この世界では、”言葉”が魔力を持つ。

出会い

(アスラン&ファラーシャ)

クノ/アスラン > 「⋯ホーリア、本当に落としたのか、あのジジイは。」((王国王都。高台にある大きな木と噴水が目印の噴水広場にて。太陽は中天の空を少し過ぎ、雨上がりの心地よい温かさが包んでいた。木の枝からは小鳥の囀りが聞こえてきており、街を見下ろせるフェンスに背中を預けて、手巻きタバコをの灰をフェンスに肘を預けたまま無造作に指で落とす。そんな一人の男だけが、この公園に今たった一人の人影であった。)「⋯狂い水といい、歳の割に血の気の多い人だ。」   (5/6 20:48:48)
クノ/アスラン > 「⋯狂い水といい、歳の割に血の気の多い人だ。」((ホーリアがヨズア人に奪われたという噂を耳にしたアスランは、少し前に他の構成員から聞いた話と照らし合わせ、ぼう、と空を見上げて息を吐く。普段は好々爺然としておりそうでも無い筈だったが、心の底に根付く本質をアスランは見抜いていた。⋯⋯「黄昏のゼペタル」。数日前に王国の領地、ホーリアを攻め落としたシュクロズアリの構成員の姿を思い起こしながら、アスランは口の中の煙を吐き出した。⋯俺もあのジジイに続かなければ。飛び地のように落とした領地など、長くはもたないだろう。反抗を受ける前に周囲の砦も立て続けに落とす事が出来れば万々歳。⋯⋯どうするか。)「⋯⋯取り敢えず、飯だも食うか。」((ぴっ、と指で吸殻を弾いてから、フェンスから背を離して首を鳴らすアスランだった。   (5/6 20:48:49)


餡団子/ファラーシャ > 「あぁ……あぁ……。なんてことでしょう。黄昏様が明けてしまいました。生み出されたのは夜明けなのでしょうね」(鳥の囀りは偉大なる人への鎮魂歌。噴水は復興の兆し。穏やかな雨上がりの天気も黒い花を纏うバンシーの前では意味を持たず、温かな涙を流し天を支配した同志が復活してほしいと願う。シュクロズア様の一番弟子と豪語し、命を変えてでもホーリアを落とした御老人。自分とは拠点は違っていたけれども、血の流れはどの国よりも強いと信じている。きっと自分以外もあの方の業績を讃えているのでしょう。周りに飛ぶ青い蝶々達は慰めるようにひらひらと舞う。どこからか、タバコの匂いが鼻を燻りそれが滲みて青い瞳から雫が溢れてた)>アスランさん   (5/6 21:07:29)


クノ/アスラン > 「⋯⋯⋯、⋯⋯⋯⋯⋯お前は⋯」((この場を去ろうと背筋を伸ばしたアスランだが、指で弾いた吸殻の近くに立つ、褐色赤髪の女性にアスランは瞳を僅かに細め。⋯吸殻を踏み消しに行くついでとばかりに近づいて行った。そのまま貴女の近くで立ち止まると、じゃり、と音を立てて吸殻を靴の裏で踏み消しながら見下ろして、その重い口を開いた。)「⋯⋯お前、確かシュクロズアリの。いつだったか、何処かの攻城で⋯」((眼帯姿も見覚えがあった。記憶を辿るが⋯⋯それでも何処で一緒に戦ったかは覚えておらず。ただ貴女がシュクロズアリであるという確証は得られる程度にはぴったりその容姿は腑に落ちたらしい。結局思い出せず、乱雑に巻かれたターバンから溢れた前髪を指で搔き上げると、コートの懐からハンカチを取り出して君に差し出した。)「⋯俺もシュクロズアリだ⋯ホーリアが落ちた話は聞いたか?お前も。」((シュクロズアリの部分は相も変わらず小さめの声で口にすると、取り敢えず涙を拭け、と言わんばかり多少強引に押し付けるようにハンカチを持った手を君の胸元に向けて。   (5/6 21:25:10)


