて、親指を立ててにっこり笑顔を浮かべよう。太陽の香り、田舎臭い丸顔の花が咲いたような笑顔だ。どうやら、第一印象ずっこけたせいで、笑顔、明るい系でゴリ押す魂胆だった。)「ほー、いい字だねっ、あは、好きだよ。その『言葉』の響き。年は……ふむ、私の方が上…なのかな。あ、えと、今年で15歳なんだけど…ん…こう見えても、ね。えへ、ちんちくりんなんだ。うん……」(見たところ、君の姿は私と同じ12歳くらいの男の子。私は例外といえば聞こえがいいが、ただの肉付きの悪い子娘だ。子供のうちから自給自足を強いられ、ひもじい思いをした弊害なのだけども。君は多分、私と同じような境遇でなければ、見た通りの年齢…のはずだ。気弱そうだし…。)「うん、そだよ。ご明察だねー。私、この子と一緒に旅してるんだ。いろんな国見て回ったり、薬草売ったり、いろいろしてる……。ん、ほんと、いろいろ。」
ビナ. > (確かに、少しエキゾチックな容姿からバレバレだろうか。確かに、この重ねに重ねまくった厚着の服装は、この国にはあまり見られないものだ。というか、旅装備だから、当たり前なんだろうけど。私はめぇーと鳴くガフの頭を撫でながら、もう片方の腕でふわふわの毛並みをもふもふさせながらそう言って。)「で………あの、さ。ここの国の人ってことは、この街、詳しかったり……?あ、あのうっ!ちなみになんだけど!こ、この後って………君、なんかある? その、予定とか。いろいろとか。とかとか…。」>ゼダスきゅん


ゼダス > 『…そうなんですね。いい子なら良かった。……手に傷とか、つけたくないので。』(相変わらず無愛想&ノリの悪いガキである。このゼダスという奴は。…いぇいなんて言う貴女の顔。それをふと見るものの…すぐ視線を離す。…可愛い可愛い羊さんでも、手の心配。…心と表に出る行動が上手いことリンクしないのだ。…メンタルよわよわな己にとって…お相手には優しく行きたいのは山々なのだが。)『……っ…。……僕のほうが上なんですけどねェ…お目目までチンチクリンなんですか…。もう既に15歳ですっ、僕。』(名前を褒められるなんて。嬉しいこと。…僕なりにつけたものを褒められる。…地に目を向けながら、頬を赤く染めた。…お礼、言わなきゃ。…そう目線をあげようとした時。…年齢を見間違えられたのだ。…ぱっちりお目目も一つのミスで不機嫌お目目。…むすっとした表情に戻れば、嫌味たらしく貴女に言うのだ。)
ゼダス > 『ふぅん。……やっぱり。……僕には出来ないような事ですね、そういう旅…。すこし、羨ましいけど。』(旅人さん。…羨ましいな。僕は此処を離れれない身。しかし貴女は色々な所に行ける。翼を自由に羽ばたかせるなんて…気持ち良さそうじゃないか。…いいな。)『ギクっ。………。…ぃ、忙しいですねぇ。はい。…ぉ、お昼ももう済ませたから帰らなきゃ〜…な…んて…。』(やばいっ。…効果音が鳴りそうな反応で肩を震わせる。…公にはできない。聖騎士団所属だと。案内出来ない、この街のこと。だって、……引きこもり機械オタクだって自称。もうめちゃくちゃあるもん。…あからさまに目を貴女から話しつつ右往左往。…ついでに思考が読まれたとも知らずに…お昼を食べたなんて嘘をつきながら。…その、嘘…僕とても下手なんだ。)


ビナ. > 「あー、そかそか。そうだよねー、うん、手とか傷つけたくないよねー…わかるわかる……ん、私も、一応女の子だからさ、うん、あはは、おかし。何言ってるんだか。」(なんだか、やはり、彼は私に苦手意識があるみたいだ。ガフも、こんなに可愛いのに、あんまり撫でてくれなかった。何か悩んでそうだったから、言い暮らそうとはいえ、私はあんまり人と話すことは苦手だ。なんてたって、つい自分ばかりが『早口』で話し過ぎてしまうのだから、君のことを知りたい。君のことをもっともっと深くまで詮索したい。そこに見えてくる『言葉』があるのならば、きっとその『言葉』は強い力を含んでいるはずだからだ。私は、対話より、こちらを優先してしまう。こんな風儀では、『言葉の探究』の進むものも進むまじ。)「あっ、う、うそっ!私とおんなじ…え、苦労した生い立ちを持ってたりー……いや、まいいや。———この話、やめよ?ん、なんか……あれ。暗くなっちゃうからさ、会話が……あはは。」