餡団子/ファラーシャ > 「ひぇ、すみませんすみません。そ、その、あたしは、あの、その」(吸殻を踏みにじり、近づいてきた大男。うねりがある黒髪、同じ褐色肌だが、三白眼がギラついて威圧感で虫の息にされてしまいそう。泣いているだけで、イチャモンをつける人がいることを知っているからこそ、話しかけられる前に謝罪を繰り返す。次の会話をどうしたらいいのか、考えるには思考が纏まらなくて黒いマニキュアを塗っている手で震える唇を押さえ、蒼瞳は忙しなくキョロキョロと動き)「も、もしかして、シュクロズアリ様でしょうか……?あ、あたしは、その、様子を見ていただけで、あまり、協力ができなかったのですが、えぇ、あの。そうです」   (5/6 21:44:06)
餡団子/ファラーシャ > (髪の毛をかき上げた仕草が殴られると思って、ビクゥ!と大袈裟に身体を震わせるが、泣き虫弱虫な自分を拾ってくださった旅団の名前が出ると小動物のような怯えは和らぎ。このような場所で仲間に会えるなんて、巡り合わせ。無理やり胸元に押し付けられ、渡されたハンカチ。自分なんかにも優しくしてくれる様子にぎこちない笑みを浮かべ)「あ、ありがとう、ございます。虫の、噂程度ですが存じております。あの、し、失礼ですが、貴方様の名前教えてくださると嬉しいです。あ、あたしは、ファラーシャと申します。……わ、忘れてくださっても、大丈夫です」(軽くお辞儀をし、顔を上げればもらったハンカチで涙を拭いていく。ステキな殿方の名前を聞きたい。しかし、昔から泣き虫、弱虫、怖がりのダメダメな女で優しくする価値がないゴミムシの名前なんか聞きたくないかもしれないとしれないジレンマに、段々と小さく弱々しい声で字を明かして)>アスランさん   (5/6 21:44:15)


クノ/アスラン > ((口を開けば吃ってばかり、はきはきと喋れない貴女に少しだけ面倒な奴だ、と思ったがそれはおくびにも出さず、黙って貴女が言葉を紡いでいくのを待っていることにしたらしい。漸く出てきたシュクロズアリの名、大方疑いはしなかったものの、違っていなくてほっと胸をなで下ろしたい気持ちになった。そう言えば戦っている所を見た記憶はなく、こんなあから様に弱気な女性が戦争でしっかり戦えるのだろうか、と脳裏にゼペタルの姿を思い出しながら、彼の血の気の多さと貴女の気弱さを比べ、押し付けられたハンカチが手に取られたのを見て、コートのポケットに両手を突っ込んで貴女の問に答える。)「⋯⋯⋯ファラーシャか。俺はアスランだ。暁星のアスラン⋯つっても通じるかは分からんが、まあ。これも星の導きかもな。」   (5/6 22:04:22)
クノ/アスラン > ((小さく弱々しい声もあんまり好まなかったが、それよりも最後に付け足された余計な一文。どれだけ弱気なんだ、この女はちゃんと自分を持っているのか、と僅かに眉を顰めるものの、流石に口に出すことは憚られたらしく。黙って何事も無かったかの様に自分の字を口にした。またいつ会えるか分からない立場の俺達であるし、洗って返せと言った所でいつになるかも分からない。かと言ってそのまま上げてしまうのも金に余裕の無い自分としては嫌であったから、涙を拭き終わったのを確認すればポケットから片手を抜いて有無を言わさずにハンカチを取り上げてしまった。)「⋯⋯⋯で?ファラーシャか、お前は王都に何しに来てるんだ、情報収集か、それとも特に意味はねえのか?」((目を閉じてハンカチを乱雑に懐に仕舞い込めば、背筋を曲げて状態を倒し、ズボンの中の煙草をまさぐりながらそんな問いを投げ掛けた。   (5/6 22:04:25)


餡団子/ファラーシャ > 「アスラン……様ですね。暁星のアスラン様。夜明けに浮かぶ星は、太陽にも負けず力強く輝いてアスラン様にピッタリですね」(暁星、星の導き、自分とは違い寡黙とはまではいかないがハキハキと喋る言葉は力強い。玉虫の翅に似たオーロラの光。周りに漂うモルフォ蝶よりも、幻想的な輝きはかつて神に近かった明星の天使の翼。金星は近くて遠い。同じ血が通っているはずなのに自分とは天と地の差。眉を顰められたのと、虫の知らせにより自分に対して苛立っていると理解するとすみません……と口癖のように呟く。奪われたハンカチを洗いますなんて強く言える意思もなく、唇は硬く結ばれ)   (5/6 22:24:08)
餡団子/ファラーシャ > 「あ、の、偶然ですね。た、たぶ、んタバコはもう少し、み、右側かもです。も、もし、よろしければハンカチのお礼をさせていただけないでしょうか?ご、はんを奢るぐらいはできますので」(弄る仕草、先ほどのタバコの吸殻から探し物があることを導き出すと、虫の声で貴方が探しているモノの場所を呟き。目的なんてない。だから、ハンカチを貸してくれたお礼をしなければ、申し訳なさでありんこさんの暗い穴に入りたくなる。王都ならば、クオリティーの高い料理があるだろうし、安全な気がする。反応を伺うように、蒼瞳はチラチラと小さな黒目を何度もアイコンタクト)>アスランさん   (5/6 22:24:14)


クノ/アスラン > ((褒められるのは悪い気分では無いが、それ以上に反応に困るものだった。自分がそう輝いているとは思えないし、言葉に宿るの魔力のせいか妙にむず痒い気分に瞳を細めるだけに留めていたが、続いたすみません、という言葉に今度は僅かに溜息を零してしまった。⋯かと言って、ほぼ初対面の相手に「そういう所だ」なんて偉そうに言える筈も無く。煙草の位置をズボンの膨らみからか、それとも他の何かか教えられると、「⋯そうか。」と少し口を曲げて煙草の箱を取り出した。箱から一本手巻き煙草を摘んで抜きながら、少し失礼な事を考えすぎたかと微妙に反省のような感情に浸っていると。思いがけない誘いに思わず顔を上げた。)「なに?別にそれは、⋯⋯いや、そうだな。お前が良いなら馳走になってもいい、肉料理が食いたい所だ。」   (5/6 22:46:31)
クノ/アスラン > ((予想すら出来なかった誘いに目を丸くして貴女を暫し見つめながら否定の言葉を投げ掛けてしまいそうになったものの。自分の収入は稀にやる星占いによる星屑程の売上に対し、たった一人の弟子からの謝礼が大半を占める程。倹約的な生活を送っていたアスランにとっては願ってもない願いだった。星の導きに感謝だな、と心の中で呟きながら、貴女に着いていくことにした。   (5/6 22:46:33


餡団子/ファラーシャ > 「ありがとう、ございます。お肉料理ですね。そ、その、丁度お友達が美味しいと言っていたお店があるので……」(ちゃんとお礼ができる許可を貰えば、青白い肌に桃の色。モルフォ蝶たちが好みそうな白い花が空気に漂う微笑みを浮かべたが、自分の笑顔なんか気持ち悪いと思うのでは?とカゲロウが通り過ぎたからケホッと咳払いをし自分を戒め。ハエがいうには、美味しいゴミ(お肉)を出すお店があると囁いていた。喜んでいらっしゃるから、ただのお店ではつまらないだろう。カツンと骨に見えるピンヒールで地面を蹴ればいそいそと歩きだし。たどり着いたは、隠れ家のような素朴な佇まいのお店。木で出来た扉を潜り抜け中に入ると、オープンキッチン式の鉄板の上で肉が焼かれ。木で作られた椅子に、白いテーブルクロス。電球式のシャンデリアが飾られたちょっと小洒落た店。詳しい内容まで聞いていなかったファラーシャは、あわわわっと焦った表情だがあれよあれよとお店の人に案内され、二人席。カチコチの状態で椅子に座っており)   (5/6 23:08:29)
餡団子/ファラーシャ > 「あ、あ、あの……すみません。まさか、こういう場所だとは、思わなくて」(彼の容姿的に、B級を好むタイプだと考えられる。こんな、ババアで冴えず弱虫泣き虫な喪女とご飯を食べるだけでも罰ゲームだというのに、好みのご飯すら奢れないとはダメな女。申し訳なくて顔を合わせることが出来なかった)>アスランさん   (5/6 23:08:36)