ビナ. > (他人に触れられたくない領域は、誰にでもある。過去を詮索するほど、不粋なことは無い。苦労した過去を穿り出し、傷口に塩を塗るなんて、禁忌だろう、人付き合いの中では。だから、私は即座に見切りをつけ、この話を断ち截らせてもらった。弱冠15。されど15。君の姿は私とおんなじちんちくりん。君も、それ相応の厳しい過去があったと見える。傷の舐め合いはしない主義のため、もうやめよう、こんな話は。)「えー?うらやましい……初めて言われた…。あはっ、ちょと、照れる。ん…悪く無いものだね、褒められるってのは。あー恥ずかしっ。顔あっつい…」(初めて、そんな褒められ方をした。このたびは探究の旅。終わりの見えぬ、恒久の旅路。分かれ道ことなければ、後戻りの道もない。進めば進むだけ真理に近づくが、私は『言葉の真理』へと、進んでいるのかそれとも道を外れ、明後日の方に進んでいるのか皆目検討もつかない。だけれど、進むしかないのだ。私の歩んだ道は、『二つの命』を超えてきたから。このたびを止めるわけには行かない。人出会い、人の生き様、営みを見て、私は『言葉』を見つけるのだ。君の似合う言葉は……そう、
ビナ. > ————【優しい嘘つき】。ほんとは、もう私が魔術を使った時から、君の思考を除いた時くら気がついていた。君のその顔が、欺瞞に塗りたくられた仮面で覆われていることに。しかし、重箱の隅をつつく真似は初対面の君にはあまりにも不躾というものだし、この『魔術』を使う私にとって、言っていいことと悪いことの区別は弁えているつもりであるからだ。でも、そんな君でも優しかった。優しい嘘をつく嘘つきくん。でも、君の嘘で、私は救われているよう。ほら、褒めてくれたから、こんなに胸が弾むんだ。)「あー、そっかー。食べちゃったらねー…しかたないよね…。あの、美味しくて安い宿、教えてもらおって、おもてたけど…。まぁ、うん、そかぁ。ごめんね、変なこと聞いちゃって、えへへへ。」(理由はどうあれ、案内できぬというのならば仕方がないだろう。私は私、あなたはあなた。私の無理強いに、あなたを染め上げてしまうのは、『あなた自身を探究する』私の沽却状に関わる問題だし、なにより本末転倒だ。だから、君がそういうのなら、私は素直に引き下がろう。
ビナ. > もとより、旅先で出会った赤の他人なのだ。私が、余計なお節介をかけようとして接触しただけであって、私とあなたの道は、本来交わらぬものだった筈。)「あ、あはっ、ごめんね。私、君の邪魔しちゃってた。えへ、ごめんー。ほら、これー、あげるからさっ!うん、がんばれっ!なんか、悩んでたみたいだし、続けて続けて…………」(ガフに持たせていた荷物をゴソゴソと漁ると、徐に君に小瓶を渡そうか。緑色のドロドロとした液体が中に入っていて、コルク栓で封をしたそれは、薬草特有の不思議な青臭さが漂うだろうか。「それ、私の薬草の中でもとっておき!怪我したらつかってよぅ。」とだけいえば、ガブを連れてそそくさと離れようとしただろうか。あなたにその小さな背中を見せて、邪魔しちゃったと言ってそそくさと、ここから私の存在を無くそうとしたか。)>ゼダスくん  


ゼダス > (どうして…だろう。僕は貴女を確かに煙たがっていた。…煙たがっていたよ。でも…段々と、段々と申し訳なくなって、ついお話ししたみたくなる。…でも、嘘は通さなきゃ。…僕の席を崩さないために。団のために。赤の他人の貴女に気安く心なんて開いちゃダメだから。……でも。)『……ビナはお口もチンチクリンなんですね?……でも、そんなお口だから、なんでも明るく聞こえるはずですよ。暗い話もつい明るく聞こえちゃうくらい…。…苦労はしたし、後悔もしました。でも…無駄じゃなく、経験に繫りました、そういうの…。……僕は女の子じゃないけど、この手は授かり物みたいに、大切にしたいんです。…それだけ。ビナの手も…大事にしてください。』