クノ/アスラン > 弟子、ライラから今月分の謝礼を貰うまであと数日。財布の紐をきつくしなければならない現状、貴女の誘いは渡りに船であり。特に喋る事もなく貴女の斜め後ろから着いていけば、まるでアジトのような、知る人ぞ知る、そんな雰囲気のある小さなお店。木の扉を潜ってからアスランが驚き混じりの息を漏らすには内装の美しさは十分であったらしく。何年ぶりかも分からない小洒落た雰囲気に懐かしさのような何かを覚えながら、貴女と対面の席。他の客席から聞こえてくる食器が擦れる音と静かな談笑を背景に、固まりながら吃る貴女に遂に我慢出来なくなったのか、はあーー。と深い溜息を吐いてさっさとメニューを手に取った。)「お前、そんなにへこへこ謝るんじゃねえよ、ちっとは自分に自信を持ったらどうだ?俺は食えるものなら大抵は好き嫌いない。」   (5/6 23:25:27)
クノ/アスラン > ((店の中でタバコが吸えないのもあったのだろう、今日出会ったばかりに相違ない貴女にとっては失礼な物言いであったが、アスランは弱気な貴女を見るのはあまり愉快なものでは無かった。奢られる側であるというのに少しきつめの口調で言い放つと、黙ってメニューを開き。ぴらぴらと無言で捲り、取り敢えずは一番お手頃そうな肉料理のセットに決めたらしく。ぽん、と音を立てて閉じたメニューを貴女の方へと差し出した。)「⋯少なくとも俺の前ではすぐ謝ったりしないでくれ、悪いけど、余り俺としても良い気分じゃない。」>ファラーシャ   (5/6 23:25:36)


餡団子/ファラーシャ > 「じ、しんですか?」(深いため息に心臓が速まる。どうしようまた叱られてしまう。いつもウジウジしているから、泣き虫だから、弱虫だから、変なことを言い出すから、みんなと文化が違うから。巡る巡る脳内、羽虫の音、虫の知らせ。冷や汗が滝のように出てくる。無くしたはずの右目が疼く。謝れば殴られはするものの、それ以上の酷いことはない。自信を持ったらあの日燃え盛る家が帰ってくるわけでもない。自分は知っている。人間は、弱い存在を虐めはするものの本気で迫害することはない。だから、ヘラヘラ笑って馬鹿みたいに泣いて、悲観的にしていたら、虫さん達が《死ぬことはない》。差し出されたメニューを震える手で貰い、見るけれど自分が好む食べ物はなく、申し訳ない程度に置かれた蜂蜜たっぷりなアップルティーだけしか飲めそうにない事実に、唇を噛みしめ)   (5/6 23:44:04)
餡団子/ファラーシャ > 「わ、わかり、ました。あ、謝らないように、努力はします。その、あの……気分悪くなったら遠慮なく、言ってください。あたし、他の人と、ずれてるみたいなので」(せっかく同じ民であり、同じ思考を持った人に嫌われたくはない。彼の前では、沢山謝ってはいけないことを心の中に深く深く刻み込めば、メニューを元の位置に戻して、ボソボソと呟き)>アスランさん   (5/6 23:44:11)


クノ/アスラン > 「おう、まあもう少し、なんつーか⋯⋯。」((上手いこと言葉が出て来ない。自分で言った事とはいえ、それを人に押し付ける程自分は出来た人間ではないのは分かっていたつもり。遂カッとなって言ってしまった事が押し付けがましく独り善がりな偽善者と似たようなものだと気付いて、言葉を星の見えない曇り空の様に濁した。結局貴女が続く言葉を流すまで、耳の横辺りをかきながら言葉を探す事しか出来ずに居るアスランだった。)「⋯ああ、分かった、そん時は言わせてもらう。⋯⋯取り敢えず注文しちまうぞ、腹が減った。」((自分で蒔いた種とはいえ、何とも言えない空気が広がった気がして、店員をさっさと呼び付ければ、自分の分の注文を終えた所で、貴女が何も注文しなかったのを不思議に思い。店員が去ってから瞳を細め、椅子に深く凭れて足を組み直すと窓の外の景色を眺めながらぼそりと呟いた。)「⋯⋯なんだお前、何も頼まなくてよかったのか?」   (5/7 00:01:52)