ゼダス > (心と表。やっぱりリンクしないや。…だから僕って未熟。…貴女を突き放さなきゃいけないはずだし、自分勝手に行かなきゃいけないのに…つい心が踊らされて心変わりしてしまう。…だめだなぁ。…でも、僕の独り言だと思って、聞き流してね。旅人さん。けして、傷の舐め合いなんかじゃないからさ。)『…本当に、鳥のような人…。』(…旅人さん。行動から何から何まで自由な貴女。表情も様々で好きに笑って、好きに今みたいに照れて、色々な姿を見せてくれる。…僕にはありえない話を平然とやってのける。…やっぱり“羨ましい”。これは優しい嘘なんかじゃない。本当に…本当に羨ましいんだ。)『…ぅ…うん。……ごめんなさい。…』(宿とかは…詳しくないし、一度ついた嘘を引き下げるわけにも行かない。…引き下がってくれるなら。胸はすこし、苦しくなっちゃったけど飲みこむよ。)
ゼダス > 『…ん、っ…。…ぇ。…な、何か貰うようなことなんて、ぼく…。』(緑色のドロドロ。…医療に通ずるものがあるだろうか。…こんなもの貰っても…なんて、さっきまでなら思ってたかも。…でも、…人からものを貰うなんて…パパが誕生日に何かくれる他…経験がない。…こんな形でも、つい…頬が赤く染まりつつ…不思議そうにしてしまった。)『…ぁ…。…待って…!待ってください…。…ビナっ…』(ぽかんとしてたら、貴女は行ってしまいそう。そそくさと離れようとする貴女。つい立ち上がれば…もらったそれを右手に掴みながら…つい、小走りで。…貴女の左肩に左手を乗せるように、離れようとするのを静止させるだろう。…引き離そうとしたのはぼくだ。矛盾は承知の上。……変な行動なのは分かってるけど、とにかく、とりあえず。止まって欲しかった。)


ビナ. > 「うぇあ…っ、な、なに、急にっ。あはっ、ほんとに照れるじゃん…どしたの?ㅤㅤㅤなんか、急に優しくしてくれるじゃん…?えへ、わかた。君のいう通りにするよ。私の手、いや、私を大事にする。君が心配してくれるんだったら、へーって思って、うん、してみよっておもった。本気で。」(雰囲気が、変わった気がした。彼の中で何か心情の変化があったのかもしれない。いや、或いは、″葛藤″だろうか?君の心の中で、葛藤していて、そのどちらかに心が傾いた結果、君の強固で堅牢だった心の壁を、少しだけ開いてくれたのだろうか。君のいう通り、私の口ならば、少しは聞いてくれるだろうか。私の『言葉』を。なんて、思ってしまっただけだ。これはまた、君に会えたときのために、とっておくべきだろう。また、二人が無事に会える保証なんて、どこにもありやしないのだけど。)
ビナ. > 「あっ、いいのいいのっ!きにしないでよ!違う人に聞いてみるからさっ、すぐいいとこ見つかると思うよ?この街、私初めてじゃないし…それに、いつも野宿だったし、最悪野宿でもいいかなー?なんて、えへ…なんだそれ。さっき自分のこと大切にするって、言ったばっかりだった。…ん、だから、ちゃんと、考えるからさ。だから気にしないでよー。うん。ぶいぶい。」(両手をチョキにしてピースピース。君が気にしないようになんとか言い繕おうとするが、元のおつむが良くない私はボロボロにボロが出てしまった。無念である。でも、君はやっぱり優しい。よかった。最初あんまりいい出会いでは無かったかもしれないが、こうして心を開いてくれるのに、私はとても面映ゆくて、なんだか変なことばかり言ってしまう。でも、楽しかった。なんだか、君のことで一喜一憂している自分が、とても充実しているように感じた。)「じゃ、また今度、会おっ!お互い、大事なく、会えるといいっぐうぇっ!」ビナ. > (別れ際に最後の一言を言いながら、いそいそとここから立ち去ろうと踵を返したところで、手を掴まれ引っ張られ、なんか女の子が出してはいけない声を出してしまった気がする!肩と手、馴染みのない異性との接触。厚着をしている服の上からでも、彼の必死さが伝わった。)「あ、えとっ、なに、かな…————ど、どーしたのさ。ほ、ほらっ、こんな強く私の手と肩掴んじゃって…びっくりだよーえへへ。」(どうしたのいうのだろう。君は、どうあれ私から離れようとしていたはず。直前だって、無理して私のお誘いを断ったばっかりだ。なのに、君の手が、私の手をぎゅぅっと絞めていた。まるで、私から離れたくないように。でも、彼がそうする理由を私は見当もつかないので、曖昧な笑みを浮かべつつ首をこてんとかしげるばかりだ。でも、彼に呼び止められて、すこし、嬉しかった自分がいた。だって、このままもう今生の別れになるかもしれないと考えると、寂しすぎて。
ビナ. > 「あっ、いいのいいのっ!きにしないでよ!違う人に聞いてみるからさっ、すぐいいとこ見つかると思うよ?この街、私初めてじゃないし…それに、いつも野宿だったし、最悪野宿でもいいかなー?なんて、えへ…なんだそれ。さっき自分のこと大切にするって、言ったばっかりだった。…ん、だから、ちゃんと、考えるからさ。だから気にしないでよー。うん。ぶいぶい。」(両手をチョキにしてピースピース。君が気にしないようになんとか言い繕おうとするが、元のおつむが良くない私はボロボロにボロが出てしまった。無念である。でも、君はやっぱり優しい。よかった。最初あんまりいい出会いでは無かったかもしれないが、こうして心を開いてくれるのに、私はとても面映ゆくて、なんだか変なことばかり言ってしまう。でも、楽しかった。なんだか、君のことで一喜一憂している自分が、とても充実しているように感じた。)「じゃ、また今度、会おっ!お互い、大事なく、会えるといいっぐうぇっ!」


ゼダス > 『っ…!…ち、違っ!…ぁ…ぁぁあの…そのっ。…ぉ、驚かせるとかじゃなくて…。じゃなくて…。』(しまった。…つい、引き留めた。決意する前に引き止めてしまった。…慌てて貴女から手を離せば首を振りながら。口をパクパクさせて、あわあわとしていた。こういうとき何て言えば。というかどう説明すれば。…考えても分からない。だってだって、…直接、言葉を貴女にぶつけたら。恥ずかしさで沸騰して湯が溢れて…。心が火傷するような気がして。)…『…こ…今度って…。その、いつか…分からないです…しっ…。そ、…その…!……ぉ、お友達でもないのに…かッ…勝手に約束されても…困りますし…!…こ…こまります…し…ぃ……。』(ぁぁ、ばか。ばかばか。引き離そうとしてたのに止めて、物もちゃんと伝えれないで。僕ってば本当に何してるんだろう。…もじもじするなんて、ありえない。…ものまで貰ったのに困るなんて、そんな事微塵もないのに…。) 
ゼダス > 『…大事にしてって、言ったのに…野宿とか、…手どころか全身大事にしてないと思いますし…。僕の折角の言葉を飲み込んでないとか思ってしまいますし…。。……心配…だし…。』(回りくどいだろう。貴女の言葉を回収するように。文句のようにうだうだ話して。…でも、ちらっ、ちらっと。貴女に目を向けつつも。…右頬だけ口の中で空気を含んで。…ぷくっと膨らませたまま。…まだチラチラと目を向け続ければ。)『……。…プレゼント…今まで、貰った事なかった…から。…その…。』(そう、この液体。これでも…貴女なりのプレゼント、なんでしょう…?出会いの品のような。そんなものを貰って黙ってられるほど…この子は経験豊富ではない。初めての事についつい、心が跳ねてしまったのだ。…だから)
ゼダス > 『……初めて、…お友達…出来たかなっ…とか…。…あのまま、別れたら…もう会えなくなる…かなっ…とか。…思って…。』(とても遠回りした後に。…貴女を止めた理由を口ずさんだ。…あのまま、一生会えなかったら。この薬を見るたび…嫌でも思い出す。お返し出来てないなんて許せないし、引き離そうとしたのにそれを踊らせた貴女も貴女だ。…ちょっと心を躍らせて、そんな相手を置いて旅に出ちゃうなんて。旅人さんも鳥さんも…ズルくてズルくて。…ずるいよ。)


ビナ. > (彼の吐露を聞いた。彼の腹蔵の無い言葉を聞いた。胸襟を開いた、言葉を。『言葉を聞いたのだ』。)「そかそかっ、うん。ㅤㅤㅤㅤㅤまた『会いたい』ってㅤㅤㅤㅤㅤㅤ君がそうやってㅤㅤㅤㅤㅤㅤ《『言葉』にしたのなら、必ず叶うよ。》ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ」(力ある『言葉』は思いを叶え、古い『言葉』は規約に昇華すると云う。言葉とは、なによりも強い魔術なのだ。君の心からの思いの言洩らしを、君の口で、『言葉にすることができたのならば、きっと叶うよ。』優しく、そう諭すのだ。それが、君に授ける『言葉の探究者』としての、何よりの『言葉』だったのだ。どんなに強い願いも、どんなに強い勇敢さも、雄弁ばかりでは伝わらぬ。君も、私も、あらゆる国の人種も、王だって騎士だって魔法使いだって庶民だって関係ない。言葉に力を持て。それが望みが叶う唯一の近道であると、ビナは信じて旅を続けるのだから。) 
ビナ. > 「えへ、だいじょーぶ。君が、それを言ってくれたら、絶対、また会えるようになるからさ。だから私も言う。《また会って、今度は私に美味しいとこ教えてよ!》」(だから、必ずまた会えるように、私も『言葉』にしようじゃないか。これで強い『言葉』は″二人分″。叶わないほうが、おかしいだろ?)>ゼダスくん 


ゼダス > 『……叶う…?』(…幻想的。…そう表すのがいいのかな。…何か、風が吹き抜けるような。そんな感じ。…僕は魔術師として…その中で比べるなら最下層。…貴女を引き合わせるような魔術なんて唱えられない。詠唱すら、ままならないんだから。…機会技術では埋められない穴。奇跡のようなものは機械じゃ叶えられない。…そんなもの分かっている。…でも、貴女のその言葉は確信を生むほどに。…力強いものだった。)『…っ、…うん。…わかりました。…勿論、教えます。…』(余計な心配、しちゃった…。でも、止めてよかったかもしれない。…約束はしてないけど、またこのベンチに座ってたら。ふと会える気がする。『隣いいかい』なんて聞き、馴れ馴れしく座っては早口で話してくれるかもしれない。…いや、してくれる。…その確信を抱けたなら満足。)
ゼダス > (貴女の隣でぼーっとしてるガフに目を向ければ身を寄せよう。)『…さっきはごめんなさい。…噛まないですよね…君は。…ふふ、チンチクリンなご主人様が野宿をしないように、見張っててくださいね…。』(きゅっと…ガフの首元を抱きしめれば…珍しく微笑みながら言葉を紡ぐ。…そして、…離れれば。貴女達とすこしだけ、距離を置こう。)『……また、会いましょうねっ。…その、お友達になれて…嬉しかったです…。……えっと、また…ね…ビナっ。…気をつけてっ。』(さようなら…ではない。また会おう。それを意味するは…またねって言葉。…背を向けてタタっと小走りで。…すこし振り向いて手を振れば。貴女達に別れを。そして再会を楽しみに。…引き離そうとしてた相手とまた会いたい。とんだ矛盾をしでかしたな。僕は。…でも、おかげで…いい気分転換になった。ーーー次は、嘘……つかないようにするね。約束…。〆)


ビナ. > 「あは、ほんとだよ?君の好きとこ、私気になるからさっ!ㅤㅤほら、私たちってば、ん……———その、友達じゃんか…だからー、ねっ!」(君の好きなものを私も好きになりたい。好きを共有できれば、また新たな『言葉』を思い浮かぶかもしれない。だって、もう再開が『叶う』って決まっているのだから。あなたがまたベンチで上の空っぽくて、それを私が思考を覗いちゃって、馴れ馴れしくしちゃって、そうやってまた、会える気がする。いや、必ず会えると言う確信に近いものがあった。強い『言葉』は、そんな力も持っているのかもしれない。)「あっ、ちょっ、え、聞き捨てならんけどっ?!ちっちゃくなぁい!わたしゃあちっちゃくないぞ!ぷんすこ!あ、ほら、ガフ、なんとかいってやってよ!」『めぇ〜?』「なんかいったけど、な、なにいってんだ…?さっぱりだけど…」
ビナ. > (どうやら、意志の疎通はまだまだ厳しいらしい。『言葉』って、奥が深いなぁ…?でも、君もガフと仲良くなって、良かった。君の小さい体がふかふかのガフの羊毛に埋れるながら抱きつく姿は、なんだか見ていて微笑ましくて。)「う、名前呼んでくれたんだ…うん、またね、ゼダスくんっ!また、会おうよ!」(その時はいつになるかはわからない。こうして二人と一匹は別れた。また、違う道を進んで、私と君が出会わなかった『最初』みたいに。でも、もう私たちはつながっている。『約束』という『とても強い言葉』によって。言葉が力を持つこの世界で、その繋がりは強固なものだ。どんなに離れていたって、また再開しよう。そして、楽しくまた喋ろう。その時君は、その仮面を外してくれるのかな?それは『言葉で願う』しかない。)〆>ゼダスきゅん